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2016/07/26 17:03
今回で2回目の雲南省訪問ですが
雲南省については全く知識がないことに改めて気付かされました。
雲南省は日本とほぼ同じ広さがあり、人口約5千万人。
ミャンマーと接し、翡翠・琥珀・綿花・農産物・金銀宝石などの
交易ルートとしても重要な役割を果してきました。
また鉱物資源も豊富で、
前回ご紹介しましたエメラルド以外にも、未知の鉱物がまだまだありそうです。
「石林」視察をした際、そんな未知の鉱物の一つ、
「石林彩玉」を知ることができました。
石のお話は後ほど、まずは「石林」視察の感想からになりますが、
しばしお付き合いください。
雲南省省都 昆明から南東に直線距離で約50Km弱、
高速道路で1時間ちょっと走り、
高速道路を下りて緩やかな坂道を15分くらい登ったところが「石林」の入り口です。
到着した時にはにわか雨。
観光客でごった返す中、10元のビニール傘を購入してのスタートです。
一口に「石林」と言っても、全部見るには3日ほどかかるということでしたが
その中でいわば石林の最も見ごたえのあるコースと言われる「銀座通り」の散歩を選びました。
世界自然遺産に登録する前は原住民のイ族が畑として
耕していたそうですが、今は綺麗な芝生に変わっていました。
さて、高さ10~30mほどの石柱の上の方には、
石塊や石片が微妙なバランスのもとに乗っかっていて、
ほとんどの人がヒヤヒヤするところです。
ふと「これが日本だったらどうだろう?
きっと落下の危険があるから通行禁止にしているだろうなァ」
という思いが浮かび、無事安全に通れた幸せをかみしめながら
見晴らしの良い展望台目指してゆっくりと歩きました。
安全第一の日本では決して味わえないスリル。
私に限らず多くの日本人が、
実は、この中国ならではのスリルを楽しみ、満足していたのではないだろうか
などとつい想像してしまいました。
ここ石林近郊で2泊しましたが、
そこでは原住民イ族の踊りの歓待を受けました。
私たち参加者全員も焚火の周りを踊りまわりました。
最年長の私は休憩タイムが多くなるのはしょうがないですが
他のメンバーは、白酒を勧められるまま結構飲んでいたにもかかわらず、
特製の大型ギター?に合わせて 踊り狂っていました。
今回のメンバー、相当強かったです。ハイ。
宴の終了は焚火が燃え尽きるまでとするのがしきたりらしく、
私たちも礼儀に失するすることなく小休憩をはさみながら踊り、無事終了を迎えました。
ちなみに、めったにこのような催しは行われないということで、
改めて現地担当者の温かい心使いに感謝いたしました。
翌日はイ族部落を見学し民族衣装やアクセサリー、生活空間を見学しました。
そしてその後、冒頭にご紹介いたしました
「石林彩玉」との出会いがありました。
この地域にしか産出しないという「石林彩玉」。
2年ほど前に命名されたばかりという、
その暖色系の石を見せていただきました。
石質は見たところメノウに赤、黄色、青系統の色が加わり、
それに圧力、熱が加わって出来たように感じました。
(現在、日本の研究機関に調査依頼中)
価格は2~3千円から高くても5万円ほどで、
円、楕円ハート形で装飾のない紐を通しただけのものが多く、
私たちにもアクセサリーとしてのデザインを是非考えていただけない
だろうかと宿題をいただいてきました。
担当者のお話からは、採掘する地域はこれといった産業もなく
貧しい生活を強いられている人も多いということで、
地域の活性化のためにも何とか軌道に乗せたいという思いが
ヒシヒシと伝わってきました。
一見したところ透明度が低く、
日本人向けとしては難しい印象を受けましたが・・・・・。
この石の面白さ、魅力は形と色模様にあると感じました。
現状は、砥石車と穴あけ用のドリルがあればできるような作品が多く、
複雑な加工をする機械類もないため、
デザイン力も貧弱でありますが
今後、様々な模様をうまく生かしていけば、
面白い装飾品ができるかもしれません。
地元の土産品として沢山売れるようになるには、
そう時間もかからないのでは???と感じました。
私どもも何かの力になれないものかと、思案を巡らしているところです。
最終更新:2016/07/26 17:03