パート・ブリゼ(練りパイ生地)

ブリゼとはフランス語で「砕けた」という意味で、その名の通り、砕けるようにもろく、サクサクとした食感が特徴のタルト生地です。
生地とバターを折り重ねて作る折りパイに対し、小麦粉にバターを練り込むので一般的に「練りパイ」と呼ばれています。
一般的にはタルト、タルトレットの敷き込み生地として使われますが、甘みがないのでキッシュや野菜のタルトなどにもオススメです。

シェフのワンポイントアドバイス

サクサクとした食感に仕上げるポイントは、薄力粉のなかにバターを細かく分散させることです。細かく分散させるためには、作業中に出来る限り熱を加えずに作る必要があります。
冷えた作業台(ペストリーボード)を使用するほか、粉やバターも冷やしてから作業したり、生地とバターを混ぜ合わせる際はスケッパーなどを利用して手早く行うことが食感の良いタルトに焼き上がるポイントになります。

材料 (Φ18cm タルト型1台分)

材料名 分量

薄力粉(クーヘン)

125g

有塩バター

68g

卵黄

20g

約25g

 

 

【道具】

 

タルト型

 

ペストリーボード

 

めん棒

 

作り方

1.下準備

・有塩バターは刻みやすいようスライスしておきます。
・薄力粉、有塩バター、水は冷蔵庫で冷やしておきます。


    パートブリゼ

2.生地

作業台(ペストリーボード)に薄力粉をふるいます。


有塩バターをのせ、スケッパーなどでバターを細かく刻んでいきます。


ある程度細かくなれば、冷やした手で擦り合わせていきます。


シェフのワンポイントアドバイス 手の熱でバターが溶けてしまうので手早く行いましょう。
バターが溶けだしてきたら作業を進めず一度冷蔵庫に入れて、再度冷やしてから作業すると状態の良い生地が仕上がります。
※ご家庭のフードプロセッサーをお使いいただくと、より簡単に状態の良い生地を作りやすいです。

【生地の作り方のPointを動画で!】


バターと薄力粉が合わさり、全体が細かく粒状態になれば、フォンテーヌ状(土手をつくり、中央部分くぼませた状態)に広げ、中央の窪みに卵黄、冷水を加えます。


    成形
    成形

生地を練らないようにスケッパーやドレッジなどで混ぜていき、ひと塊になれば、折り重ねるようにしてまとめます。


シェフのワンポイントアドバイス 生地を練りすぎると、グルテンの弾力が出てしまい焼き上がりが硬くサクサクとした食感にならなかったり、焼き縮みの原因にも繫がります。
    成形
    成形
    成形

ラップやビニールなどに包んで、冷蔵庫で約1時間ほど休ませてから使用します。


シェフのワンポイントアドバイス 生地をしっかりと休ませることで余分な弾力性を弱めるほか、縮みにくい生地になるので次の工程で生地を伸ばす際に失敗しにくくなります。

3.フォンサージュ(敷き込み)

生地を取り出し、作業台とめん棒に打ち粉(分量外)をしてから約4mmの厚さにのばしていきます。
めん棒を使って生地をのばしては、やや回転させることを繰り返しながら円形に整えていきます。

タルト型の底面と側面に生地が十分敷き込める大きさまでのばせたら、全体をピケローラーやフォークなどを使ってピケしていきます。


のばした生地をめん棒に巻き付けて運び、タルト型にフォンサージュ(敷き込み)していきます。
側面の生地は指で軽く押し当ててから、しっかりと型に密着させるように敷き込んでいきます。
敷き込みが終われば、ナイフまたは型の上からめん棒を水平に前後させて余分な生地を切り取ります。


【フォンサージュ(敷き込み)のPointを動画で!】


4.完成

生地を冷蔵庫で1時間休ませてから使用します。

【アレンジ例】

備考
レシピ作成者:Shimizu、photo:Konishi
調理時間:30分(冷蔵庫で冷やす時間は含まない)

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