ウラ面に再湿ノリ(切手タイプのノリ)が塗布されているふすま紙です。ウラ面全体に、スポンジでたっぷりの水を付けてノリを戻し、紙を伸ばして貼ります。スタンダードな貼り方。
用意するもの
のりぼん
or洗面器
スポンジ
カッター
タオル
カッティング
メジャー
釘抜き
ハサミ
なでバケ
重し
木づち
バール
(カジヤ)
あると便利な道具
注意事項
- スポンジ・タオル、ハケ、のりぼん等に洗剤等が付着していない物を使用して下さい。シミの原因になったり、ふすま紙としての美しさを損なう原因になることがあります。
- ひと通り空気を押し出した後でできた「たるみ(大きなシワ)」は乾燥とともにきれいに伸びますので、表面をムリに強くこすらないで、自然乾燥するのを待って下さい。(天日やストーブ等では決して乾かさないでください)
- 貼り付け作業は、できるだけ2人で行って下さい。作業しやすく、失敗が少なくなります。
- 下紙に骨が見えるくらいの大きな穴は“ふすま下貼り紙”を使って補修して下さい。
1.下貼り紙を穴の大きさより少し大きめに切り、全面にのりを付けて穴部分をふさぐ
2.全面を茶チリで袋貼りする
手順
-
- 1左右の枠をはずす
-
※上下左右の枠に目印(番号など)を付け、外した箇所が分からなくならないようご注意ください。
-
左右の枠にクギの頭が見えない場合
図のように当て木をし、上部より下部にたたいてはずして下さい。 -
左右の枠にクギの頭が見える場合
図のように左右の枠から、枠はずしなどでこじ開けてはずしてください。
-
- 2上下の枠をはずす
-
上下の枠はクギで打ってありますので、枠はずしでこじ開けてはずしてください。
サビたり、曲がったクギは交換してください。
-
- 3引手をはずす
-
引手の上下の釘を鋲抜きで抜いてください。
-
- 4破れた箇所を補修
-
下地となるふすまが破れている場合は、
大穴補修紙で、表面が平らになるように補修して下さい。
-
- 5裁断と柄あわせ
-
ふすま紙を広げて、その上にふすま本体を置き、
鉛筆で印を付け、四辺を1cm位大きめ(まげしろを取る)に切ります。
※柄の位置や高さが同じになるように注意
-
- 6茶チリ(ふすま下貼り紙)を貼る
-
ふすま紙を貼る前に、茶チリ紙を貼ります。
>>茶チリ紙は別売です(茶チリ紙商品ページへ)
茶チリ紙は1枚のふすまに対し6枚使用します。
一枚ずつ、内側四辺に3〜5mm程度薄いのりを付け、図の順番で重ね、袋貼りして下さい。
貼った後の茶チリは、のりが乾くまで十分乾かして下さい。
茶チリ紙を貼ると、しみやたるみが少なく、美しい仕上がりになります。また、次の貼り替えで古い襖紙をはがす場合に袋状に貼ってあるのではがしやすくなります。
-
- 7水をつけ、のりをもどす
-
スポンジにたっぷりと水を含ませ、ふすま紙の裏面を強くこすらないように全体にムラなくたたく様に濡らし、2〜3分おいてなじませます。
濡らしていない箇所や水の少ない所がありますと貼った後シワの原因となりますのでご注意下さい。
※戸ふすまの場合は、補強のため(濃いのり)を周囲約5cm巾ほど塗って貼って下さい。
-
- 8ふすま本体に貼る
-
ふすまの天地を確認し、水を付けたふすま紙の上にふすま本体をのせます。
1cmの余白(のりしろ)が四方に出来るよう、真っ直ぐおろすように注意します。
まず下側(地)と左右ののりしろ1cmを確認し位置が決まったら上部(天)をそっとおろし、本体が紙の中央になる様に上から軽く押さえて貼ります。
-
- 9ひっくり返して空気を出す
-
ふすまをひっくり返し、なでバケか乾いたタオルで、中央から上下左右へ軽く伸ばしながら気泡を出すようになでて下さい。
シワができた場合は、一度シワの所まではがし、もう一度押さえます。
※空気を出した後にできた大きなシワやたるみは、乾燥と共に、ピンと張ります。
-
- 10仕上げ・乾燥
-
約1cmの余白を折り込み、なでバケでふすま本体の側面にしっかりと貼りつけて下さい。
次に、ふすま本体の厚みの3分の2位の所をカッターで切り落とします。角に余った紙も切り落として下さい。
引手の取り付け場所は、ふすま紙が乾く前に、引手の位置に印をつけて下さい。
この状態で1〜2時間乾燥させます。
※乾燥させる際は、ふすま本体を垂直に立てかけて、陰干しして下さい。
ストーブの前や、直射日光にあて乾燥させると、ふすま本体が反る事があります。
-
- 11枠の取り付け
-
枠をはずした時に付けた目印(番号など)通りに、枠を取り付けます。まず、左右の枠から上下を確かめて、取り付けます。
左右の枠は、クギの穴をクギ位置に合わせて押さえ込み、下から上へたたいて取り付けます。
次に、上下の枠を左右を確かめて打ちつけて下さい。
-
- 12引手の取り付け
-
最後に引手を取り付けます。
図のように引手穴にカッターで八方に切り込みを入れ、引手をはめ込み、上下をくぎで止めます。
※引手のクギの打ちつけに便利な「柄付き引手釘打ち」を使うと作業がしやすいです。