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2020/06/15 16:44
おはようございます。
バラの家楽天店店長の木村やすはるです。
今日は最近良くいただく、お問い合わせについて紹介したいと思います。
関東地方も梅雨入りし、暖地では一番花は咲き終え、
今は寒冷地などが春のバラシーズンを迎えていますね。
春のシーズン中は公園や住宅街などでも綺麗にバラが咲き誇り、
新たにバラの栽培を始める初心者の方がとても多い季節でもあります。
そんな初心者の方からいただくご質問で多いのが新苗の接ぎ木テープについて。
※癌腫抵抗性台木使用苗でもテープが巻いてある場合もあります。
この画像を見ていただと、左の苗の株元にだけテープが巻き付いています。
ほとんどのバラの苗は接ぎ木と言って、台木となるノイバラに、
園芸品種の枝や芽を、貼ったり差し込んだりして増殖します。
接ぎ木方法によってお届け時の新苗の株元にはテープがあったりなかったりするのですが、
新苗の株元にテープが巻いてある場合には
絶対に取らないようにしてください!
テープを取ってしまうとせっかく付いた台木と園芸種の枝が
ちょっとした衝撃や揺れなどでも剥がれやすくなります。
また、すでにテープを外してしまったという方は、
今からでも接ぎ木テープで株元を固定していただくのが安心です。
なお、大苗など2年生以上の苗の場合は、
基本的には株が太ってくるとテープが自然に剥がれるのですが、
中にはうまく剥がれずテープが食い込んでしまう場合などもありますので、
心配な方は、十分育ってればテープを剥がしておくのが安心です。
(新苗でしたら2年、大苗でしたら1年くらいが目安)
また、生育に少し不安がある場合は
テープの一部に切れ込みを入れておくと株の成長に合わせテープが外れます。
そして、
新苗は必ずビニタイや麻ひもなどで、
支柱などに固定してください。
支柱などに固定しないと強風などで揺れて接ぎ木部分が剥がれやすくなります。
また、こちらもよくあるご質問なのですが、
株元にブツブツとしたコブがあります。これはがん腫ではないでしょうか?
というお問い合わせを大変多くいただくのですが、
接ぎ木した台木と園芸種は接合部にカルスができ癒合して一緒になっていくので、
接ぎ木部分にコブがあるのはまったく普通のことです。
接ぎ木苗でしたら大小大きさに違いはありますが、全ての苗にカルスができます。
逆にカルスができなければ、台木と園芸種が付かず接ぎ木は成功しません。
届いた切り接ぎ苗のテープの中にコブのようなものがあるように見えます。
実際にテープを外してみると…
ブツブツとしたコブがあります。
これがカルスです。
ほかの苗のテープを外してもやっぱりカルスができています。
なかにはもっと大きなコブがある場合もあって
やっぱり心配だなぁと言う場合もあると思います。
実際に接ぎ木部分にがん腫のコブができる場合もあります。
もしがん種の場合は、今の時期ならコブが急成長をしますので
1~2周間もしたらびっくりするぐらい大きくなっています。
はっきり言って『大きくなった気がする』程度では済まないほどの成長です。
その場合にはお手数がですが画像を添えて、
こちらの問い合わせフォームよりすぐにご連絡ください。
ちなみに大苗でも株元にブツブツとしたコブがある場合がありますが、
こちらも同じようにカルスになりますので安心してお育ていただけます。
バラの家楽天店店長 木村やすはる
最終更新:2021/07/01 12:06