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ジュエリーが生まれるまで。

ジュエリーという一つのものを生み出すために、何年もかけて技術を磨きつづける職人がいます。何千、何万と素材を形にし命を吹き込んできたその手からは、今日もまた新しいジュエリーが生まれ、身に着ける人の感情をゆり動かすのです。

この「ジュエリーが生まれるまで」のコンテンツではアムのジュエリーが生まれるまでをご紹介致します。普段あまり見ることのできない、工房の裏側をどうかご覧くださいませ。

まずはイメージを形にするところから。

【コンセプト決め】

まずはどういうメッセージのジュエリーを、どういう素材や形で作るのかを徹底的に打ち合わせます。

ここで新しく作るジュエリーのイメージをしっかりと決め、これからジュエリーの作製に携わるすべての人に共有するためです。

理想の風景を探して1枚の写真からイメージをふくらませることもあります。

【デザイン】

打ち合わせたコンセプトやイメージをデザイン画にします。

この段階で指輪の厚みや石の大きさ、仕上がり段階の地金の重さなどを設定します。

原型を作製する職人にイメージが伝わりやすいよう、上面や側面から見た場合のイメージも細かく描きます。

理想のイメージに近いデザインになるまで繰り返し修正をして仕上げていきます。

【原型作製】

デザイン画を元に職人と綿密に打ち合わせをしてシルバーの原型にしていきます。

作製するジュエリーの形状によって地金から形を作り出す場合や、ハードワックスというロウ状のものを削りだして作る場合、また3DCADでデータを起こして造形する場合など、さまざまな選択肢があります。

これから順を追ってご紹介しますが、原型を作製してゴム型からワックスをとり、鋳造という工程を踏んでいくと、ジュエリーの形状がどんどん縮んで行きます。

原型作製ではこの事も考慮して寸法を決めています。

原型についている黄色い棒状のものは湯口といい、型をとって地金を流し込む際の通り道となります。

原型作製の流れにつきましては、またの機会にご紹介させて頂きます。

【型とり、ゴム切り】

仕上がってきた原型のゴム型をとります。専用のシリコンゴムで包み込み約150℃の高温で40分ほど焼き、形にします。

焼きあがったゴム型から切れ味の鋭い医療用のメスをつかって原型を取り出します。

医療用のメスは用途によって刃先の形状が異なっており、より理想的な切り口になるように使い分けています。

切り出したゴムを再び合せて次の工程のワックス型を作製するのですが、ゴムの切り方が悪いと合わせたときのゴムに隙間ができてしまい、ジュエリーの肌が汚くなってしまいます。

ゴム切りはジュエリーの最終的な仕上がりを左右する、熟練の職人にしか任せられない重要な工程なのです。