パラブーツ ミカエル MICHAEL特集
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不朽の名靴・ミカエル(MICHAEL)の魅力を解説!


ミカエルは、名作ぞろいのパラブーツにおいて、本国では人気NO.1のモデル。
日本ではUチップシューズモデルのシャンボード(CHAMBORD)に次ぐ人気と言われています。


ミカエルはなぜこんなに長く愛されているのか?


ブランドの歴史やミカエルが生まれた背景、チロリアンシューズとしての特徴を詳しく解説します。


これをご覧になれば、きっとミカエルがもっと魅力的に感じますよ。
ぜひご一読ください。
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目次
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1. パラブーツ(Paraboot)の歴史をざっくりおさらい
  • ムーレー Siro(シーロ)
  • パラブーツは、1908年にレミー・リシャール・ポンヴェールが創業したフランスの名門ブランド。


    レミーは、登山家がよく訪れるフランス東部のイゾーという町に小さな靴工房を設立。
    アルピニストのための登山靴の製造に力を注ぎました。


    1927年、社名の由来となったブラジル・パラ港から輸入した高級天然ラテックスを使いラバーソールとダウンシューズの生産を拡大。
    パラブーツの靴は、マウンテンブーツをルーツとする確かな作りで知られています。


    1945年にチロリアンスタイルの靴「ミカエル」が人気を博し、60年代にはアウトドア靴でも成功を収め、やがて世界中にその名を知られるようになりました。


    イタリアの紳士靴のように尖ったデザインではなく丸みを帯びたデザインで、ビジネスウェアだけでなく、 デニムなどのカジュアルスタイルにも調和することができる靴であることがパラブーツの大きな魅力です。
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2. ミカエル(MICHAEL)はどうやって生まれた?
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戦後、昔ながらの靴工場は苦境に立たされた


ミカエルは、創業者の息子ジュリアンの代に生まれたモデル。


戦争を経て新しい靴工場が次々に立てられ、安価で大量に生産できるプラスチック製ソールの靴が消費者に浸透。
他の昔ながらのシューズファクトリーはそれの煽りを受け、軒並み閉鎖に追い込まれます。


ジュリアンは、これまで通り手縫いの製法を続けるか、他の工場と同じようにアウトソールを「貼る」製法を取り入れるか、究極の二択を迫られるのです。
  • ムーレー Siro(シーロ)
  • 変わらず手縫いの靴を作り続けると決意、そしてミカエルが誕生


    そして選んだのは、従来の「ノルヴェイジャン製法」を続けること。


    この製法は丈夫でありながら快適な履き心地。
    長時間立ち続ける職業の人にとっては疲れにくい靴を何より求めていて、ノルヴェイジャン製法はそのニーズにマッチしていました。


    ジュリアンは、安価な靴を求める一般的な消費者ではなく、技術者向けにターゲットを絞りモデルを開発。
    その中でも建築家、測量師、獣医のために軽いモデルを作ろうと生まれたのが、ミカエルの前身であるモジーンモデルです。


    ミカエルはモジーンをより洗練化させたモデル。
    ミカエルという名前は、ジュリアンの息子ミッシェルの名前をラテン語表記にしたものでもあります。
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経営難に陥った三代目、破産を申し立てる


しかしこれまでの高度経済成長の時代は終わりを告げ、ジュリアンの急な経営拡大に陰りが見え始めます。


ジュリアンは会社の経営を息子のミッシェルに託すことに。


ミッシェルは新たな経営方針で立て直そうと試みますが、結果として引き継いだ2年後に破産の申し立てを行うことを選択。
組合と裁判所はこの会社の未来を信じて、経営を続行する事を承認しました。
  • ムーレー Siro(シーロ)
  • ミカエルがファッショニスタに注目され、経営状況が大幅に回復


    ミッシェルは会社の立て直しを図る中で、イタリアのアパレル販売業者と提携。


    イタリアのスタイリストたちは、これまでのメンズアパレルの定番である暗い色、ワイシャツにネクタイ、薄いソールのモカシンはもう古いと断言。
    特に靴に至っては、イタリアには大きなソールのものはありません。


    そこでスタイリストのお眼鏡にかなったのがパラブーツのミカエル。


    ここでミカエルを選んでもらえたことがパラブーツの窮地を救います。


    この流行はすぐに浸透し、注文が殺到。
    安定して靴を製造できるようにまで経営状況が改善しました。


    ミカエルモデルは現在でも、スエード素材のモデルやアッパーがファーになっているモデルなど様々なデザインが毎シーズン発表され、今なお長く愛されています。
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3. ミカエル(MICHAEL)の特徴・魅力は?
ミカエルはチロリアンシューズという、山深い地方の民族靴が原型になっています。
そのため山地で生活しやすい特徴を備えているのです。

防水性

ムーレー Siro(シーロ)

オイルを染み込ませたリスレザー


気候の変わりやすい山岳地帯では防水性を備えることはとても大切。
アッパーに使用するレザーには、肉厚で油分をたっぷり染み込ませたオイルドレザーを採用しています。


その中でもミカエルに使われているリスレザーは、通常のオイルドレザーよりも多くのオイルを含んでいることが特徴。


革靴にとって水は大敵で、水分を含むと内側に湿気がこもり、それが悪臭やカビのもとに。
濡れた革靴を完全に乾燥させるには数日を要するため、水気はシャットアウトする必要があります。


その面において、登山靴のメーカーでもあるパラブーツのリスレザーは、水を弾き靴を守る素材としてとても優秀なんです。
  • ムーレー Siro(シーロ)
  • またリスレザーは、防水性以外にも上品なツヤをもたらしてくれます。
    時間が経つと表面に白い粉のようなものが浮かんでくることも特徴のひとつ。


    これは革に含まれるオイルやロウが表面に現れたもので、これを磨けばまた買った当初のような光沢を取り戻し、 10年、20年という歳月を経て、その魅力はさらに豊かになっていきます。
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デザイン性にも注目のストームウェルト


ストームウェルトとは、アッパーとソールの繋ぎ目にテープ状の革をL字に折り曲げて縫い合わせる手法のこと。


ストームは「嵐」の意。
雨、雪、砂など靴の中に入り込みやすいものを防ぐ役割があります。


ミカエルのストームウェルトは波を打つような形になっていて、よりデザイン性を高めた装飾になっています。
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堅牢なノルヴェイジャン製法


そのストームウェルトをノルヴェイジャン製法で堅牢に縫い付ければ、鉄壁とも言える防水性が完成します。


パラブーツの靴は、登山靴の生産で培った世界でも類を見ないクオリティのノルヴェイジャン製法で作られています。


その特徴は、アッパーとソールの境目に配した、外からも見えるL字型のウェルト。
このウェルトが高い防水性を発揮します。


ミカエルのカジュアル性は、この太いステッチデザインとボリューミーなソールによって決まっていると言っても過言ではありません。


また履いたときの快適なクッション性もノルヴェイジャン製法によって実現。


非常に優れた靴である反面、1足のミカエルを作るには、800以上の縫い目を信頼できる職人が正確に縫い上げるため、必然的に完成まで2日間を要します。
  • ムーレー Siro(シーロ)
  • アッパーからも水を通さない被せモカ


    さらに、甲のモカにも一工夫が。
    よく見ると、縫合部分に1本の細い皮テープが縫い付けられています。


    最も雨にさらされるアッパーには、わずかな隙間も許さない徹底ぶり。


    これはチロリアンシューズの伝統的な製法で、山岳地帯の民族靴が発祥となっているミカエルならではの特徴です。
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着脱しやすい大きな履き口

タトラス DOMIZIANO(ドミッツィアーノ)
もう一つ、ミカエルがチロリアンシューズから受け継いだものとして、この履き口の仕様があります。


ミカエルはシューレースを通す穴が2つずつという2アイレット仕様。
シューレースを緩めると大きく履き口が開き、分厚い靴下を履いていたとしても楽に脱ぎ履きができます。


ミカエルは薄手の靴下だと靴擦れを起こしやすいので、厚手の靴下を選ぶ方も多いはず。この設計はありがたいですね。
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マルシェⅡアウトソール

  • ムーレー Siro(シーロ)
  • パラブーツを生産しているポヴェール社は、自社でラバーソールを製造している世界唯一の革靴メーカーです。


    ミカエルに採用されているラバーソールは「MARCHEⅡ(マルシェⅡ)」というもの。


    内部がハニカム構造になっており、優れたクッション性を発揮。


    また、裏のトレッドパターンは、踏み込んだときの力を足裏の外側に逃がすように計算されています。


    同時にグリップ力にも優れ、摩耗や衝撃にも強く言う事ナシのハイパースペック。
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4. ミカエル(MICHAEL)はどんなコーデにも合う!スタイリング例

ジャケ×ジレ×コットンパンツのビジカジコーデ

ミカエルはビジカジコーデでも大活躍。
細身で薄くスマートなドレスシューズと違って、ミカエルの丸みのあるフォルムは周りに安心感を与えます。


定番のブラックはもちろん合いますが、柔和なブラウンでまとめたコーデは親近感を与え、人当たりの良さが演出できますよ。


ブラウン系のコーデは40代、50代だからこそスマートに似合う色。
積み重ねた年齢をアドバンテージに変えるコーデが、ミカエルなら適います。

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ジャケット×コーデュロイパンツの上品キレイ目コーデ

今どきのジャケットスタイルは、インナーにシャツではなくタートルネックはモックネックのインナーを合わせるのがトレンド。
程よくきっちり、程よくカジュアルなキレイ目ジャケットコーデに、ミカエルはばっちりハマります。


休日に人と会うとき、気分転換にカフェへ行くとき。
そんな何気ないシーンにミカエルがマッチするので、ついついいつも玄関で選んでしまう靴になってくれるはずです。

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ニットカーデ×デニムの休日コーデ

ミカエルはソックスを見せない着こなしにもフィットします。


テーパードシルエットの綺麗なデニムを履いた印象的な足首のチラ見せも、どっしりとしたミカエルならよりスタイルよく映えますね。


足元にボリュームがあると全体のスタイルもバランスよく決まるので、ミカエルはカジュアルスタイルにもなくてはならないモデルです。

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ナイロンブルゾン×コーデュロイパンツのスポーティーコーデ

スポーツと革靴は一見合わないように感じますが、色味を合わせれば不思議とマッチ!
新鮮な雰囲気のコーデにまとまります。


ニット、コーデュロイ、スエードレザーシューズと冬らしい素材をモノトーンで揃え、仕上げにナイロンブルゾンをON。
活動的すぎない、普段使いできるスポーティーコーデの完成です。

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あとがき

今回の特集いかがでしたでしょうか?

パラブーツが歩んできた歴史や、ミカエルが生まれた背景など、知れば知る程魅力的に思えてきますね。

ミカエルの魅力を少しでもお伝えできていたら幸いです。

お値段は気軽に手を伸ばせるものではありませんが、 10年は間違いなく履けるポテンシャルを持っている靴。
ミカエルは価格以上の満足感を与えてくれるモデルです。

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