記事詳細
2013/09/05 15:14
モンゴル行ってきました!
今回の旅、予期しないことがいくつかあったのですがそのうちの一つ、
ナ、ナント翡翠に大変興味を示す人がいたんですよ。
名刺交換した時、私の名刺を見て
「翡翠」を商売にしているの?
と日本語で話しかけて来るではありませんか。
イヤー、これにはほんとにびっくりしました。
だって、モンゴルと翡翠の関係を紹介した印刷物なんて今まで見たことなかったもんですから・・・・・。
勿論人から聞いたこともない。
そういえば数年前、
上質の翡翠がないか? と人を介してモンゴル出身のお相撲さんからあったのですが、その時には「いったい
何の目的なんだろう?」
と思っただけでしたが今回初めてわかりました。
それはですね 「鼻煙壺」だったのです。 「嗅ぎタバコ入れ」です。
たばこの原産地は南米、コロンブスのアメリカ大陸発見以降ヨーロッパにもたらされ、貴族に愛用されるようになり
やがて中国にわたり、清の時代から大変流行しました。
素材はガラスや様々な種類の玉などですがモンゴルで最も人気のあるのは翡翠製のものです。
この嗅ぎ煙草入れはお金持ちのステータスの役目を担っているようで初対面の時など見せ合って相手の資力を量る
重要なもののようです。(今回、2名のモンゴル有数の事業家に見せていただきお話を伺ったことですからこの風習は
間違いなく現在も広く認知されていると思われます)
で、この鼻煙壺は小さな匙の付いた蓋がありますがこの蓋の素材はサンゴなのです。
この蓋、単にサンゴがついているだけでなく金の鉢巻がしてあったり、ヒスイの輪がはめ込んであったりで
応分の役目を果たしているのです。
見せていただいた後、有名デパートで見せてもらいましたが染めた翡翠製のもので価値がないものでした。
良いものは特別なルートで仕入れているようです。
しかし、この鼻煙壺、なぜモンゴルでは廃れなくて残っているのか?
多分、遊牧民族であり、旅する時、小型でステータスを表現するものとして最も相応しかったのではないでしょうか。
最終更新:2013/09/05 15:14