本当の使いやすさを求めて

ハンドブレンダーと聞くと「最近流行りの商品」と思う人も多いかもしれません。実は山善でも、数年前からハンドブレンダーの商品開発に取り組んでいました。見た目は他社製品と大きく違いはありませんが、使ってみたら分かる「いいな」をたくさん詰め込んでいます。
この商品を使う機会が多い人は誰か？使いやすいとは何か？本当に使いやすいか？を何度も考え、そのたびにサンプルを作り直して商品を調整しました。

こだわりPOINT /

誰がよく使うか？を考えて持ち手を細めに

近頃ではキッチンに立つ男性が増えましたが、まだまだ女性がキッチンに立つ割合は多いようです。そこで山善のハンドブレンダーは、手が小さめの女性でもしっかり握れるように、当初は太めに作っていた持ち手から、やや細めの持ち手に作り変えました。細くしたことでしっかりと握り込めるようになり、スイッチを入れたときの手のブレが少なく、安定して使用できるようになりました。

こだわりPOINT /

力の向きを考えてボタンの位置を調整

ハンドブレンダーは上から押しつぶしながら回転する刃に食材を当て、粉々にすることでペーストや液状にします。開発当初、スイッチは側面に付いていました。しかし、使いやすさを考えたときに「ボタンを押す横向きの力」と「上から食材を押し込む力」の2方向の力が必要だと気付きました。
そこで、ボタンを上部に設置して力をかける方向とボタンの配置が一致するように改良しました。グラつきを防ぎ、余計な力を入れなくて済むようになり、ハンドブレンダーがラクに使えるようになりました。
ボタンを上部に設置してよかったことはまだあります。爪の長い女性は側面のボタンが押しにくいという難点も解消され、左利きの人でもボタンの位置を気にすることなく使えるようになったのです。

こだわりPOINT /

音にも厳しく向き合いました

開発当初のハンドブレンダーは、モーター音が大きく響いてしまう構造でした。ハンドブレンダーは、離乳食づくりにも役立つ商品のため、赤ちゃんがいる家庭でも使っていただけるように出来るだけ音を小さくしようと話し合いました。 そして、モーターや本体の設計もう一度見直しをした結果、静音性を高める事に成功しました。また、回転速度の遅い泡だて器は、ギアの接触により音が大きくなりやすいですが、ギアの素材を工夫することで、こちらも音を低減できました。

こだわりPOINT /

あえてのコードありで製品化

商品開発の際に、コードありで商品化を進めるか、コードレスで進めるかで葛藤がありました。コードレスでどこでも手軽に使用できればお客様に喜んでもらえるかもしれない！と思う一方で、キッチン以外でハンドブレンダーを使用する機会はあるか、コードレスの場合バッテリーを本体に内蔵しなくてはならないので重くなる、パワーが下がる、充電台がキッチンのスペースを取ってしまうのではないか？とも考えました。様々なメリット、デメリットを天秤にかけた結果、あえてのコードありで販売を決めました。コードありにしたことで、ハイパワーになり、充電台要らずで省スペース、本体が軽量になり、扱いやすくなりました。邪魔になりやすいコードはスイッチの反対側に配置して気にならないように工夫し、コードの長さも1.9mと長すぎず短過ぎない長さで設定しています。

こだわりPOINT /

材質にこだわり一部食洗機対応に

時短に便利な調理家電、それがハンドブレンダーです。お手入れも手間いらずでなければ意味がないと考えました。近頃では食洗器を活用している家庭も増えてきているため、食洗器対応を目指してブレンダー本体の構造だけでなく、各パーツの素材にもこだわりました。 モーターの軸が通っている接続部は熱や衝撃に弱いため食洗器では洗えませんが、その他のパーツのチョッパーカッター、カップカバー、カップ、ボトルは耐熱性を高めて食洗器対応にしました。パッと使ってサッと洗ってあとは食洗器におまかせ！が出来ちゃいます。