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浅野屋丁稚塾
番頭への道「その21 着物の畳み方」

今まで、伝授するのを忘れていました。基本中の基本、今回は仕立てあがった着物の畳み方です。

基本なんですが、プロはそれなりの技術を要求されます。
  • 手早く畳む(「さすが、呉服屋さん」と言ってもらうために・・・)
  • 畳み上がりが綺麗であること(手馴れていることを見て信用してもらう為に)
  • 着物に悪癖が付かないようにすること(余計なシワを付けない為に・・)
  • (実は、これがポイントなのですが・・・)たとう紙の上だけのスペースで畳み切ることです。


呉服屋には、着終わった着物がたくさん集まってきます。汚れ落しや丸洗いのために・・・そうなんです!
悉皆といわれる着物のクリーニングや再加工も街の呉服屋の立派な仕事なんです。

・・・で、お店に持ってきていただく場合は広いスペースで汚れのチェックが出来ます。しかし、お客様の お宅にお邪魔して玄関先でお預かりすることも多いんです。

しかも着用後、着物用のハンガーに架けたままになっている着物をお預かりするケースもあります。 その時に狭い玄関先でもキッチリ畳める術を会得しておかなくては、なりません。

それでは、今日は実習です!

頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!


たとう紙の上のスペースだけで畳みます。 肩山を向かって左に置いて裾の始末をします。 下前の反した衽に上前を合わせます。 脇の折れ目を合わせます。
裾の部分だけを先に畳んでしまいます。 裾の部分を三重に折り曲げ 折り曲げた裾の部分をたとう紙の右端まで移動です。 この状態で、下前の脇の折り目を真直ぐに伸ばします。
下前の衿を整えます。 繰越の部分は、このように始末を・・・ おはしょりの部分にダブりが無いかチェックします。 上前の衿を重ねて、更に身頃を重ねます。
両袖を、それぞれ上下に始末します。 袖の部分を摘み、たとう紙の折り目に合わせます。 衿先が折れない位置で身頃を二つ折りにします。 これで、たとう紙の上にピッタリと収まります。
手前にはみ出た衿先を下側に折り返します。 手前の線が一直線に揃います。 肩山・袖口・袖付けのラインに合わせ、たとう紙を折ります。 最後に、紐を結び出来上がりです。練習してくださいネ



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