Jack Daniel

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  1. ジャスパー・ニュートン・ダニエル
    誕生

    1846-1860

    ジャック・ダニエルの誕生日は、1846年から1850年の間で文献によって異なって記載されている。※郡庁舎の火事によって、正確な記録が消失されてしまっているため。

  2. ジャックはダン・コール牧師から
    蒸溜所を購入

    1860

    蒸溜の仕事と聖職、いずれかの選択の末蒸溜所を購入。

  3. アメリカ第一号の蒸溜所として
    政府に登録

    1866

    ジャックは、ケーブ・スプリング (ジャック ダニエルだけが使用する 鉄分を含まない湧き水)の出る鍾乳洞を含む、 周囲300エカー(約1.21㎢)の土地も前年に購入。 蒸溜所を移転し、登録。

  4. オールドNo.7の
    ブランド創設

    1887

    オールドNo.7の名前の由来には諸説あり、 真相は不明とされる。

  5. スクエア・ボトル導入

    1895

    スクエアボトルに入れて販売を開始。

  6. 金庫を蹴る

    1907

    ある日職場に姿を現したジャックは、 金庫を開けようとしたものの 開かなかったため、足で蹴りつけた。 これにより爪先を骨折し、傷口から感染。 健康を損ねたジャック・ダニエルは、 蒸溜所を、甥のレム・モトローに譲渡。

  7. テネシー州にて
    禁酒法が開始される。

    1909

  8. ジャック・ダニエル永眠

    1911

    金庫を蹴りつけて6年後、10月9日。 骨折した爪先から敗血症を起こし永眠。

  9. ブラックラベル、導入

    1911

  10. 蒸溜所の再稼働

    1938

    レム・モトローによるテネシー州での 禁酒法廃止運動を経て、蒸溜所は再稼働。

  11. レム・トーリー

    1941

    2代目マスターディスティラー・ジェス・モトロー永眠。 レム・トーリーが3代目マスターディスティラーに就任。

  12. ジェス・ギャンブル

    1964

    3代目マスターディスティラー・レム・トーリー永眠。 ジェス・ギャンブルが4代目マスターディスティラーに就任。

  13. フランク・ボボ

    1966

    4代目マスターディスティラー・ジェス・ギャンブル永眠。 フランク・ボボが5代目マスターディスティラーに就任。

  14. ジミー・ベッドフォード

    1988

    フランク・ボボの後を継ぎ、 リンチバーグ出身の ジミー・ベッドフォードが 6代目マスターディスティラーに就任。  

  15. ジェントルマンジャック
    登場

    1988

    二度のチャコール・メローイングによる ジェントルマンジャックが ジャック ダニエルの蒸溜所初の 新製品として登場。  

  16. ジャック ダニエル
    シングルバレル

    1997

    ジャック ダニエルの貯蔵庫の トップ階層から厳選された、 シングル・バレルを立ち上げる。 独自の味わいを持つ各樽を、 マスターディスティラーが自ら選別。  

  17. ジェフ・アーネット

    2008

    ジミー・ベッドフォードの永眠を受け、 ジェフ・アーネットが、ジャック・ダニエル 7代目マスターディスティラーに就任。  

  18. 新スクエア・ボトル導入

    2011

     

  19. ジャック ダニエル・テネシーハニー
    発売

    2013

     

  20. 現在もなお、ジャック・ダニエルの
    挑戦は続いている。

    2020

     

No.1

THE CAVE SPRING

ケーブ・スプリングから湧き出る水

ケーブ・スプリングと呼ばれる洞窟からは一年中、 冷たい水が湧き出ていいる。 だからこそ、ジャックはここに蒸溜所を造ったのだ。 常に摂氏13℃という一定の温度を保つこの水は鉄分を含まず、 カルシウム等のミネラルを豊富に含んでいて ウイスキー造りには最適。この水はジャック ダニエルの もう一つの特徴「チャコール・メローイング製法」とともに 重要な要素なのだ。

No.2

THE MASH

サワー・マッシュ

上質のトウモロコシ、ライ麦、大麦と 湧き水を混ぜ合わせたものが、マッシュだ。 ジャック ダニエルのマッシュは、 トウモロコシが80%、ライ麦が12%、大麦の麦芽が8%、 そしてケーブ・スプリングの湧き水で造られている。 これに蒸溜で生じたバックセットを一部加えて糖化・発酵を行なう。 発酵を担うイースト菌は、ジャック ダニエル独自のもの。 そのイースト菌が決して失われることのないよう、 蒸溜所内外数箇所で厳重に保管されている。 「サワードー」というパン生地の発酵に似ていることから、 「サワー・マッシュ」と呼ばれる。 ジャック ダニエルは全て、同じ味を受け継ぐことができる この製法で造られている。

No.3

THE STILL

蒸溜器

マッシュが100フィート(約30メートル)もの 銅製のスティル(蒸溜器)で蒸溜される。 銅は他の材質に比べ高価ではあるが、 より上質なウイスキーを生み出すためには欠かせないものだ。 創業当時と変わらぬ製法を誇るジャック ダニエルは、 スティルも創業初期のものを今も使っている。 この蒸溜器から流れ出るウイスキーは、 まだクリスタルのように透明な 140プルーフ(アルコール度数70度)の蒸溜酒である。 度数の高い原酒が気化しているスティルハウス(蒸溜棟)では、 当然ながら火気厳禁。 通常では写真やビデオ撮影は許されていないため、 スティルの写真はほとんどない。

No.4

TCHARCOAL MELLOWING

チャコール・メローイング

チャコール・メローイングには自社製の特別な木炭が使用される。 まず硬いサトウカエデの木を角材にし、ヤグラ状に組み屋外で乾燥させる。 2~3週間後、一気に燃やして木炭にする。 木材を屋外で燃やして木炭にすることは非常に難しいが、 ジャックは独自の方法で実現させた。 これを高さ10フィート(約3メートル)にもなる巨大なろ過槽に詰め、 蒸溜されたばかりのウイスキーを一滴一滴ゆっくりとろ過し、 磨くことでウイスキーが少しずつ、まろやかに変化していく。 この工程が、ジャック ダニエル独自の味わいを生み出す一因となっている。 「ジェントルマンジャク」は、熟成後に再度チャコール・メローイングを施し、 更なるスムーズな味わいとなっている。

No.5

BARREL MAKING

自社生産の樽

ジャック ダニエルにとって、ホワイトオークの新樽は ウイスキーに色、香り、そして風味を与える、 ウイスキーの出来を左右する極めて重要なもの。 テネシー・ウイスキーやバーボンは、新樽を使うことが、 義務付けられているが、製品へのこだわりから、ジャック ダニエルでは 多大な労力と費用をかけても自社製の樽にこだわるのである。 木の板とスチール製のタガを、液漏れのない 頑丈な樽に組み上げるのはまさに匠の技だ。 まず板を切り出すことから、樽職人の仕事は始まる。 それをスチームで成形した後、タガでしっかり束ねる。 次に樽の内側を独自の手法でトーストし 木の内部まで熱を通し、炎でさらに焦がすのだ。

No.6

THE BARREL HOUSES

熟成貯蔵庫

テネシーの丘に点在するバレルハウス(貯蔵庫)で、 ジャック ダニエルは何年もかけて熟成される。 季節の移り変わりとともに気温が上下することにより、 樽は膨張と収縮を繰り返す。 これに合わせてウイスキーが樽に染みこんだり、 逆に押し出されたりして、木の成分を取り込んでいく。 このように熟成して、ウイスキーのフレーバーと 深い琥珀色が生まれるのである。 寒暖差の激しいテネシー州では、夏の気温は30度を超え、 冬は氷点下に達する。また、旧樽ではなく新樽を使っているために 樽の成分を短期間で多く取り込む、そのために、 ジャック ダニエルでは樽の熟成度を年数で区切るのではなく、 一樽ずつテイスティングをして確かめているのだ。

No.7

VATTING

バッティング

ジャック ダニエルの樽は一度バレルハウスに入れると、 その後はあえて場所を移さずに熟成される。 貯蔵庫によって、また同じバレルハウスの中でも、 貯蔵された位置によって、樽の熟成度合いは異なってくる。 たとえば、バレルハウスの最上段、 通称天使のねぐら(Angel’s Roost)では最も熟成が早く進む。 日付によるスケジュールよりも、 色・個性・味からなる熟成度を重視し、 様々な熟成度合いの樽をバッティング(混ぜる)することで、 ジャック ダニエル Old No.7の変わらぬ味わいを造り続けているのだ。 「ジャック ダニエル シングルバレル」は、 天使のねぐらで熟成された樽の中から特に出来が良いものを、 7人のマスター・テイスターが選んで、 他の樽とバッティングせずにボトリングしたユニークな逸品である。

No.8

BOTTLING

瓶詰め

ジャック ダニエルOld No.7の特徴といえば、 アイコニックな白黒のラベルとスクエア・ボトルだろう。 1895年、他のスピリッツでは類を見ないこの形を 創設者ジャック・ダニエルは選んだ。 彼は「私のような四角四面の正直者には、 四角いボトルが合っている」と言ったそうである。 その後一世紀を超えてもこの特徴ある スクエア・ボトルは踏襲されているが、 全体のイメージを守りながらもデザインは数回変更され、 常にその時代に合わせたジャックらしさを追求している。 現在のデザインは2011年から採用されているものだ。 「ジェントルマンジャック」「シングルバレル」 「テネシーハニー」といったファミリーも、 すべてスクエア・ボトルを採用している。