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2012/09/26 15:31
写真は2010年11月、ミャンマーの首都ネピードーで開催されたオークションで22億円余りで落札されたラベンダー翡翠
です。
透明度が高く、ピンクとブルーラベンダー、それに緑がスプラッシュのように飛び散っています。
ピンク及びブルーラベンダー、それに緑、割れが少なくデザインの自由度も比較的高い。
落札されてからもうすぐ2年になりますが今どんな状態にあるんでしょうね。
気になるところです。
後世に残る素晴らしい芸術作品になる可能性が非常に高いと思っています。
ま、それはさておき、
ラベンダー翡翠の上質なものは緑に比べて少ないです。
透明度が高く、色の濃いラベンダー翡翠は非常に少なく香港で開催される大手オークションにも出品されることは
稀です。
ピンクラベンダーはブルーラベンダーより少なくあったとしても色が薄いのがほとんどです。
もっとも、不透明のものもなかなか見ることはありませんが・・・・。
その点不透明ブルーがかったラベンダーは比較的見る機会は多く、入手しやすい傾向にあります。
ところでグリーンとラベンダー翡翠の違いの重要な一つは
粘り強さ(靱性)です。
おなじみのくりぬきリング、グリーンですと「エツ、こんなに薄くて大丈夫?」と思うほど薄いものもよく見かけますがラベンダー翡翠ですと厚さが薄い華奢に見えるリングはほとんど見かけません。
ペンダントトップや置物など彫刻したものでもラベンダー翡翠はグリーン翡翠のように細かい彫刻はできません。
理由はよくわかりませんがグリーン翡翠の最高級品のような微細な結晶にはなりにくい、発色原因となる元素と
翡翠輝石との相性が良くないなどと勝手に想像しています。
また
生成過程にも重要なヒントが隠されていると思います。
たとえば同じ原石の中でラベンダー翡翠とグリーン翡翠と混在しているのも見かけますがその多くは
グリーンの部分の方が透明度が高く、ラベンダー部分は透明度がが低い例が多いようです。
これは同じ温度、圧力、翡翠生成時間など同じであっても翡翠の透明度や色も違ってくるのではないでしょうか?
透明度の高いラベンダー翡翠の生成には最高級といわれるロウカン翡翠の生成より条件が厳しいのではないでしょうか?
ラベンダー翡翠のうち9割以上は透明度が低いものです。
大きな翡翠原石ですが何かお気づきのことはありませんか?
中央部はラベンダー翡翠、周辺にグリーン翡翠が少し、翡翠生成中のある条件下ではラベンダー翡翠は
グリーン翡翠を脇に押しやる、あるいはグリーンを紫に変える力があるようにも見えます。
似たような例はブルー翡翠とグリーン翡翠
ブルーのほうが強く、そのセイカ ブルー翡翠は一部業者の間では嫌われ者です。
価値の高いグリーン翡翠をそれより価値の低いブルーに変えてしまったんですから!!!
上記2枚の写真は 雲南出版集団公司 雲南美術出版社 翡翠級別標BIAO YANG YANGは木へんに羊 より引用
これ、ほんとに翡翠! ? ?
本に紹介されていたものですが現実にはほとんど見かけません。
ありましたら非常に高額だと思います。
最終更新:2012/09/26 15:31