ロマンチックな町、オビドス
2月になりました。
この時期になると、日本ではバレンタインのチョコレートでお店が賑やかになりますね。
ポルトガルでもバレンタインはありますが、日本ほど大きなイベントではないようです。男性がお花やチョコレートを恋人に贈る場合もありますが、贈らない人もいるのでそこまで重要視していない感じがします。
さて、ロマンチックな話題になると行きたくなる町があります。
それが「オビドス Óbidos」です。別名『谷間の真珠』とも呼ばれています。
この地区はヴィーニョ・ヴェルデ(緑のワイン)の産地でもあり、その名前の通りとても緑豊かな場所です。山に囲まれた渓谷にはブドウの段々畑が広がり、小さな村が点在しています。18世紀半ば頃の建物が残っていて、まるでおとぎ話の世界にいる様なタイムスリップした気分になります。
エコヴィア(Ecovia)と呼ばれる散策路が用意されているので、私でも迷うことなくこの大自然の中を歩くことができました。エコヴィアは、この地区にある村システロ(Sistelo)とアルコス・デ・ヴァルデヴェス(Arcos de Valdevez)やジョルダ・サン・パイオ(Jolda S.Paio)などを結ぶコースです。私はシステロからスタートしました。
近くの坂を少し上がると、村全体を眺めることができます。
システロはとても小さい村ですが、近年この散策路が整備されたことでポルトガル人の間で注目されています。朝10時頃に到着したのですが、既に駐車する車で混み合っていました。
村の入口にはエコヴィアの案内や、その他の散策路の案内があります。
システロはとても小さい村ですが、近年この散策路が整備されたことでポルトガル人の間で注目されています。朝10時頃に到着したのですが、既に駐車する車で混み合っていました。
短いコースから長いコースまで様々です。
まずはシステロの町中を散策。すぐに目に飛び込んできたのが、とうもろこしなど穀物を保管するエスピゲイロ(Espigueiro)と呼ばれる倉庫。石と木でできた高床式倉庫で通気性が良くなっています。今でも使われている様でした。
システロの町中にあるエスピゲイロ。
システロの人口はおよそ270人。町中を歩く人はほとんど観光客で、ここに住む人にはほとんど会いませんでした。教会のすぐ近くの住居も、空き家になってから長い時間が経っているようでほとんど廃墟の様でした。
いつ建てられた住居かは分かりませんが、どうやら1階は家畜部屋で人は2階に住んでいたようです。
この家の近くの細い道は階段になっていて、教会の下の川まで降りることができます。
自然と共生してきた石の壁と石の階段。
システロの村に流れるヴェス川(Rio Vez)
橋を渡ると段々畑がすぐそこに現れます。正確にどの時代に造られたものなのかは分かりませんが、ゴツゴツした石畳の道や石の壁から長い時間が経っていることが感じられます。今も手入れがされていて、緑豊かな景色で散策する人の目を楽しませてくれます。また小道にはブドウの木が多く植えられていて、夏にはきっともっと緑が増えるのではないでしょうか。きっとブドウの葉っぱがトンネルの様になり、暑い日差しから守ってくれるのだと思います。先人の知恵ですね。
散策路は住民の畑のすぐそばを通ります。
上から見た段々畑。
さらに道を進むとデッキの道があり、山の中を満喫することができます。
滝のすぐ近くを通ることもできます。
どこを撮ってもとてもフォトジェニックなエコヴィアの散策路。自然が好きなポルトガル人の間で話題になるのも納得です。レストランやカフェはほとんどありませんが、その代わりにサンドイッチやお弁当を持っていき大自然の中でピクニックを楽しむことができます。
散策路について詳しくはこちら(ポルトガル語のみ)
http://trilhos.arcosdevaldevez.pt/
ちなみに、この辺りには牛もたくさんいました。
北ポルトガルの牛。道端で草を食べていたり休んでいたり。立派な角が特徴です。
緑豊かな北ポルトガル。お天気が良い日に散策してみてはいかがでしょうか。
都市とはまた違うポルトガルを楽しむことができますよ。
それではまた次回!