こころとからだの健康タイム・対談編17-1

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 このコーナーでは、エヌ・ピュア社長・鳴海周平が各界を代表する人生の達人との対談を通して、「こころとからだの健幸」に役立つ様々な情報をご紹介しています。毎日の健幸にお役立ていただけましたら幸いです。

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Vol.17 ゲスト:帯津良一先生・山梨浩利先生

人間の身体を解剖学的な立場から部分的に捉える西洋医学と、身体全体をあくまでも自然の一部として全体的に捉える東洋医学。一見対照的ともいえる両医学の良いところを組み合わせ、さらに心身に良い影響を及ぼすとされる様々な療法を取り入れた全体的な癒しを目指すホリスティック医学が、現在注目を集めています。 今回はホリスティック医学の第一人者である日本ホリスティック医学協会会長の帯津良一医学博士と、波動科学の第一人者である山梨浩利先生をお迎えし、「心身の癒し」についてお伺いしました。

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17-2.gif鳴海周平(以下鳴海) 帯津先生は西洋医学に中国医学や気功、心理療法などを取り入れたホリスティック医学を実践されていることでもたいへん有名ですが、こうした療法を取り入れるきっかけというのは何だったのでしょうか?

帯津良一先生(以下帯津) 私はもともと外科医としてガンの治療に携わってきました。ただどうも西洋医学だけではガンを克服出来ないのではないか、と限界を感じていたんです。西洋医学は身体の中の臓器をじっくり診ていくのですが、その部分だけに注目するあまりに、身体全体の流れというものを見逃してしまう傾向があるんです。
一方中国医学は、全体をぼんやりと診る、という表現がしっくりくる医学なんですね。お互いの良いところを取り入れることで、もっと成果をあげることが出来るのではないか、と思ったのがきっかけです。また、中国医学を学びに現地へ行った時に、とても素晴らしい気功の先生に会うことが出来まして、早速気功も治療に取り入れることにしました。
当時、私は西洋医学の様々なことに疑問を感じていました。それは例えばガンの患者さんが手術をした後で、的確なサポートを受けられない、ということがあります。これはガンに限らず全ての病状に対して言えることなのですが、もともとその病気になる原因というのはその方の生活習慣、つまり食事や運動、ストレスなどにあるわけなんですね。ですから、術後はその患者さんの生活全般に関してのサポートに力を入れる必要があるわけです。ところが西洋医学ではこうした生活指導という面でのサポートがほとんどない。ましてや心の持ち方で自然治癒力を高めるなんて話はまったくといいほど出てこない。
こうした問題点を何とか解決したいと思って、食事のことや漢方、針灸など自然治癒力を高める治療法を導入していったというわけです。

鳴海 ホリスティック医学という考え方は、もともと1960年代のアメリカで起こったといわれていますよね。今の西洋医学が身体の部分だけを重視し、全体を診ることを忘れてしまったという反省から生まれたと聴いています。
帯津先生の実践されている様々な療法による心身の癒しは「全人的」とも「包括的」とも訳されるホリスティックの考え方そのものですね。

山梨浩利先生(以下山梨) 人間はもともと自然の一部である、ということは紛れもない事実です。自然界は一定のリズムで循環を繰り返し、季節に応じてそれぞれの場所にあった生態系を形作っています。
太陽が昇ることで植物は光合成し酸素を出す。その植物を食べる生物がいて、またその生物は何かの糧になっている、というように自然はすべて連動しているんですね。そう考えると、自然の一部である人間も全体像で診なければ、本当の意味での医学とは呼べないのではないでしょうか。

帯津 まさにそのとおりだと思います。季節や気候などの条件がそれぞれの場所で違うということ、そして人間が自然の一部であるならば、各地域に住む人の身体も、場所によって違うということになりますね。私はこの「場」という考えをとても大切だと思っているんです。
していったんです。