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浅野屋丁稚塾
番頭への道「その35 生地巾と袖巾」 

今回も寸法に付いてです。


当店の着物の商品ページ(他所の楽天の呉服屋さんでも、そうですが) 反物の生地の巾が表記されている場合が多いですね。

特に、裄の長い方はこの生地巾が思いの仕立て寸法に出来るかどうかの 大切な指標になります。

裄の寸法は肩巾+袖巾となるのは、もう理解してますよネ
細身の方の場合、後巾は出来る限り狭くしたい。
そうすると肩巾を広げるのも限度がある。

となると、袖巾が何処まで出せるのかがポイントです。

いいですか!ここからが大切です。居眠りしないように・・・

袖を仕立てる際には、当然 袖口・袖付けに縫いしろが必要になります。
袷の場合、最小でも3分づつ(1cm)は必要になります。

反物の巾が38cm(1尺)の場合、1cmづつ両方から差し引くことになり ますので、36cm(9寸5分)が仕立て上がりの袖巾のmaxとなります。

しかし、単衣の場合は袖付け側の縫いしろが5分(1.8cm)必要になります。
袖口側と合わせると8分(3cm)差し引いた袖巾しか出来ません。

袷の場合は裏地が付くため、織り込んだままの状態で問題ないのですが 単衣の場合は粗を隠すことが出来ず、三つ絎けで始末しなければならないからです。

これは、襦袢の場合も同じです。

襦袢の袖巾・肩巾は着物のそれよりそれぞれ1分づつ控えて仕立てをしますが 仕立て上がりの袖巾+6分(単衣の場合は+8分)の生地巾が必要とされます。

これで、後は鯨尺のメジャーがあれば、商品ページの生地巾の表記で裄が 出来るか、どうか?・・・判断が出来るでしょ!

頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!! 


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