バイオセラ社・ケリー社

 
バイオセラ社は、パン酵母グルコポリサッカライド(パン酵母ベータグルカン)の製造及び研究開発では世界的なリーディングカンパニーです。バイオセラ社は、1997年にアメリカのミネソタ州に設立されたバイオ技術のベンチャー企業です。医薬品部門とヘルスケアー部門の二つの事業部門で、バイオ技術の基盤を「自然に備わった外敵に対する生体防御能」に立脚して、製品開発と研究を行ってきました。2015年にヘルスケアー部門の事業部門を世界的な食品会社であるケリー社に譲渡し、医薬品部門のみに集約して製品開発を行っています。

 
 
   
 

ケリー・グループ(: Kerry Group plc)は、1972年設立のアイルランドトラリーに本拠を置き、香味料や栄養剤など食品成分の開発や、食品の生産を行う世界的に有名なコングロマリット。2009にはアメリカ・ウィスコンシン州に開発拠点を設立した。201510月にはWellmune、Red Arrow Products、Island Oasisのアメリカ食品3社を一挙に買収した。現在ケリー・グループの事業は、アジアやラテンアメリカを含むグローバル市場を対象に、食品・飲料成分や医薬品の開発を行うケリー社(Kerry Inc.)と、アイルランドとイギリスの市場向けに冷蔵・冷凍食品を中心とした食品ブランドを生産するKerry Foods、牛乳の製造を行うKerry Agribusinessの3部門に分かれている。
 
フエルミューンは、その後バイオセラ社から事業継承したケリー社がアメリカで製造した高度加工されたパン酵母グルコポリサッカライド(Wellmune ®)を原料に使用して日本国内で製造されています。
 

 
バイオセラ社が開発し、ケリー社が販売している高度加工されたパン酵母グルコポリサッカライドであるWellmune ®は、生まれながらに自然に備わった外敵に対する生体防御の強化に効果があることが、多くの試験データで確認されています。
医薬品並みの厳密な二重目盲検比較臨床試験をいくつも実施し、その結果が医学その他専門の学会で発表され、著名な学会誌にも多くの論文が公表されています。
安全性については、Wellmune ®がパン酵母グルコポリサッカライドとして、アメリカのFDA (アメリカ食品医薬品局)から安全な食品であるとのGRAS(グラス)認証を得ています。 GRASは、Generally Recognized As Safe の略号です。
 
フィンガルリンク株式会社は、かねてからバイオセラ社の研究開発と製品販売の成果に注目してきました。
バイオセラ社が米国で販売していたカプセル製剤(Immune Health Basics)と同じような製品を日本で製造販売することにしました。バイオセラ社の承諾をえて製品デザインも同社が販売していた米国製品と似たボトル製品のフエルミューンを製造・販売しています。
 

 

 
バイオセラ社は、医薬品部門が当初目標に定めていた抗がん薬としてパン酵母グルコポリサッカライドを開発中です。転移性の大腸がん、直腸がんに対する承認済みの抗体抗がん剤との併用薬剤として、同社のImprime PGG(パン酵母グルコポリサッカライドの注射剤)を使用して、ヒトでの臨床試験を実施しました。
世界的に新しい作用メカニズムで効果を発揮するとして注目されている免疫チェックポイント阻害剤とImprime PGGの併用臨床試験も、乳がん、進行性メラノーマ(皮膚がん)、大腸がん、非小細胞性肺がんなどに対して行われています。
既存の抗がん剤が効かない難治性の乳がんに対する臨床試験結果が、2019年の米国腫瘍臨床学会の年次大会(ASCO2019、シカゴ20196月)にて公表され、従来のその他治療方法では達成できなかった画期的な抗がん効果が発揮されたことが注目されています。注射剤のImprime PGGは、近い将来医薬品として認可されて実用化される日が待たれています。その他の各種がんに対する効果も期待されています。