2016.8.5

革について

レザーバッグ&PUレザーバッグで
やってはいけないこと

お気に入りのビジネスバッグは、少しでも長く使っていきたいものです。ただ、何がご法度なのかを知っておかないと思わぬトラブルに泣くことも!? レザーバッグ、PUレザーバッグそれぞれの「やってはいけないこと」をおさえておきましょう。

本革バッグでやってはいけないことって?

本革の場合は加工方法にもよりますが、基本的に制約事項は多めです。ただ、長く使い続けて得られる味わいは“自分だけのモノ”を作るような楽しみもあるはず。風合いや魅力を長持ちさせる使い方をおさえておきましょう。

水濡れのタブー 雨の日は要注意!シミ・水膨れでバッグが台無しに

加工方法で差はあるものの、基本的に革製品は水に弱いもの。雨などで濡れてしまうと、シミや水膨れになってしまうこともあります。まず濡らさない、濡らしたら迅速に拭き取るのが原則です。
ワンポイント雨の日はナイロンバッグやPUバッグを使うと決めてしまうのも賢い選択。そんなとき、バッグインバッグを使えばバッグの中身を一気に移すことがデキて便利です。持ち物が機能的に整理できるので、うっかり充電ケーブルを忘れてしまった!などということが多い人にはオススメです。

型崩れのタブー 端正なバッグが見るも無残に……となる前に

革のバッグは使い込むうちに手に馴染んでくるのも嬉しいところですが、避けたいのは型崩れ。きっちり計算されたシルエットも、クセがついてヨレッとした姿になっては見る影もありません。
バッグの型崩れを防ぐには、一にも二にもものを詰め込み過ぎないこと。容量オーバーになるならサブバッグを検討しましょう。それから、ファスナーつきのものは閉めた状態で持ち歩かないと、型崩れの原因となります。
また、万が一雨などで濡れてしまったときは、変な干し方をするとクセになることが。一度中身を全部出し、丸めた新聞紙などを詰めて理想的な形にしてから乾かします。 ワンポイント自分の持ち物の量からバッグを選ぶのも賢い方法。ノートPCや本、大量の書類を持ち歩くことが多いなら、手提げよりもリュックタイプのバッグのほうが向くこともあります。夏に肩回りや背中のムレが気になるなら、ショルダーストラップつきのものもいいでしょう。

収納のタブー 湿気とカビに気をつける

本革バッグをしばらく使わないときは、しまっておくことになります。この際、ビニール袋など通気性のない袋に入れてしまうのは禁物。カビの原因になってしまいます。しまうときは、不織布など空気を通す袋に入れます。ときどき風を通すのはもちろん、クローゼットには除湿剤を入れておくと安心です。中に新聞紙を丸めたものを詰めておくと、湿気を吸い取り型崩れを防いでくれます。

また、オイルやクリームでメンテナンスをするのは良いのですが、すぐにしまってしまうとカビの原因になることがあります。半日くらいはそのまま外に置いて、十分乾燥させてからしまいましょう。 ワンポイントカビは革の内部まで入り込んでしまうと取り除くのは困難に。そうならないためにも、しまっておく場合でもたまには出して確認を。お気に入りの革バッグをときどき愛でてやるのも、また良いものです。ひとつのバッグを使い続けると型崩れを起こしやすくなるので、本格的にしまいっぱなしにせずローテーションで使うのもオススメです。

PUバッグはメンテナンスフリー。ご法度も少なめ

PUレザーのバッグはメンテナンスというほどのものは必要ありません。ただ、革にはない性質をおさえておくと長持ちしやすくなるでしょう。

保管方法1 湿度の高いところに置かない

PUレザーは空気中の水分と結合して加水分解という作用を起こし、表面が劣化する性質があります。とはいえ、空気中の水分を防ぐなどということは無理。自然に劣化するものとして、それでも長持ちさせたいのであれば、濡らしてしまったらきちんと乾拭きをすること。また、クローゼットにしまう場合には、除湿剤などを置いて湿度を低く保つようにしましょう。

保管方法2 直射日光が当たるところで保管しない

PUレザーは直射日光に当たると劣化が早まります。日常使いのレベルでは問題ありませんが、出窓や日当たりの良いリビングなどで使っていないバッグを置きっぱなしといった保管方法は避けましょう。

保管方法3 他の素材と密着させて保管しない

長期間使わない場合、他の素材と密着させて保管するのは避けましょう。他のバッグなどと重ねてしまっておいたりすると、色移りしてしまう可能性があります。ひとつひとつ、不織布などに包んでしまっておきましょう。

専門バイヤーが答える! バッグのお悩み解決コーナー

お客様から寄せられる悩みを疑問を、 Transicスタッフ山家が質問するお悩み解決コーナーです。

今回のテーマ 「PUレザーのバッグにレザー用のオイル等を塗ると
長持ちさせられる?」
  • スタッフ 山家 PUレザーのバッグはいつかは寿命が来てしまうものですが、できたら少しでも長持ちさせたいですよね。オイルなどでメンテナンスすれば、劣化は多少遅くできたりするものでしょうか?
  • 専門バイヤー 川端 オイル系の保護材の中には、合皮を徐々に溶かしてしまう物もありますので、何も付けない方が安全です。
    劣化を遅らせるためには、日々高温多湿を避けることを意識してください。
    また、いくら汚れや水に強いといっても、やはり汚れた時や濡れた時は簡単にふき取ることが必要です。
    用意していただくのは、ブラシと柔らかい布。まず、ブラシで埃等を落とします。水で濡らし、固く絞った布で優しく表面を拭いて汚れを落としてください。最後に再度乾いた布でしっかりと水分を取ります。
    会社の机に小さなものを持っておくと、突然の汚れにも対応でき、清潔感を保てますね。

フリートーク Free talk

湿気を防ぐ有効な方法は?

  • 長期的にしまっておく場合、カビの原因になるのでできるだけ湿度の低いところを選びたいものです。まずはバッグを完全に乾かしてからしまうこと。そしてクローゼットなら除湿剤を入れると理想的です。カバンの中に新聞紙を丸めて入れておくのも良いでしょう。あとは何より、しまいっぱなしにしておくのではなく、定期的に風を通してあげることですね。万が一カビを発生させてしまったときでも、早期のうちに対策できることでしょう。