雪駄の履き方

日本人でもなかなか知らない雪駄の履き方。正しく履くことで雪駄の良さが分かります。気軽にそして美しく雪駄を履きこなしてください。

基本はかかとを少し(1~3cm)出して履きます。それは和装スタイルが影響しています。着物のときは摺足に近い状態で歩幅を狭く歩くのが基本であり、履物が大き過ぎると歩き辛くなり、美しく歩けません。着物を着て自然体に美しく歩く為には、かかとが出るぐらいの履物がちょうど良いということです。

正装の場合は先坪まで指股を深く入れて履き、カジュアルに「粋」に履く場合は、指先だけで花緒を軽く引っ掛ける程度で履きます。

足を入れるとき、花緒がよじれない様に気をつけてください。雪駄は一度履くとその人の足の癖がつきますので、最初の足入れが肝心です。一度よじれるといつまでも花緒が裏返り易い癖が残ります。

天板の中央に花緒が挿げられており、通常左右の区別がありません。左右を入れ替えて履くことができるので、内側だけ(外側だけ)が減るといった足癖による片減りを避けられます。その為、通常小指は雪駄からはみ出るようにして履きます。

雪駄は、水に弱い履物です。当初は水や雪の時に履くために考案された雪駄ですが、あくまでも草履や下駄に比べて優れているに過ぎません。水に浸かるような状態だと、底がはがれたり、鼻緒が抜けたりしますので、直接水の中に入れないようご注意ください。