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2011/05/17 18:48
弊社HPでも公開していますからもうご存知の方が多いかと思います。
このキノコ入り琥珀、実は権威ある研究機関の菌類研究者の方に送って調べてもらっています。
本日久しぶりに連絡したところ いくつかの個体の中に大きなきのこも含まれておりこれは研究発表されていないの
ではないか?
とのお話でした。
「新種」とは即断できませんが少なくとも他には大きなきのこ入り琥珀はほとんど存在していないように推測できます。
琥珀は世界各地でその存在が知られていますが「キノコ入り琥珀」は唯一ミャンマー産のみのようです。
琥珀の中のきのこが研究発表されたのは西暦2000年前後ですから、ここで一つ疑問がわいてきます。
というのもイギリスがビルマを植民地にしたのは1886年、当時イギリス本土ではビルマ北部に素晴らしい琥珀があるという
ことは既に良く知られていたようです。
(1860年、中国の広州で5Kgあまりのビルマ琥珀をイギリス人ヨハン チャールズ ボーニンが
300ポンドで買い求めたという記録があります。 当時の1ポンドは純金7グラム余りであり 大変な名品であったようです。
当時はイギリス本国から綿織物を喜望峰回りで運びインドで販売しアヘンを仕入れ、中国で売り、茶を仕入れて本国に
運び大変な利益を上げていたといいます)
新植民地ビルマでイギリスがまず注目したのが琥珀、1900年ごろから年間数トンの規模で1940年まで採掘されました。
当然科学者の研究対象となったことは想像に難くありません。
しかし、キノコの研究発表したのはアメリカというのはどのような理由からでしょう?
一つ考えられるのは昔採掘された場所からはきのこ入りは見つからなくて1900年代後半から採掘した場所から見つかる
ようになった?
とも考えられます。
琥珀採掘場所は小規模であり それがフーコン溪谷のタナイという町を中心とした数か所に点在しているのですが
昔と今では採掘される場所もも微妙に違いがあるのかもしれません。
「血珀」と呼ばれる赤色琥珀は正倉院の宝物や清の時代の彫刻品には見られますが現在は非常に少ないようです。
これも採掘場所によって差があるのかもしれません。
もしこのような推測が当たっているとすれば新種の昆虫や植物など発見される可能性がまだまだありそうです。
手元にある小さな琥珀。
小さな気泡が入っているのにその形が丸くない???。
はて、 どうしてなんだろう?
種子かな? それとも?
小さな琥珀が白亜紀の夢の世界に誘ってくれます。
参考書籍 「琥珀図鑑」北京 化学工業出版社 2010.4月発行 他
最終更新:2011/05/17 18:48