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浅野屋丁稚塾
番頭への道「その39 金属探知機」 

なにやら、呉服屋には似使わないタイトルですが、使っているんです。
金属探知機。

検針器という名前の金属探知機なんです。

ご存知のように、着物の仕立ての基本はお客様の寸法に合わせ 誂えることなんですが、その仕立ての担い手になるのが仕立て屋さん。

最近では、中国で和裁を一手に受け持つ業者やミシンによる和裁の 業者に仕立てを外注に出すこともありますが、地元の個人の仕立て屋さん に、お願いするのがまだまだ本流です。個人の仕立て屋さんといっても 検定に合格したプロです。

そこで仕立て上がって来た、仕立物は納品前に当店にて検品します。 仕立ての出来、汚れの有無もありますが、忘れてはいけないことに 縫い針・待ち針が残っていないか?

という項目があります。

この時、威力を発揮するのが検針器なのです。

仕立て上がった着物・帯をこの機会に通します。針が残っていると 「ピィーーーーー!」と鳴り出します。

広衿に付けるスナップボタンにも反応することもあります。
伝票を留めてあるゼムクリップにも反応します。

ピィーと鳴れば、その原因となる金属を探します。

狙いは縫い針と待ち針
袖丸を作るときに外し忘れ、そのまま仕上がった場合、 見つかると、袷仕立ての場合は一旦縫い目を解かないと外せないこともあるんです。

子供用の浴衣・七五三の着物の場合は特に神経を使います。
取り返しの付かないことは、どうしても避けなければなりません。

人のすることですから、ミスもあります。でも売り手は 確かな商品として、最終お客様のお手元にお届けしなれけばなりません。

私たちはプロなんですから・・・

頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!


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