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2010/06/28 16:53
6月1日に香港にて開催された宝石オークションについての情報です。
ここ(香港)オークションではお決まりのダイヤモンドや色石以外に東洋の宝石翡翠が多数出品されることに特徴があります。
最近、中国の経済力の強さを反映してか香港でのオークションは世界的にも注目度が高まっています。
それを象徴するかのように今回のオークションでは総売上高が約4億7047万香港ドル、日本円にして約56億4600万円と
宝石オークションとしては世界最高の出来高となりました。
中でも注目されたのは翡翠のネックレスを含む「Sensational Six」と銘打った最高の6ロットでこれだけで
約24億5597万円になりました。
その中の一つ1960年ごろ製作されたカルティエのカシミールサファイアと、ダイヤモンドのブレスレットは
約6億4600万円で落札されブレスレットとしては史上最高額となりました。
では 翡翠はどうだったのか?
ロットNo2488 翡翠ネックレスは5千万香港ドル(日本円で約6億円)で落札されました。
もう少し詳しく言いますとクラスプに8,80カラットのスタールビー、ビーズは全体に色の揃った最高級の
ろうかん翡翠(even vivid emerald green colour)
で直径は9,8mmから11,18mmで珠数は51個です。
オークションでは最高のものが高値で落札される傾向があるとはいえこの結果は驚くべき数字です。
翡翠の場合、作品の芸術性よりは素材の翡翠そのものの価値を重視する傾向にあります。 ですから
作品もルースやビーズなどシンプルなものが多く彫刻でも品質の良いものは割合と単純です。
弊社にも最近のオークションカタログがあります。
関心のある方はどうぞ見に来てください。(必ず連絡くださいね)
※ 銀座での下見会にこの最高のネックレスは出品されていなくて残念でした。写真掲載出来ないのも残念。
それにしても下記のようなピンク色の翡翠はすっかり見ることが出来なくなりました。
写真は1996年のオークションに出品されたものの写真の一部をお借りしました。(LotNo1297)
内径52,3ミリのバングル2個と長さ63Cmの同色のネックレスで当時97750香港ドルで落札されましたが
今ではどのくらいに評価されるでしょうか。
今買おうとしても無いものの例です。
最終更新:2010/06/28 16:53