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2012/08/31 19:05



鑚石

とは中国語で「ダイアモンド」という意味です。「zuanshi」と読みます。

鑚には(キリなどで)「穴をあける、穿孔する」という意味があります。

この文字がいつごろ出来たかわかりませんが多分文字が出来たころには穴あけにダイアモンドが
盛んに使われていたことをうかがわせます。

「細密な彫りのある玉器の出てくるのは紀元前3000年紀後半頃の良渚文化のころである」

とあります。
下記写真は1989年、「南京博物館名宝展で日本でも展示された器である。報告書に観察が記される。
すなわち、獣面の目は管状のキリを回して彫り窪め、細い線条は刻したものである。刻線の幅は、0.1~0.2mm、
一番細いのは0.07ミリ、径2ミリの円が7,8条の直線を連ねて刻されているほか、僅か2,3ミリの直線も
数個の点を連ねて表現されているところもある」と。
       玉器細密線刻

更に林氏は「この彫刻に使用した道具について 細石器とかサメの歯などの諸説が出されているがその類では不可能なこと、
実験してみればわかることである」

「柄の先に尖りを先に向けて取り付けるのは簡単ではないが古人も工夫してやったことであろう。正8面体のダイアモンドの結晶の角を使って彫られたものとみられる。ダイアモンドは強靭で試しに使っているうちに角が欠けてしまうということは今までにない」

「殷でも西周でも玉器に刻された銘文はダイアモンドを使って刻されたと思われるが漢代でも同様であったと思われる」

「先史時代から殷を経て漢代までその使用ないし知識の伝えられたダイアモンドは輸入品であったと考えにくい」

とあります。

殷の時代はまだしも紀元前3000年ごろにすでにダイアモンドが使われていたとは驚きです。

ダイアモンドで穴あけできるようになり細かい文様のある透かし彫りが広がっていったのでしょう。

当初この玉の加工技術は門外不出だったのでしょうがその技術が欲しいばかりに戦争がおこったかもしれません。

ダイアモンドは中国では現在、山東省東南部の リンシ で採れることが知られています。



日本での翡翠の産地糸魚川でもコランダムが産出することはわかっています。

証拠はないかもしれませんが翡翠の穴あけ用にコランダムの粉末が使われていたかもしれませんね。

当時硬く美しい翡翠に穴あけされ磨かれた勾玉は当時のハイテク技術で作られたことは間違いありません。

美しさとともに人を驚かせる存在だったことでしょう。

参考 「中国古玉器総説」林 巳奈夫 著より

 






最終更新:2012/08/31 19:05

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