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2012/08/20 12:16
例年開催される秋の翡翠オークションが今年は見送りとなったそうです。
理由の一つは ヒスイ鉱山のあるミャンマー北部カチン州で政府軍と地元のカチン軍
との間で緊張状態が続いていることがあります。
数十万人が居住しているともいわれる鉱山地帯、一向に解決のめどがたたず、
見切りをつけて鉱山から離れる人が毎月数千人いるとの情報もあります。
今は雨期で採掘できるところは限られていますが採掘しても持ち出せない状況にあります。
鉱山から麓の町への輸送路の途中にはカチン軍及び政府軍の検問所があり相応の通行料を
払わなければならないのです。
その額は翡翠原石の評価によって決められるのですが評価額の30%程度必要と言われます。
以前はなかっただけに業者にとっては治安の悪化とともに大変重い負担です。
もう一つの理由は
今春3月開催された春のオークションが低調だったこと、
中国の景気が昨年ほど元気がなくなっていること、
それに 翡翠を中国国内に持ち込むときの税が高くなっていて
中国からのオークション参加者が少なかったことなどです。
ミャンマー中部の都市マンダレーにもヒスイを買い付けに来る中国人がほとんど見当たらなくなったそうです。
にもかかわらず、ヒスイの価格はほとんど変わっていないといいます。
今年4月及び5月に香港で開催されたサザビーズ、クリスティーズの落札価格を見ましても変わっていないというより
むしろ高くなっています。
(各オークション会社のHP上でも過去の落札結果が分かりますのでご覧になってください)
拡大一辺倒だったミャンマーオークション、昨年から今年にかけて大きな曲がり角に来ているようです。
最終更新:2012/08/20 12:16