ものづくりの国、日本の原点。京甲冑師は手造りにこだわる

日本に伝わる古からの製法を守り続ける。
京甲冑師の攻防は大きな機械設備を必要としません。
一枚の鉄板を鋏(はさみ)やのこぎりなどからつくりだしていくので少ないスペースで制作しています。「えっこんなところを一から手作業で…」と我々が知らなかった手業の世界をほんの一部ご紹介します。

ものづくりの国、日本の原点。京甲冑師は手造りにこだわる

日本に伝わる古からの製法を守り続ける。
京甲冑師の攻防は大きな機械設備を必要としません。
一枚の鉄板を鋏(はさみ)やのこぎりなどからつくりだしていくので少ないスペースで制作しています。
「えっこんなところを一から手作業で…」と
我々が知らなかった手業の世界をほんの一部ご紹介します。

鍛金
切り出された平らなパーツが匠の手により立体的に成形されていきます

生地の製作
一枚の鉄板から鋏やのこぎりで各パーツを切り出す手間のかかる作業です

矧ぎ合わせ
鍛金により成形されたパーツを釘などでつなぎ合わせ、より大きなおパーツへと組み上げていきます。

縅(おどし)加工
小札に縅糸を通し編み上げていきます。甲冑の形状や美しさが決まる工程、熟練の技が必要です。

京都1200年の歴史がはぐくんだ最高の素材と技術。


京甲冑師は手造りにこだわる
本金箔押1000年の都「京都」、その社寺の装飾、仏像、京仏壇の装飾に欠かせない本金箔押。凹凸の多い京甲冑は面や刷毛を丹念に駆使し「本金箔」を熟練の職人により一枚ずつ丹念に手張りされています。熟練の箔押し職人が京都にはいきづいています。

京の匠がこだわる電鋳技法による錺(かざり)金物

電鋳金物
金工師が丹精込めて彫り上げた原型を、羽毛の細部まで忠実に再現できます。また素材に粘りがあるため甲冑の曲線になじむよう調整しながら取り付けることができます。 アンチやプレスにクラブ大変な手間とコストがかかりますが京甲冑師は電鋳金物にこだわります。

はじめは平らな電鋳金物を甲冑の曲線になじむように幾度も調整し曲げながらあわせていきます。

金物を傷付けないよう細心の注意を払い木づちを使い曲げていきます。

細密な文様が再現でき組み上げ時に調整加工ができる飾り金物、手間がかかり京の匠はこだわります。

電気鋳造物の製造工程

1・電解メッキを長時間行い型の表面にメッキより数百倍も金属を厚く積層させます。

2・型を取り外して積層させた金属層だけを利用します。

3・金具となる凸部分をのこぎりで切り出していきます。

4・切り出された金物を一つづつやすりをかけ生地を仕上げます。

5・でき上げあった生地は本金鍍金(専用のメッキ)等に廻されます。

大願成就

伝統工芸の集大成
壮麗な京甲冑
大願成就=京甲冑はいくさの武具としてではなく「大願成就」「子孫栄達」のシンボルとして社寺に奉納される甲冑をコンセプトに制作されています。祖プレイな工芸や細工が施され精神のよりどころとして美しさ、勇壮さ、格式の高さを備えています。京甲冑は美術工芸の要素が最も高いとされる室町時代以前の大鎧をもでるにしたものが多く制作せれています。

*工房探訪* 作家の工房を取材しました

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