枝肉を仕入れる際、牛の善し悪しは勿論ですが、誰が育てた牛なのかという事もとても大切です。
人それぞれ育て方など手腕が違いますが、皆さん共通している所は、「ごまかしのない」生産者であるということです。
常に向上心を持ち続け、「どうすればいい牛ができるだろうと」常に研究、努力を惜しみません。
黄木が心底惚れ込んだ生産者の代表する方々をご紹介します。
安部直宏さん
米沢市川井
ほのぼのとした素朴な人柄
安部さんの牛舎には、現在40数頭の牛を肥育している。
そしてこの春、新たに牛舎を増築し60頭前後まで増やす予定だと嬉しそうに語りかける。
牛の肥育の他に、稲作も5町歩（約15000坪）程あるという。
自分の家の稲わらを牛に与え、その堆肥をまた田んぼに戻す。土の中の微生物が活発に活動し、また来年いい米を作りあげる。
まさに自然の理にかなった生産方法。
「俺は、ねっとりとした黄色っぽい脂の牛つくりでんだ」と語る安部さん。
味がいいとされる田島系の子牛を中心に買い付け、餌は大豆カスや米ぬかを多めに与えるのだという。
「今は餌が高くてたいへんだー」とつぶやきながらも、牛を大事にかわいがって家族みんなで育てている。
この頭数だからこそ一頭一頭細かく目が行き届くのかもしれません。
素朴で温かな雰囲気が、育った牛たちにも現れています。
