>ボディピアスに向かない人はどんな人? >ピアッシングをするにはいつがいいですか? >ピアッシング後に注意することは何ですか? >基本的なケア方法は?
>ホットソークとは何ですか? >ニードルとピアッサーの違いって何ですか? >ニードルとピアスは同じサイズがいいですか? >ボディピアスの「ゲージ」とは何ですか?
>ボディピアスの内径とはどこを指しますか? >一度太くしたピアスホールは元に戻りますか? >ホールのケアはどうすればいいのですか? >金属アレルギーとは、何ですか?
>ホール周辺が赤くなってしまいました。 >ホール周辺が腫れています。 >ホール周辺がかゆいです。 >肉芽って何ですか?
>排除と移動は違うのですか? >ホールはどのくらいで出来るんですか?見分ける方法はあるんですか? >黄色いものがついているのですが?
>ピアスのホールが痛いのですが? >金属アレルギーを起こしやすい素材って何ですか? >ボディピアスのボールが外れない >消毒と滅菌の違いは何ですか?
>耳たぶのピアスを、セカンドピアスに換えてもいいのはいつですか?    

Q.ボディピアスに向かない人はどんな人?

A.体質によっては、ボディピアスに向いていない方もいます。ケロイドが出来やすい、血が止まりにくいなどといった体質の方や、アレルギー体質の方や金属アレルギーが特に激しい方は、ボディピアスには向いていないといえるでしょう。金属アレルギーに関しては、医療用ステンレスやチタン素材は安全性が高いといわれますが、100%アレルギーが起こらないわけではありません。また、自己責任が取れない方や、きちんと毎日のケアが出来ない方なども、やめた方がよいでしょう。

Q.ピアッシングをするにはいつがいいですか?

A.一般的に、夏は不向き(汗をかくことから比較的膿む可能性は高いなど)で冬が良いなどという説がありますが、逆に冬はマフラーやニット服などが触ったり引っかかってトラブルになる可能性があります。 重要なのは患部を常に清潔に保ってケアを続けることです。世界中のどんな気候の国でもボディピアスを楽しむことができますので、洗浄をきちんとして負担をかけないように注意していれば、ピアッシングに季節は特に関係ないと思います。

Q.ピアッシング後に注意することは何ですか?

A.ピアッシングをした直後は、ただの傷と同じです。腫れや赤み、痛みを伴なう場合がほとんどです。大切な事はピアッシング時のピアスを外さず、適切なケアをしていく事が大切です。
ケアをして、ホールが完成するまでは意外とリスクの高い状態であることを認識して下さい。

・消毒液による消毒
マキロン等の消毒液は、強い薬品なので消毒効果はありますが、ピアッシングホールに新しくできてくる皮膚まで破壊してしまいます。いつまでも安定しない状態を続けてしまいます。

・圧迫やひっかけ
ピアッシング直後は大変デリケートな状態です。睡眠時の圧迫や衣服によるひっかけなどに注意してください。

・ピアスを外す
安定するまでは、ピアスを外したり、交換等はしないようにしてください。ピアッシングホールに強い負担がかかり、安定に対しての障害になります。

・軟膏薬の多用
通常にケアをしていれば、抗生物質入り軟膏は必要ありません。強い薬でのケアは自身の治癒能力を低下させ、結果として完治を遅らせる場合があります。

・公衆浴場やプール
ある程度の治癒をするまでは、感染を防ぐためそういった場所や海水浴等は避けてください。

Q.基本的なケア方法は?

A.部位によって異なります。ご注意ください!

・洗浄
これがピアッシングケアのメインになります。部位によって適切な洗浄を行ってください。薬用石鹸を主として使用します。(肌の弱い方は、薬用洗顔や低刺激石鹸等を使用してください)
方法としては、石鹸を泡立てて患部に優しく塗るようにして2〜3分後、お湯で洗い流してください。(口腔内のケアはイソジンガーグル等で行います)

・分泌液
2,3日程経過すると分泌液がでてきます。その状態のままでは衛生的によくないので、シャワー等でふやかし、負担のあまりかからないよう軽くジュエリーを回したりしながら、洗浄を行ってください。洗浄後1日1回のホットソークを行うと効果的です。

Q.ホットソークとは何ですか?

ピアッシングのケアにおいて現在最も効果があるとされているケアです。基本として、毎日行うことで効果がでるケアです。
効能としては薬品等と違い、人体そのものの治癒能力を補助していくケアです。 ピアッシング直後だけでなく、引っ掛けたりして調子の悪くなったピアスホールにも有効です。元々これ自体には薬効は無いのですが、人間の体液と同程度の濃度の天然塩で作った食塩水によって、患部に水分を供給したり、雑菌、バクテリア、リンパ液などの分泌液(クラスティ)などが患部から自然に出て行く手助けをします。いわば、自然の治癒力の手助けです。また塩湯で患部を温め血のめぐりをよくすることも、自然治癒効果を助けます。

・方法
清潔な容器に体温より少し高め(40℃程)お湯約100ccに、約9g(小さじ4分の1位)の天然塩(海水から精製したもの。食卓塩は使用しないで下さい。)を溶かし、ピアッシングした部位を10分程浸してください。その後、しっかり患部を洗い流すこと。

<注意>
・開けたてのときは、効果が低減しないよう、洗浄後に行ってください。
・1日1〜2回程度にしてください。
・塩はミネラルなどを含んだ天然塩を使用すること(調味塩は使えません)。
・医師などから塩分摂取の制限を受けている場合は行わないようにしてください。
・316Lサージカルステンレス以下のグレードの低いピアスやシルバーでは、塩分で金属が腐食する可能性があるので行わないでください。

Q.ニードルとピアッサーの違いって何ですか?

A.俗に言うピアッサーは、先の尖ったメタルであり、刃物ではありません。ですから、細胞を潰しながら進むことになり、結果ダメージも大きく痛みも伴い、ホールが完成しにくく治りも遅くなります。また、正確な角度の付け方が難しいので、またピアッシング部位によっては開けにくかったり、ホールが斜めになってしまったり、貫通できずに途中で止まってしまう、などの失敗もよくあります。
専門家が使用するニードルは空洞の注射針状の刃物なので、突き刺すのではなく「くり抜く」ので、その分細胞への負担も最小限で済み、ホールも完成しやすい訳です。 しかしながら、ニードルは初心者には扱いにくいという難点もあります。 専門家に相談しながら適切な方法で楽しんでいただくことをオススメします。

Q.ニードルとピアスは同じサイズがいいですか?

A.同じサイズということが基本なのですが、一方、同じサイズですと接続が難しく、セルフでのピアッシングに慣れていない方ですと難しいかもしれません。そのため、不安な方はピアスのサイズをニードルよりも1サイズ小さいものをお選び下さい。 ただ、ニードルよりもピアスのサイズが小さいと出血や、安定が遅れたりすることがあります。

Q.ボディピアスの「ゲージ」とは何ですか?

A.現代のボディピアスは多くがアメリカ発祥のため、サイズの表記方法も「ゲージ」と呼ばれる単位で呼ばれます。ゲージ数が大きくなるほど、実際のサイズは小さくなります。ゲージは0.1mm単位ですので、正確なサイズを測るにはノギスなどの工具が必要となります。ボディピアスに関しては、自己責任が取れない方や、きちんと毎日のケアが出来ない方なども、やめた方がよいでしょう。

Q.ボディピアスの内径とはどこを指しますか?

A.ビーズリングやサーキュラーバーベルの場合は、内側の一番広い部分の直径で、バーベルやバナナバーベルの場合は、両端のボール内側の長さのことです。

Q.一度太くしたピアスホールは元に戻りますか?

A.8G程度の大きさでしたら通常のピアスホールくらいには戻ることが多いですが、それ以上の太さになるとなかなか元通りには戻りにくくなります。

Q.ホールのケアはどうすればいいのですか?

A.ケアの際、消毒液は、ホールには刺激が強すぎるので、おすすめできません。雑菌だけでなく、再生しようとしている細胞まで殺してしまう可能性があります。大切なのは患部を常に清潔に保っておくことです。消毒液ではなく、薬用石鹸などをよく泡立ててホールやピアスを毎日洗浄してください。

Q.金属アレルギーとは、何ですか?

A.金属アレルギーとは、アクセサリーに使われている金属が、汗や体液などで溶け出して身体に入り込み、次に同じ金属が触れた時に拒絶反応を起こして、かぶれたり炎症を起こしたりする症状のことです。身体への異物進入が認識され、次回の侵入を防ぐために記憶されることを感作といいます。感作されると、きわめて少量の原因物質(アレルギーを起こす金属)と接触するたびに炎症を起こします。金属アレルギーを防ぐためにも、ボディピアスはチタンや医療用ステンレスなどの安全性が高いものを選ぶことが重要です。

Q.ホール周辺が赤くなってしまいました。

A.ピアッシング直後は生傷の状態ですので、ホール周辺が赤くなっていることがあります。炎症が治まれば徐々に治まっていきます。ただし、赤みが長引く場合には、炎症以外の原因の可能性がありますので、専門家に相談してください。

Q.ホール周辺が腫れています。

A.赤くなるのと同様に、ピアッシング後は患部の炎症とともに、細胞や血液やなどが溜まることによって腫れる事があります。特に耳の軟骨部は、ピアッシングの2〜3日後に急に腫れてくる事があります。ケアを続けながら様子を見てください。 ただし、腫れが長引く場合には、ホールの圧迫やピアスの形状など、別の原因も考えられます。腫れが続くようであれば、皮膚科など専門家にご相談下さい。

Q.ホール周辺がかゆいです。

A.ピアッシング後、患部がかゆくなる事がありますが、大半の場合は傷が治り始めている証拠ですので、そのまま患部を清潔に保つケアを続けて様子をみてください。ただし、化膿したかゆみの場合もあります。分泌物とは違って、黄色っぽく濁った膿みが出て、痒みに加えて痛みも伴います。かゆみや痛みが続くようであれば、皮膚科など専門家にご相談下さい。

Q.肉芽って何ですか?

A.ピアッシングによって傷ついた免疫細胞が、治癒の段階で新しい細胞を作って修復しようとします。その時に何らかの理由で必要以上に細胞を作ってしまい、ホール周辺の皮膚が盛り上がってしまった状態のことで、特に軟骨部に多く起こります。ホールの角度などが悪く、負担がかかっている場合にも起こりやすくなります。肉芽は時間と共に徐々に大きくなっていきます。初期段階のうちは、ホットソークなどで治まることもありますが、ある程度の大きさになってしまうとなかなか治りにくく、外科での処置が必要になる場合もあります。

Q.排除と移動は違うのですか?

A.ピアッシングによって腫れていた患部が落ち着いていく過程で、多少ホール位置が動く事がありますが、これを移動といいます。これに対して、 重くて細いピアスを耳にしている場合や、特に端の方などの負担がかかる位置にピアッシングした場合には、身体が異物を外へ出そうとする力によって徐々にホールが皮膚の上部や端へ移動して、最後には自然に取れてしまうことを排除といいます。 排除が起こっていると思ったら、早めにピアスを外した方がよいでしょう。

Q.ホールはどのくらいで出来るんですか?見分ける方法はあるんですか?

A.ピアッシングホールの表面に薄皮ができた状態になるまでを第一治癒期間、薄皮がさらにしっかりとした皮膚になるまでを第二治癒期間と呼びます。本当のホールの完成とは、第二治癒期間が過ぎてからのことです。ホールが完成するまでの期間は、個人の体質やそれぞれのピアッシング部位によって違います。判断のしかたとしては、見た目はホール周辺がすり鉢状に少し窪んだような形になり、痛みや分泌物は無くなります。期間は、個人の体質やそれぞれのピアッシング部位によって異なります。

Q.黄色いものがついているのですが?

A.リンパ液です。傷が治ろうとする時に出る体液です。毎日きれいに洗浄してケアを続けて下さい。

Q.ピアスのホールが痛いのですが?

A.開けて間もないような場合は、腫れや痛みが伴いますのでケアを続けながらしばらく様子を見て下さい。その後も不安定な状態が続く場合には、ホットソークをお勧めします。また重いピアスをつけていると痛むことがあります。

Q.金属アレルギーを起こしやすい素材って何ですか?

A.おもにニッケル、クロム、金、コバルトなどがあります。シルバーは比較的アレルギーになりにくい金属ですが、アクセサリーのほとんどに使用されるシルバー925には他の金属が微量ながら含まれているため、それが原因で金属アレルギーを引き起こすケースがあります。金属アレルギーの症状には個人差があるので、心配な方はお近くの病院などでパッチテストのようなのアレルギー検査をお勧めします。

Q.ボディピアスのボールが外れない

A.リングタイプのピアスならオープンプライヤーをお使いいただくことをお勧めします。バーベルタイプの場合はティッシュやゴム手袋、ペンチ等を使い滑らない様にすると簡単に外れます。

Q.消毒と滅菌の違いは何ですか?

A.ピアッシングは身体に傷をつける行為です。ばい菌やウィルスの感染の可能性が普通の人よりも高くなるのは当然と言えるでしょう。それだけに、ピアッシング器具等には十分な滅菌処理が必要です。「消毒」は、感染症の対象となる病原微生物を殺したり減少させることを言います。B型肝炎ウイルスなどは、アルコール消毒では死にません。「滅菌」は、病原微生物と非病原微生物に関係なく、すべての微生物を殺したり除去することをいいます。医療機関などでは、高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)で、器具等を滅菌しています。

Q.耳たぶのピアスを、セカンドピアスに換えてもいいのはいつですか?

A.ピアッシング後は、ピアスを着けたままで洗浄やホットソークのケアを続けることで、徐々に生傷状態だったホールの内側に薄皮が出来てきます(上皮化)。期間には個人差がありますが、耳たぶで2ヶ月前後が目安です。ただし、薄皮はまだ弱くて簡単に傷ついてしまうので、注意が必要です。期間は、個人の体質やそれぞれのピアッシング部位によって異なります。