【靴ひもで変わる足元】


革靴、スニーカーに限らず靴ひもは世の中にたくさんあります。
靴に通すひもの種類や色、通しかたによって靴全体の印象も変わります。
今回は『靴ひも』に注目して解説していきます。


靴ひもの種類


靴ひもの形には大きく分けて『丸ひも』と『平ひも』の2種類があり、ひも幅が細くなるにつれビジネス寄りの印象になります。
さらにひもの原材料や作り方により、細分化されています。

01.ガスひも


最も一般的なひもで、価格も安価なため、いざという時の交換用に何本か持っておくと便利です。
ガス火であぶり、繊維の表面の毛羽立ちを抑えていることから『ガスひも』と呼ばれています。

02.ロー引きひも


ワックスを染み込ませたひもで、ツヤがあり上品な印象のひもになります。ワックスによりひも表面が毛羽立ちにくいのも特徴です。
蜜蝋を使った高価なものや、パラフィンを使ったお手頃なものまで幅広い種類があります。

03.革ひも


名前の通り革でできたひもで、ガッチリした印象です。ブーツなどに付けられていることが多いひもになります。
横に引っ張りすぎると切れてしまうといったデメリットもありますが、付けるだけでガラッと雰囲気が変わるのでオススメです。

靴ひもの通しかた


靴ひもの代表的な通しかたは4つあり『シングル』、『パラレル』がビジネスシューズに、『オーバーラップ』、『アンダーラップ』がカジュアルシューズに取り入れられることが多いです。

01.シングル


最もトラッドな通しかたで、水平ラインのスッキリした見た目でドレス、ビジネスシューズに最適です。
締めやすいが緩みやすいといったデメリットもあります。



02.パラレル


シングル同様、水平ラインのスッキリした見た目でドレス、ビジネスシューズに最適です。
通すのに慣れが必要ですが、左右均一に圧力がかかるため、締めやすく緩みにくいのでオススメの通しかたです。



03.オーバーラップ


アイレット(ひもを通す穴)の上から下に通す通しかたです。ひもがクロスするため、カジュアル向きになります。
甲の低い方にオススメのひもの通し方になります。


04.アンダーラップ


アイレット(ひもを通す穴)の下から上に通す通しかたです。オーバーラップ同様ひもがクロスするため、カジュアル向きになります。
甲の高い方にオススメのひもの通し方になります。


靴ひもが与える印象


同じ靴でも、通すひもでどのくらい異なる印象になるのか例を挙げていきます。

01.靴ひもの通しかた



上記写真向かって左側の通しかたは「オーバーラップ」で、カジュアルな印象で普段使いも出来そうな雰囲気になります。

向かって右側の通しかたは「パラレル」になり、程よいかっちり感があり、ビジカジとして使えそうな雰囲気になります。

太めのひもだと「パラレル」の通しかたでも、コーディネート次第でオンオフどちらにも履きまわせます。


02.靴ひもの色の違い



上記写真向かって左側の白い靴ひもは、ネイビーの革と合わせると爽やかな印象に仕上がります。春夏のビジカジスタイルにマッチする組み合わせです。

向かって右側のベーシックな黒いひもは、全体的に引き締まった印象になり、ネクタイを締めたビシッとしたセットアップスタイルにもマッチします。

同じ細さの靴ひもでも、ひもの色によって一気に印象が変わるので。定番の黒・茶の他にも、白やネイビーなど色付きのひもを1本持っていると着こなしの幅が広がります。

03.靴ひものサイズの違い



上記写真向かって左側の茶色の平ひもは、靴のカジュアルな雰囲気に合っており違和感なくしっくりと馴染みます。

向かって右側の細い丸ひもは、同じアーバーラップの通しかたですが靴ひもの細さが際立ち、あまりしっくりこないように感じます。
細い丸ひもは、ビジネス色が強いのでカジュアルな革靴には不向きになります。

この様に同じ通しかたでも、靴ひもの幅により印象が大きく変わります。全体を見た時に違和感の無い、靴の雰囲気に合った靴ひもの幅を選びましょう。

まとめ


今回は『靴ひも』について解説してきました。

写真でもわかる通り、同じ靴でもひもの通しかたひとつで与える印象は変わりますし、つけるひものサイズ、色を変えるとより靴の印象が変わります。

季節や履くシーンに合わせてひもの色、通しかたを変えてみるとより革靴を楽しめますし、コーディネートの幅が広がります。

靴箱の奥に眠っている靴も、ひもを変えるだけでまた履く頻度が増えるかもしれませんので一度お試しください。

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