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2011/09/12 17:49
今からおよそ1億3千万~8千5百万年前の白亜紀中期は極めて温暖であったという研究報告があり赤道太平洋地域では
海洋表層水温は34℃、中緯度海洋表層水温は24℃であったと言われます。
その頃はバーマイトも北緯12度付近だったといい、現在の25.5度付近よりかなり赤道に近く暑い環境でした。
現在約2000種類あるといわれるカワゲラの祖先はは2畳紀前期(約2億8千年前)の化石から見つかっています。
白亜紀のカワゲラ類は1987年化石から見つかった報告はされていますが琥珀から発見されたという報告はありません。
その後アメリカ自然史博物館(AMNH)に大量に保存されている琥珀の中から僅か2個発見され、それは当然のことながら
世界で最も古い「カワゲラ入り琥珀」となりました。
AMNH(AMERICAN MUSEUM NOVITATES)March 26 2002 Fossiliferous Cretaceous Amber from Myanmar
David A Grimaldy 31.33ページ Precoptera 参照
さて写真の琥珀を見てみましょう。
良く目立つのが右側黒色の虫です。長さ約12mmから13mm 見たところカワゲラに非常によく似ています。
大きな複眼、長い触角・・・・・。
カワゲラに似ているように見えます。
が、私の素人目での判断ですから確実とは言えません。
もしカワゲラだったら大変稀少ですしうれしいですが・・・・・。
もし本物だとしたらこの写真のものの方がAMNHのものより状態がよさそうです。
いずれにしましても信頼できる研究者、または研究機関にお願いして調べていただこうと思っています。
またこの琥珀には体長1mm以上の種類の違う虫が一寸見たところ10匹位入っています。
同じ時代、同じ生活環境の下にいた証拠になりますから標本としての価値も高いと思います。
他の虫なども研究機関に調べていただいてから改めてご紹介いたします。
私が生まれ育ったのは長野県の伊那谷というところ。
南アルプスと中央アルプスに挟まれたこの谷は中央を天竜川、その両側は田園地帯、そこには
沢山の魚やトンボ、ホタルなど昆虫のすみかでもありました。
小川では小魚と共に「ザザ虫」もよく捕れ食用にしていました。
(横浜に出てきてからそれはゲテモノ、食べる人はゲテモノクイと呼ばれましたが一向に気になりませんでした。
蜂の子や、蚕のさなぎなどそのシーズンには普通に食べていましたから。
今回琥珀の中の虫を調べていてカワゲラを知り、それがザザ虫の成虫と知って何とも言えない不思議な気持ちになりました。
ミャンマーの琥珀を見ていて田舎を思い出す。
思考はどこへも飛んでいきますね。
最終更新:2011/09/12 17:49