【一汁一菜】お味噌汁中心の食事 わかめ、茗荷
奈良国立博物館前に「下下味亭」というごはん屋さんがあったのを覚えていらっしゃる方もあると思います。そのお店の一汁一菜は絶品で、何とか記録に残すために本にしたいと思っているうちにごはん屋さんは止めてしまわれました。
さまざま思い起こしながら少し私の想いも入れつつ、お味噌汁を中心とした食事の基本、一汁一菜を始めてみたく思います。
秋には何かお煮付のお魚が食べたくなるのは私だけではないはず。鯛は、もみじ鯛と言われて油が乗って美味しくなります。良いものを選びお酒と味醂・薄口醤油でさっぱりと煮ます。新ごぼうはまことに相性がよく、煮る時に下敷にしてくっつき止めをして貰いながら、この相性を楽しみます。
きのこと銀杏のご飯は、しめじ・舞茸・しいたけを半日ほど天日で干し(ぐっと風味が増します)少し塩をあててしとらせておきます。ご飯を約一時間位前に洗っておき、昆布出汁で水加減してきのこと銀杏を入れて炊いて下さい。炊き上がりたてにムラ塩をして出来るだけ早く召し上がって下さい。
お味噌汁はしっかり取った出汁にわかめの茎を丁寧にとって入れ(あまり細かく切らないで)、小口切りの茗荷を散らします。
お漬物は花丸きゅうりとかぶらの糠漬け。糠床の調子は最高、これから葉物が美味しくなるとたのしみです。
煮魚の入っている器は、杉本太郎さんから初めての白磁で、煮魚用と云っていいほどカーブがよろしいのです。玉渕も効いています。ところどころの鉄分も杉本さんらしい愛嬌と思えます。
お茶碗はよい大きさと手取りの藤塚光男さんのもの、汁椀は、あまり濃い味にせずたっぷり召し上がることを想定して、朱の4.3寸の少し深めの椀を選んでみました。
お漬物皿は小さなお皿にしっかりたっぷり家庭らしく盛ってみました。
4.3寸朱椀
いわゆる汁椀よりも背が少し高く、「工芸店ようび」の飯椀、兼汁椀の多目的椀として作っていただきました。
奥田志郎
22,000円
飯碗・内外網文
落ち着いた肌にやさしい呉須は、藤塚光男さんのやさしい染付の世界です。
藤塚光男
4,400円
白磁7寸皿
蓮の花びらのやさしい小鉢です。
杉本太郎
4,950円
絵唐津しょうゆ皿No.1
描かれているのは波間の千鳥。唐津らしい唐津・・・です。
中村恵子
3,036円
黒布盆・大
「にちにち膳」と共に、気軽に、きちっと食事の空間を作っていただくための素敵なお盆です。
奥田志郎
44,000円