オーガニックコットンとコットンに違いはない
オーガニックコットンというと、お肌に優しい、環境の優しいというイメージがありますが、普通のコットンと何が違うのでしょうか。
オーガニックコットンもコットンには変わりありませんが、栽培方法に違いがあります。
通常コットン、つまり綿花の栽培にはたくさんの農薬や化学肥料が使われています。
しかしオーガニックコットンは厳格な基準にのっとって、禁止されている農薬や化学肥料は使わずに栽培、加工するというルールをクリアしなければなりません。
なんとなくオーガニックコットンの方が体によさそうなイメージがありますが、普通に栽培された綿花であっても残留農薬はほとんどありません。
実際のところ普通のコットンとオーガニックコットンの品質に大きな違いはないようです。
では何故手間暇かけてオーガニックコットンを作る必要があるのでしょうか。
それには綿花を育てる土地を含め、地球環境を守るためという意味合いが強いようです。
農薬や化学肥料を大量に使って綿花を育てれば、当然土壌は微生物などが生息できなくなります。
また地下水が汚染されて作物を育てる力を失うでしょう。
それだけでなく、化学物質に頼り続けていると、綿花を育てる農場の人たちの健康を害する恐れもあります。
事実世界中の多くのコットン生産者が、農薬や化学肥料の使用による健康被害に苦しんでいる現状があります。
オーガニック(無農薬)で綿花を育てれば土地がやせ細ることなく、地下水が汚れる心配もありません。
農薬や化学肥料を使うことで発生する二酸化炭素の発生も防ぐことができるため、地球に与える負荷が減るでしょう。
ですからオーガニックコットンを作る意味があるのです。
もちろん消費者の立場に立てば、品質が変わらないのに倍近いコストをかけて作ったオーガニックコットンは値段も高くなるというデメリットがあります。
しかしそれでもオーガニックコットンを育てる有機農地を増やしていくことで、未来にわたってコットンの生産が可能になります。
地球環境を守るという重要な意義があることを忘れてはなりません。