転倒災害は最も多い労働災害で、増加傾向にあります。また55歳以上の高年齢労働者も増加しており、全就業者の29.8%を占めている状況です。高年齢労働者ほど転倒災害のリスクが高く、要因としては「つまずき」による転倒が最多の41%となっています。
つまずきにくい安全靴のニーズを受け、ミドリ安全は歩行性に優れ、つまずきにくい安全靴 プレミアムコンフォートを発売。その、つまずき防止効果を検証するために、208名にて官能評価を実施。
従来品と比較し76%の方にて「つまずきにくい」評価が得られた。
官能評価において評価された「つまずきにくさ」を科学的に検証するため、ミドリ安全は国立研究開発法人 産業技術総合研究所の小林吉之博士と共同で、人の動きをデジタル的に記録する、モーションキャプチャシステムを使用して、つまずきによる転倒リスクの指標である遊脚期のFOOT CLEARANCE(足部クリアランス)の特徴と、消費エネルギーの指標である一歩行周期中における下肢三関節(股、膝、足関節)の仕事量を解析した。
最初に検証したのは足部クリアランス、及び足の運びの特徴。プレミアムコンフォートを着用した時には足がまっすぐ前方へ振り出すような歩き方になる傾向がある事がわかった。
次に力学的な仕事量を比較。従来品よりも重いにも関わらず、力学的に大きな仕事をしなくてもつま先を高く持ち上げられるため、効率が良い歩き方になっていることが明らかになった。
以上の結果から、トウスプリングとトウカットを施したプレミアムコンフォートのつまずき予防性能を科学的に証明することができました。
陸上貨物業・卸・小売業等で多数使用されているロールボックスパレット(カゴ車)の労働災害の増加をうけ、平成27年8月に災害減少目的に労働安全衛生総合研究所より
「ロールボックスパレット使用時の労働災害防止マニュアル」(PDF)
が示されました。
マニュアルに紹介されているルールと共に、適した安全靴・作業靴をご案内します。
労働安全衛生総合研究所が労働災害を分析したところ、ロールボックスパレットが起因となる労働災害が一番多い業種は下記のグラフのように「運輸交通業」が半数以上を締め、次いで「卸・小売業」となっております。
また、ロールボックスパレットに起因する労働災害では「ロールボックスパレットの下敷きや転倒・転落」、次いで「下肢の激突・はさまれ」が多くなっています。(下記グラフ参照)
※出典:独立行政法人労働安全衛生総合研究所『ロールボックスパレット起因災害防止に関する手引き』より
ロールボックスパレット使用時の労働災害防止の詳細は、厚生労働省及び独立行政法人労働安全衛生総合研究所作成のマニュアルをご覧ください。
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【PDF】ロールボックスパレット使用時の労働災害防止マニュアル [2,360KB]
マニュアルではつま先を保護する先芯を搭載し、更に耐滑性のある安全靴やプロテクティブスニーカー(JSAA認定の先芯入り作業靴)を使用し、長靴を使用する場合も同じように先芯及び耐滑性がある靴を推奨しています。
さらに重いロールボックパレットの取扱いで接触する恐れがある場合には、すね部や足首部のプロテクターの着用を推奨しています。
マニュアルが推奨する特長を備えた安全靴・作業靴をご案内します。
「陸上貨物運送事業(以下、陸運業)」は、“労働災害の減少傾向が見られない業種”として、厚生労働省が定めた「第12次労働災害防止計画」において、重点業種のひとつとなっています。
特に陸運業の労働災害の内7割を占める『荷役作業時』の災害は、毎年1万人近く発生し続けています。
これを受けて策定されたのが「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」です。
陸運業の災害としてイメージしやすい交通労働災害(交通事故)は災害全体の約8%に過ぎません。
一方、荷役作業時の労働災害は、約70%を占めます。加えて、徐々に減少傾向の見られる交通労働災害と異なり、平成6年以降1万人程度罹災者が推移し、改善の兆しが見られません。
上記は陸運業で発生した労働災害の型別のグラフです。
労働災害の型によっては適した靴を履く事により予防する事ができます。