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2009/12/19 15:54

宝石の100年

 縁あって『宝石100年』という稀少本を入手することができました。
昭和41年6月 若葉倶楽部発行 非売品 限定版の本です。
国立国会図書館にはありましたが神奈川県立、横浜市立図書館にはありませんでした。

翡翠の歴史について関心がありそれに関する本を探しているのですがこの本は久しぶりに満足のいく本でした。

でこの本の中から翡翠に関する部分を抜粋して皆様にも読んでいただきたいと思います。

ということで改めてWEBで検索してみましたら なんと 多くの部分が紹介されていました。

興味のある方どうぞ検索してみてください。


「宝石百年」 ~貴金属宝石業界沿革史~ (昭和41年刊行)
の中から以下抜粋



謡曲中に見る翡翠(P.356)

翡翠加工品の宝庫北京(P.357~P.359)

日本の翡翠供給地(P.359)

戦後の供給地と日本における産地の再発見(P.360)

珊瑚と翡翠業界の功労者「依田忠治郎」(P.360)


そんな訳で私はまだ紹介されていない

「中国における翡翠の取引について」
(依田新商店 依田新衛門氏談) を

2回に分けてご紹介いたします。


「終戦までの中国には、北京、上海、広東にヒスイの市場があって、そこに業者が集まりまして独特の取引方法でやって
いました。
北京の哈達門外にあった市場は特に有名で、50名余りの一流業者が集まったものですが、むろん業者以外は中に入ることは
できません。
毎朝、7時までに集まって、約2時間ばかり取引が行われ、後は閉鎖されてしまうのですが、部屋の内部はがらんとしていて
椅子も卓もないのですから、まして算盤も、筆1本も、紙1枚も備えてあるわけではありません。
立ったままで、あの長い袖の中で、お互いに指を握り合って、全く秘密裏に商談を進めるものですから、傍らで見ていても
何がいくらで取引されたか皆目わかりません。
伝票も帳簿ももちろんあろうわけはなく、それでいて取引が迅速に間違えなく行われるのですから、ちょっと驚くより外あり
ません。

また、この市場の近くに、花市場という取引場がありましたが、ここは窓が沢山あり、ガラスの天窓もあるという明るい
大きな部屋で、5,60件の業者がそれぞれ4,5尺のテーブルに白布を敷いて、その上に翡翠を主として玉類を並べて
いますが、ここも朝7時から開いて3,4時間で切り上げてしまうのです。

またこの花市の近くの路傍でも時を同じうして、数十軒の露店が並んで、客を待ったものでした。
上海では、真珠とダイアモンドの市場と筋向いに翡翠専門の市場がありましたが、ここも業者だけのもので、ガラス張りの
天井に白布を一面に張って、光をやわらげて、品物を良く見せるようにしていたのです。
大体3,40軒くらいの業者が出張したものでしょうが、1軒につき一坪くらいの場所を3方板囲いして、椅子と卓都が置いて
あります。品物を並べて置くというようなことはなく、相手の希望するものを聴いてから、おもむろに該当するような品物を
出して、商売に取り掛かるといった具合です。

原石から加工した新しいものが主で、古い材料を加工したものはありません。
この市場も正午には閉じてしまうのですが、かようにどこの市場も午前中早くに開場して3,4時間で終わってしまうのは
一日中で一番光線の良い時間を選ぶためです。
したがって、曇り日や雨天であったら当然休場ということになるわけです。」


翡翠取引 手のサイン

上記図版は「MYANMA JADE」by U Nyan Thein 2002 よりコピー


本日はここまで、
次回は広東の市場についてご紹介します。

最終更新:2009/12/19 16:02

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