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2016/03/28 14:08
久しぶりに「東博」こと国立博物館を訪れました。
そして、この【人の顔を彫った石製品】を見てびっくりしました。
ガラス越しに見たのですが、滑石のような軟らかい石ではなく、
もう少し硬いように見えました。
とはいっても翡翠に比べたら大分柔らかそうでしたが、
直径5cmに満たない円形顔面に顔を彫ったとは。
当時は下記写真のように縄文時代後期に当たり、
まだ中国、朝鮮からの渡来人は来ていなかった頃です。
見たところ置物など観賞用の彫刻品であり、実用品には見えません。
一体、だれがどんな目的で注文したのでしょうか?
当時、ここの部落には石に彫刻できる職人がいたこと、
こういうものを創ろうというセンスの良い首長がいたであろうこと、
生活はひっ迫しておらず平和であったであろうと私は推測します。
また、大変尊敬されていた方がお亡くなりになり、
その方をいつまでも忘れないために彫刻したのかもしれません。
彫刻した道具はどんなものだったのでしょう
石以外に思い浮かびませんが硬い石としたら・・・・
翡翠の硬さと割れにくさを生かして道具として使われた可能性はどうでしょうか?
翡翠そのものが価値のある宝物として認識されていた時ですが、色が悪く不格好なものなら、
或いは可能性ゼロとも言い切れないだろうとも考えてしまいます。
一つの石製品から古代を考える、いや彷徨うのも楽しいものですね。
最終更新:2016/03/28 14:08