【問02】ダウンパワーって何？ これまでは、ふとんに使用される羽毛のゴールドラベル（品質表示ラベル）の区分について、ふとんの中で羽毛にかかる圧力を再現した上で、試験装置内における羽毛の高さを「かさ高」として品質表示を行っていました。 このたび、その基準を「ダウンパワー」とし、より現実の使用感に近い単位として、ふとんの中での羽毛1gあたりの体積を基に羽毛を評価する事に変更しました。 新型かさ高測定装置 同重量での体積の比較（右側が上質な羽毛） 日本羽毛寝具製造業協同組合ホームページより転載 　同重量では、体積（ふくらみ）の大きな羽毛が、上質な羽毛です。 大人の手と、赤ちゃんの手を比較した場合、大きさが全然違いますよね。 「羽毛」は、大きさにより温かさが変化します。 それは、例えるなら大人の手は空気をいっぱい貯め込むことができる「グースダウン（マザーグース等）」。そして赤ちゃんの手は空気をあまり貯め込むことができない「ダックダウン」です。（カラダの大きさが違うので羽毛の大きさも異なります。） よい羽毛は、重さあたりの体積が大きくより多くの空気を含む事で高い断熱性を発揮します。そのため、重量に対し、よりふくらみの大きいものが高品質の羽毛であると言えるのです。言い換えると羽毛のダウンパワーの数値が大きいほど高品質の羽毛ふとんであるという事になります。 なお、評価基準の単位は変わりますが、同一ラベルであれば新旧における品質差はございません。 　ダウンパワーとは ふとんの中の羽毛のふくらみを1ｇ当りの体積（cm3/g）で示したものです。 新しく改訂された羽毛試験方法ＪＩＳ Ｌ-1903‐2011のかさ高性試験方法では、羽毛の前処理方法と体積の測定方法が追加され、かさ高性測定値の高さ表記（mm）に加えて新たに体積表記（cm3/g）が可能となりました。 そこで、日本羽毛寝具製造業協同組合（日羽協）では改訂されたJIS規格に準拠したスチーム前法処理、及び荷重用円盤94.3gの条件におけるかさ高測定値(cm3/g)を「ダウンパワー cm3/g」と呼称し、新しいゴールドラベル基準に用いています。 なお、ダウンパワーの単位（�p3/g）は、米国、欧州、中国、IDFBなどの試験法に用いられているフィルパワー（inch3/oz)に換算できます。 ※「かさ高」表記は平成24年3月31日までとなり、「ダウンパワー」表記は平成24年4月1日より完全施行となります。（平成24年3月31日まで平行表記可能） よく勘違いされるのが羽毛布団の厚さや、羽毛布団に入ってる羽毛の量。 でもそうじゃないのよね。 厚かったり多ければダウンパワーが高いという訳ではないの。 羽毛はたとえば指を開いた手のひらのような形になっていてね。 その指と指の間に空気を含んでいるの。たくさん広がっていて羽毛の長さが長くって多いと、たくさん空気を抱え込める羽毛なのね。そういう良質の羽毛だと、快適に暖かく通気性も良い羽毛なのね。これが羽毛の長さも短くて、少ないとなると、空気をたくさん含めないでしょ。そうなると羽毛としてのパワーが少ないということになるわね。ましてや長年使っているとこのパーのように開いた羽毛が皮脂や汗で汚れてだんだんヘタってグーの手のようになって固まってしまうの。その固まった時どうするかというのは、また後でお話するとして。 自分の手を羽毛にたとえて説明すると… ダウンパワーのある羽毛 空気をいっぱい含んでいる。 ダウンパワーの少ない羽毛 空気があまり含めない。 ヘタってしまっている羽毛 空気をつかむことができない では、パワーのある羽毛かそうでないかをどうやって見分けるかということだけど…。３０ｇの試験羽毛を円筒の中に静かに落下させ、次に荷重用円盤を静かに降下させ荷重用円盤をつるしている糸が緩んだ時から２分後の荷重用円盤の高さを測定するの。この操作を３回繰り返してその平均値（m/m)で表わします。だからふとんの厚さのことではないのよね。羽毛の持ってるパワーなのよね。 このダウンパワーっていうのは、購入するときの目安になるのでぜひ覚えておいてね！普通の布団は、羽毛を1.3ｋｇから1.4ｋｇ入れるの。だから重さはほぼ同じなのよ。 すごくよくわかっちゃったんだけど、そうすると購入するときはこのダウンパワーが高いものを選ぶのもひとつの目安になるし、またダウンパワーがなくなってきたら丸洗いの目安にもなるし、リフォームの目安にもなるってわけなのね？ そうなの。では、次に丸洗い・クリーニングについてお話しましょうね。 それそれ！それも聞きたかったんです。 次は｢ふとんの丸洗い｣について≫