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2012/09/26 19:49
10月9日、香港で開催されるオークション下見会に昨日(25日)行ってきました。
皇居に近いサザビーズジャパン、
時計、陶磁器それにジュエリーのセレクトされたもので注目される出品物についてそれぞれ説明がありました。
説明されるのは?千万円するそれは素晴らしいものでガラにもなく何とか入札に参加できないものかなーなどと
考えてしまいます。
で、翡翠の出品物ですが ナ、ナント 濃いラベンダーとロウカンルースとダイアモンドがセットになった
ペンダントがあったのです。
このブログでもラベンダー翡翠について書いたばかり、いや下見の時には書きかけだったんです。
ここで写真をお見せできないのは残念ですがそうそうあるものではありません。
サイズ17,06×12,06×7,67mmのペアシェイプの濃紫翡翠と14,55×12,18×8,07
mmのオーバル カボッションと合計1,40カラットのダイアモンドのペンダントネックレスです。
(予想落札価格45万~54万US$)
ここで注目すべきは濃紫のペアシェイプのカボッションです。
冒頭の説明で
各色ある翡翠の中で非常にレアなラベンダー翡翠であり鉱物標本にもなるものだとあります。
それともう一つ 注目すべきは
・・・in which the soil is magnesium rich and thus contains less iron oxide.
とあること、
マグネシウムを多量に含んだ濃紫翡翠ということです。
もちろん 手に取って見せてもらい香港珠宝部の 楊さんから説明を受けました。
私が弊社の商品は中国人に評判が良いこと、オークションに出品を考えていることなど伝えまして
再会を約束しまして別れました。
良いものを見ること、良い人とお付き合いすること 大事なことです。
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ここからは昔の話になりますが、
ウーン、
実は同様の翡翠の古い記憶があるのです。
10~12年前、マンダレーに翡翠の仕入れに行った時に市場で同様のルースを背中越しに見せてくれた
ことがありました。
当時はまだ翡翠の知識はほとんどなく珍しい知らない鉱物があると電話局まで行って日本の鉱物の先生に
問い合わせたことも1度や2度ではなかった頃です。ある時はダイアモンドより固い石がある。本当だろうか?
と問い合わせたことも。 (当時は日本まで電話することはほんとに大変だったのです)
知人の翡翠に詳しい人に聞いても本物らしい。だけどこんなに濃いのは絶対に染めているに違いない。
調べてみたら!
といわれて顕微鏡と比重計、屈折計ほか大して検査機器のないところで検査してもらったところ、
「染めてない」との返事。だけど当時の私には大変高価な値段でこれを買ったら印材用の原石や
勾玉も買えなくなってしまう。もし染めたものだったらどうしよう。だけど欲しい。
迷いに迷った思い出があるので忘れっぽい私でも思い出すことができたのです。
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もっと詳しく知りたい方、写真を見たい方は
Sotheby's
Magnificent Jewels and Jadeite
Hong Kong 9 Octover 2012
1691
ANOTHER PROPERTY
JADEITE, LAVENDER JADEITE AND DIAMOND PENDANT NECKLACE
Estimate: 3,500,000 - 4,200,000 HKD
を どうぞ
もう一つ 見逃せないものがありました。
1910年、御木本真珠で制作した翡翠ペンダントです。
翡翠の質は今一つですが当時の作品は歴史の重みがあります。
日本のジュエリーの歴史を物語るもので見逃せません。
1646
ANOTHER PROPERTY
CARVED JADEITE 'BASKET' AND SEED PEARL NECKLACE, MIKIMOTO, CIRCA 1910
Estimate: 200,000 - 250,000 HKD
Suspending on a translucent jadeite plaque of apple green colour, meticulously carved as a basket, completed by an openwork necklace set with seed pearls, mounted in 15 karat yellow gold, length approximately 580mm. Few seed pearls deficient.
Basket approximately 47.18 x 48.19 x 8.10mm.
最終更新:2012/09/26 19:49