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2015/03/10 16:30
皆様こんにちはジョイテックの荒木です。
いよいよ佳境に入って参りました、ミャンマー出張記Episode 3でございます。
ゆるゆると流れるミャンマータイムに翻弄されながらも得た、様々な有意義な経験。
店長三石、そしてジョイテックが何かしらの役割を担うかもしれない、日本とミャンマーの新しい関係の第一歩…
もろもろを詰め込んでお届けするEpisode 3、はじまりはじまり〜。
Episode 3 『そして本題へ・・・』
2015,2,3
昨日休館日だった軍事博物館と宝石博物館へ向かう。
思わぬ肩透かしをもらった昨日のリベンジもあり、開館一番乗りで軍事博物館に入る。
以前ブログにも投稿させて頂きましたが、戦闘機がずらりと並ぶ広場だけでなく、
各一時間以上は見て回るのに必要な陸・海・空軍、
それぞれの博物館と全ての規模が想像を越える広さを誇る博物館です!
皆さんもミャンマーへご旅行の際は是非お立ち寄り下さい。
(ここ知ってたら通ですよ!)
ミャンマーの歴史を知ることができるのはもちろん、↓こういったツッコミどころも満載ですよ。
「歴代の海軍制服の展示コーナー」
なぜか斜めになっちゃってる感じ。好きです。
軍事博物館だけでもへとへとになりつつも次なる名所、宝石博物館へ!
以前店長は宝石博物館に来たことが有り、その際に驚く程大きいルビーの原石を見たのだという。
「ここは絶対に見ておいた方がいい」ということで…
一人5,400チャットを払い入館!
広いフロアにいくつも並ぶケース、節電の為か人が居るところ以外は暗い!
そして、噂のルビーの原石・・・・
ないです!
翡翠も正直言いますと感動するほどの美しいものには出逢えませんでした。。
ただミャンマーで採ることの出来る様々な宝石について、
現物を見ながら学べるのは大変興味深い体験でした。
こちらもネピドーにくることがあれば是非!!おすすめしたいスポットです。
さて・・・ここからが本題です。
【カチン州の議員 ケティンナさんと会食】
ここでは翡翠が採掘されているカチン州の現状や問題などついてお話を伺い、意見交換をする。
カチン州では一部ニュースにもなっていた様に現在、内戦が激化している問題があり、
そのために翡翠の安定的な供給が難しくなっているとのこと。
しかし、翡翠の安定的な供給に影響を及ぼしているのはそのことだけでなく、
州政府にも問題点があったのです。
そのひとつが、鉱山の採掘についてでした。
カチン州の翡翠の採掘というのは鉱山の脈に沿って行われるため、作業は非常に大きい規模になります。
村や町位の広さの土地を、まとめて何十メートルという深さまで掘っていきます。
その際、掘った土は他所で積み上げるため、
ぽっかりあいた街くらいの大きさの穴と、ひとつの新たな山が出来てしまうのです。
そして採掘が終わるとそのまま次の脈を掘る為、
自然の地形自体が変化してしまい、
雨期になると穴には水が溜まり、
積み上げた土の山が崩れるなど…知られていない問題が多く有るそうです。
採掘をした後の穴と山を戻すことや、
何十トンという重さのある翡翠の運搬などについても、
日本のノウハウを導入出来ればといった話をしました。
そして、カチンの子供たちの未来にも強い関心を抱いている店長三石は、
子供たちの未来のために必要なことについても、多くの意見を交換してきました。
教育の拡充、新たな産業の支援…
そのために心ばかりですが、寄付もさせて頂きました。
有意義で素敵なひと時を過ごすことができました。
2015,2.4
【ミャンマー鉱山省大臣と会談】
いよいよ、今回の出張のメインの会議です。
渡辺さんと仙谷さん、日本大使館の方、ミャンマー協会のスタッフの方達と合流しミャンマー鉱山省へ。
大臣ともなるとスケジュールもタイトなため、我々の前に入っている会談が終了するまで控え室で待機することに。
そして、いざ会議室へ。
そこは・・・なんて言うのでしょうか、、今までテレビで見ていた国会の会議室の感じというのでしょうか。
高級感・緊張感がビンビン伝わる部屋でした。
(場違いさを感じいたたまれない私。。。)
多くの人に見守られる中、渡辺さんや仙谷さん、
そして店長三石がミャンマーの鉱山省の大臣と握手。
(このシーン…こういうのニュースでよく見るあれだな…)
とどぎまぎしつつ、どさくさにまぎれ私も握手。
そして会談スタート!
気付くと渡辺会長、仙谷さん、社長と同じ列にいる私。
ひとりひとりフカフカで大きい高級感のあるソファー、
向かい合わせなのにもの凄い余裕を取った大臣たちとの距離感…。
(おお、国会スーパーアリーナシートだ!!)
などとつい余計なことを考えてしまう私。。。
それはさておき、
今回の内容は、経済産業省資源エネルギー庁のエネルギー政策対話の提案についてでした。
ミャンマーの様々な貴重な自然資源に、日本から採掘などの技術指導や付加価値を付ける動きなどを提案。
その流れの中で、資源のひとつとして、宝石類、そして翡翠の話が浮上してきました。
前日にケティンナさんとお話ししていたことも、有意義なやりとりに役立ちました。
鉱山省も技術指導を希望しており、
自然資源に付加価値をつけるという点では大統領も同意見だということで、
非常に活発に意見や情報の交換をすることができました。
話が盛り上がってくると、突然大臣から提案が。
「ジョイテックさん、明日ミャンマーの宝石協会の会長たちと会談があるので、
会談後、話し合いを持ってみてはいかがですか?」
笑顔で「是非!」と答える我々。
(実は今日の会談の後マンダレーに向かう手筈をとっていたが、急遽延泊という形になりホテルなど変更などに逐われる。。。)
緊張感のある、非常に長い会議でしたが、
「両国がより幸せで豊かな関係を築いていけるようにしたい、
そのために協力できることがあるなら、何でもしたい」という
店長三石の長年の想いが大きく動き始めるようなひと時でした。
2015,2.5
昨日大臣の勧めで会談が決まり、ネピドー延泊となり一夜明ける。
急遽組まれた予定ということもあり、
鉱山省側もミャンマー宝石協会の会談が終わる時間が分からないので、
話し合いがいつから始まるか未定という展開に。。。
鉱山省内での待機が長く続く。
予定を大幅に変更したことでマンダレーでのスケジュールがかなり凝縮されてしまったのだが、
待つ程に、それがさらに凝縮されていく。。。
そうこうしていると鉱山省の大臣に呼ばれ、昨日とはまた別の会議室へ。
宝石協会のメンバーはミャンマー国内の大手宝石会社の代表の方でした。
今回は会長をはじめ、トップの方々とお話しすることが出来ました。
ミャンマー国内の宝石の流れから、大きな取引先となっている中国との関係性、
そしてミャンマーだけでなく世界に向けた翡翠の将来の展開と日本の役割について、様々な意見を伺う。
ミャンマー宝石協会の方々のスケジュールも非常にタイトで、
会談として取れた時間そのものは少しでしたが、
ここでも普段お会い出来ない方々のお話が聞け勉強になりました!
少し余韻に浸ったのも束の間、慌ただしく会談が終わり鉱山省を後にする我々は、
時間がない為スーツのままマンダレーへと向かうのでした。
マンダレーへ向かう途中、夕日が美しいという噂の場所を通りかかる。
大きな空に澄んだオレンジ色と青色が混ざり合う美しさ。
同じ空でも日本では見ることのなかった新しい夕日を知るという、
思わぬプレゼントをミャンマーから頂きました。
さあ、いよいよ次回、最終章【怒濤マンダレー再会編、ヤンゴン・日本編】へ!
最終更新:2015/03/10 16:35