浅野屋丁稚塾 番頭への道「その6 年内仕立て」
そろそろ年も押し迫ってくると、呉服屋はバタバタする様になって来ます。
着物はどうしてもお正月までに・・・というご要望が多いんです。
それに、集金のことを考えるとどうしても、どうしても年内にはお届けを
ということになります。
着物の仕立てには日数が必要となります。ですから、これからは仕立て屋
さんの仕事の進捗状況を確認しながらの商売となります。当然、お客様
からは「折角買うんだから、絶対間に合わせてヨ!」と念をつかれてしま
いますし、こちらも「折角買ってもらうんだから、お正月は是非着て下さ
いヨ!」と言ってしまいます。
そこで問題になるのが、仕立て屋さんの事情です。今の内はいいのですが、
12月に入って来ると年内一杯仕事をお願いしてある仕立て屋さんに無理矢
理、後1枚何とかして!と泣き付くことになります。そして、もう暫くす
ると、「もう1枚何とかなりません?」となります。当然、仕立て屋さん
も、大掃除・年末の買い物など予定を立てているのですが、「それでも、
何とか・・・!!」と段取りをすることになります。
気忙しく年の瀬を迎えることになると、もう一つ問題が出てきます。
出来上がった着物をお届けし、年内に集金させて頂ける様、段取りをしな
くてはなりません。
暮れも、押し迫った30日・大晦日になると、納品・集金・お店の大掃除
・商店街の年末売出しとテンテコ舞となります。
気が焦るばかりだといい事は無い物で、こういった時に限り交通事故を
やってしまったりするものです。事実、私も丁稚の修行時代12月の30日に
出会い頭の接触事故をやってしまった苦い経験があります。
と言うことで、「忙しい時こそ、安全運転です!」
頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!
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