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浅野屋丁稚塾
番頭への道「その5 七五三」

11月は七五三の時期ですよネ。そこで今回は子供の着物について一席。


11月15日は何の日?・・・いかんいかん!今回もマニアッククイズになっ てしまう。正解は「きものの日」なんですが、一般的には七五三のお宮参 りがなされる日として定着しています。

女の子はかぞえの3歳と7歳。男の子は5歳の時に晴れ着を着て成長祈願 のお宮参りに出掛けます。

当店のある地域では、生後30日前後にされるお宮参りに使う初着を手直 して3歳の七五三にもう一回着ることが多いようです。初着は、一つ身と いって、背中の両肩巾を反物の巾で作る幼児用の仕立て方です。この時期 店頭に初着の直しをお持ちになるお客様が増えてきます。


直すポイントは、
  1. 腰と肩に縫い上げをする。
  2. 平袖といわれる袖を作り直し、袂を作る。(女児の場合のみ)
  3. 下着として使われていたものに、半衿をつけ長襦袢にする。
  4. 衿に縫い付けられた紐の位置を少し下方に付け直す。

こうして、手直しした着物に女の子の場合は、帯と帯締め・帯揚げ・志護 貴を合せ、髪飾りと箱迫・草履とバッグと揃えれば、立派な晴れ着姿とな ります。男の子の場合は、羽織と袴を合わせます。

子供達は立派な正装ですから、親もそれなりに衿を正して子供の晴れ舞台 に挑みたいものです。お母さんは付け下げ・訪問着・色紋付などお父さん はスーツが多いようです。我が家の場合、気合を入れて留袖と黒紋付羽織 袴で臨みましたけど・・・

話が少し逸れましたが、子供の着物は大きく作ります。成長の早い子供達 はぴったりの寸法だとすぐに小さくて着られなくなってしまいます。子供 の着物の縫い上げという習慣は、子供の成長に合わせ微調整をする生活の 知恵から生まれたもののようです。

そろそろ近所の神社でおマセさんが見受けられる季節となります。

と言うことで、「親は子供に親にしてもらう」ということです。
頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!


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