気楽なふとん屋さんのカナダ出張記

8月21日 (1日目)

7:10 始発便で東京へ向かう。

本日は、西川産業本社でのウエルネス決起大会に午前中のみ参加し、午後から抜けて成田からカナダへ向かう予定である。
9時半頃西川産業本社に到着、商談後、11:30から決起大会に参加。
お昼のお弁当をいただいた後、馬喰町まで歩いて、13:19の快速列車で成田へ向かう。
快速なので1時間半ほどで成田に到着。
一昨日、ヤマトであらかじめ送ってあったスーツケースをピッキング後、ロマンス小杉の井上氏と合流する。
井上氏はロマンス小杉の布団MD担当者で、以前には黒竜江省へも一緒に行った仲である。
今回は、今秋冬重点販売商品の羽毛原料の品質をチェックするための出張である。
羽毛は天然のものなので、布団への投入時の性能については、ある程度数値化されているもので判断できるのであるが、長期的に見て快適か?耐久性はどうか?というような点になると試験データでは判断しがたいのが実際である。
長期的な性能については、やはり飼育環境やエサ、飼育方法などを実地でチェックしないと自信を持って販売することは困難であるため現地まで長時間かけて足を運ぶのである。

15:00エア・カナダ4便にチェックイン、16:30ボーディングとなっているので、それまでは別々に時間を潰すことにする。
井上氏は相変わらず仕事をたくさん抱えているようで、この時間に仕事が少しでも片づけられると非常に喜んでいる。

ボーディングタイムを15分ほど過ぎてから搭乗が始まったが結局、離陸したのは18:15くらいで1時間半ほど飛ばないままに閉じこめられる。
いつもアメリカ系航空会社のサービス水準の低さには辟易とするが、エア・カナダも同様のようである。
食事もまずいが、これも予測の範囲内で、機内に持ち込んだおにぎりとお菓子で乗り切る。
団体チケットなので、後方にギュウギュウ詰めにされ、とても寝られたものではないが、なんとか30分くらいは仮眠をとれた。

11:10 予定より約1時間遅れでバンクーバーへ到着。
今回の原料を供給するフェザーインダスリース社の社長のご子息であるアレックス・プライド氏他1名と合流して昼食をとり、14:05 国内線で今回の目的地であるフォート St. ジョンへ向かう。

15:30 フォート St. ジョンに到着。

かなり小さな空港で、預けた荷物が出てくる場所が仕切られてなく、いくらでも外から入ってきて持ち出すことも可能な作りであるが、そんな心配も無用なくらいお互いの顔が見える街なのであろう。
レンタカーを借りて本日の宿泊先であるスーパー8というホテルに向かい、10分ほどで到着。

周りは見るようなものもないので、ホテルの部屋で仕事をし、18時半に待ち合わせて食事へ行くことにする。
順調に仕事をこなし、まだ時間があると思っていると、内線があり時間が過ぎており、みんな集まっているとのこと。
確認してみるとスマホの時計が変な時間をさしている。
みんなで確認してみると、サマータイムのためか、地理的な問題なのかは不明であるが、それぞれが1時間違いの時間をさしていた。

18:30 ホテルの隣にあるステーキハウスMR.MIKESで夕食をとることにするが、こちらは何でもビッグサイズなので、できるだけ心がけて少なめに頼むが、来るとやはり多すぎる。

帰ったら体重増えているだろうなあと思いつつも、できるだけ残さないように頑張るがやはり限界。  2時間ほど食事をした後、帰って仕事の続きを片づけ、ちょっと早いが9時半頃に就寝する。

8月22日 (2日目)

3:00 起床。時差ぼけがあり、どうしても早く目が覚めてしまうので、そのまま起きて仕事をする。
7:00 待ちかねて朝食へ行く。セルフでパンを焼き、ベーコン、オムレツを食べるが、野菜類が全くないのは、ちょっと驚く。
9:00 ハテライト・コロニーへ向けて出発。
本日、向かうのはフォート St. ジョンから更に車で1時間半ほど移動したところにあるハテライト・コロニーのひとつである。
ハテライト・コロニーとは、ドイツ系移民で宗教(キリスト教)的価値観を共にする人たちが、農業中心の共同生活を送っている開拓地とのこと。

最初の40分くらいは舗装された真っ直ぐな道を快適に進んだが、残りの半分は舗装されておらず、砂利道を40分以上揺られこととなる。

途中で、鹿が道を横切ったり、牧羊犬が吠えながら追っかけてきたりと色々あるが、標識もなにもないこんな所に、全員が初めて行くにも関わらずスムーズに到着できたのは、なんといってもGPSがついたスマートフォンのお陰である。

コロニーに到着すると、コロニーのリーダーが迎えてくれ、施設をいろいろ案内してくれる。

20家族、95人で共同生活を営んでいるとのこと。
施設を見学するにつれ、どうやらこのコロニーは、かなり食肉に特化した農業を営んでいるようで、ガチョウやアヒル以外にも、にわとり、七面鳥、牛、羊、豚といろいろな家畜を飼っており、設備もコンパクトであるが非常に近代的な設備が清潔に保たれて運営されていることが分かり驚く。
羽毛の品質を決める大きな要素として、採取後の羽毛の処理方法があるのだが、この設備を見ると安定して高い品質の羽毛を供給できるのがうなずける。

また、アヒルやガチョウは完全に屋外での飼育で、ゆったりとした面積で飼育されている。アヒルは3月頃から8月まで約5ヶ月間飼育し、ガチョウは11月までの約8ヶ月間飼育するとのことだが、北緯60度くらいに位置しているこの場所での11月は、-12℃くらいになり月の半分程度は冬が降るとのことで、これも良質のダウンを採取できる理由である。

外部から人が来ること自体珍しく、日本人など来るのは初めてとのことで、非常に歓迎してくれ、1時間半ほど施設を案内してくれた上に、昼食までごちそうになる。
コロニーの住民が共同で使っている食堂で、昼食をいただくが、自家製のパン、ビーフシチュー(肉も自家製)、オニオンリング、蜂蜜、どれも美味で非常に満足する。

食後は、共同の保育施設や教会なども見学させてもらい、2時頃、コロニーを出発。帰る途中に、このコロニーから分離した別のコロニーを見学する。
ハテライト・コロニーでは、1つのコロニーがだいたい120人以上に増えると新たなコロニーを作り分離させるとのことで、そのための資金も共同で貯蓄しているとのことである。

15:30 予定より少し早く帰れるということなので、ホテルの近くにあるウォルマートを見学する。
カナダでウォルマートを見るは初めてである。
久しぶりにウォルマートを見るが、グリーターや商品陳列の良い部分は継続して踏襲されていたが、返品カウンターについては縮小され、場所も悪い位置になっているような印象を受ける。

20分ほど見学した後、ホテルに帰って仕事をする。

18:30 ボストンピザで夕食をとる。
この店はピザをメインにパスタ等のメニューと組み合わせたレストランで、スポーツバーも兼ねており、カナダのNo1人気スポーツであるアイスホッケーのグッズも色々展示されている。

私はリングイニを注文するが、心配したとおり量が多く、食べきれない。
結局、みんなでシェアしあいながら食べたものの、この日も大量に残ってしまう。

8:30 ホテルに帰り仕事の続きをして、この日も9:30頃就寝。

8月23日 (3日目)

3:00 起床。仕事をしながら朝を待ち、6:30に食事へ行く。朝食会場にあるのは、昨日と全く同じものである。
8:45 ホテル出発。フライトは10:15予定だが田舎の小さな空港なのでギリギリに行ったつもりが、出発便の遅れを知らされる。

レンタカーも返してしまっており、することもないので井上氏と雑談をしながら過ごす。
飛行場には何故かロールサイレージ(牧草を丸めたもの)がたくさんあり、のどやかさを醸し出しているが、こんな田舎の何もない空港で時間を潰すのは非常に苦痛である。

この日は本来、天候不順や交通機関の遅れがありハテライト・コロニーへいけなくなった場合の予備日として当てたもので、わざわざバンクーバーに宿泊するようにしてあるが、トロントへそのまま入る往復ならば、飛行機に乗り遅れていたのは確実であり、結果として効率は悪いが賢明な選択であった。

12:00 やっと出発。
14:00 到着。レンタカーを借りてホテルへ。
15:05 チェックイン
15:45 時間が少しあるため、せっかくなのでダウンタウンへでかける。
17:00 ハーバー・センター・タワーにあるバンクーバー・ルックアウトという展望台へ行き、バンクーバー市街を一望する。
日本語でのガイドも頼めるということで、お願いしたが、バンクーバーの有名な建物や通り、歴史などの解説を交えてガイドしてくれ、非常に楽しい時間を過ごす。
当初は20分の予定だったが、いろいろな質問をして答えてもらううちに1時間近くたっていた。

18:10 ホテルへ。渋滞が酷くホテルに到着したのは18:45を少し回った頃である。

19:00 夕食。この日はカナダ羽毛協会会長のマイケル・デラプレース氏に誘われて会食することになる。
デラプレース氏はカナダ羽毛協会会長であると共に、ご自分ではセントジュネーブ社という高級寝装寝具製造会社の経営もされている。
会社はリッチモンドにあるということだが、セールスディレクターのブライアン・アンダーソン氏と一緒にわざわざ我々のホテルまでお越しいただいた。
ホテル内のイタリアンレストランで、2時間ほどご一緒させていただいたが、典型的なカナディアンといった非常に感じのいい方である。
また、レストラン自体もヨットハーバーが一望できる立地で、夕日の風景が素晴らしく、料理や飲み物も満足がいくものであり思い出に残るディナーとなる。

また、別のテーブルで食事していた女性が、お酒を振る舞ってくれる。
グラパーというお酒で体に良いということ。日本の養命酒のようなものか。
カナダ人は本当に気さくで親切な方が多い。

食後は井上氏につきあって、ホテル内にあるカジノへ行くが、酔っているため私はみているだけ。
井上氏は予定通り100カナダドルだけ負けたとのこと。また、別のテーブルで食事していた女性が、お酒を振る舞ってくれる。
グラパーというお酒で体に良いということ。日本の養命酒のようなものか。
カナダ人は本当に気さくで親切な方が多い。

食後は井上氏につきあって、ホテル内にあるカジノへ行くが、酔っているため私はみているだけ。
井上氏は予定通り100カナダドルだけ負けたとのこと。