イタリアワインの女王の名を誇る
ピエモンテの二大生産地 「バルバレスコ」
その特徴とおすすめ10選
アルプス山脈を国境境に、山岳地帯に広がっているのがピエモンテ州です。ピエモンテ州(山の麓)の意味で、名の通り州の45%が山岳地帯で占められております。かつてこの地を支配していたサヴォイア王家がフランス・サヴォア地方の出身なこともあり、イタリアの中でも一番フランスの文化や慣習が色濃く影響を受けており、食文化やワイン造りに関しても同様です。
バルバレスコはもともと複数の畑のブドウををブレンドしてつくっていましたが、単一畑での生産もすぐに受け入れられ文化として根付きました。伝統を重んじながらも導かれるように革新を続けていくバルバレスコ。そのワインからは、目には見えないうちに秘めた力を感じさせてくれます。
バルバレスコはもともと複数の畑のブドウををブレンドしてつくっていましたが、単一畑での生産もすぐに受け入れられ文化として根付きました。伝統を重んじながらも導かれるように革新を続けていくバルバレスコ。そのワインからは、目には見えないうちに秘めた力を感じさせてくれます。
バルバレスコとは。世界遺産の村で造られる伝統を紡ぐ銘醸ワイン
バルバレスコ村を含む、ピエモンテのブドウ畑の景観は2014年に世界遺産に認定されました。DOCGに認定されたのは1981年ですが、それ以前から変わらずに守られてきたこの土地には伝統と格式が詰まっています。ネッビオーロのみを使用して、クオーネ県バルバレスコ村、ネイヴェ村、トレイーゾ村から造れらます。最低26カ月の熟成期間(リゼルヴァは倍の50カ月以上)が設けられていて、内9カ月は木樽熟成が必須です。
バルバレスコでは2008年からMGA(追加地理的言及)が認められ、サブエリアとして畑名の表記も可能になりました。
バルバレスコでは2008年からMGA(追加地理的言及)が認められ、サブエリアとして畑名の表記も可能になりました。
ピエモンテを有名にした品種 ネッビオーロの特性
イタリア随一の高貴な品種として栽培されているバルバレスコの使用品種です。非常に晩熟なタイプで、ピエモンテの霧がかかる季節である10月~11月にならないと熟さないためにネッビア(霧)から名前がつけられた由来説がとても有名です。ネッビオーロにはいくつかクローンが存在してますが、重要視されているのが生産量が多く栽培しやすい「ランピア」種と、生産量は少ないが品質の高い「ミケ」種です。
早い萌芽と遅い成熟による生育期間の長さや、密集した実の付き方をするためカビや湿気にも弱いので、栽培が難しく適合する産地が少ないのもバルバレスコの希少性を高めている要因の一つです。
色は薄く酸素に触れると褐色になりやすい特性をもちます。強いタンニンと酸は長期熟成を可能にし、上品でしなやかな素晴らしいワインになります。一昔前は、すぐに美味しいワインになるドルチェットのほうが、ネッビオーロより高い値段で取引されていた話は有名です。近年は、気候の変化や栽培醸造技術の向上もあり親しみやすさをもつタイプのものも増えてきました。
バルバレスコDOCGの3つの村
バルバレスコが生産出来るのは、バルバレスコ村を中心に北東にネイヴェ村、南西に下るとトレイーゾ村の3つのみ生産可能です。元々は2つの村だけでしたが、1957年にバルバレスコ村からトレイーゾが分離されて現在に至ります。バルバレスコは比較的肥沃な土壌のため、ネッビオーロのタンニンもやや柔和になるのと、タナロ川による影響も大きいです。大きな水が近くにあることで、温暖な朝や夜には冷風となりブドウの成熟を助けます。
バルバレスコ村は最も多く偉大な畑を有していて、エレガントで複雑味も兼ね備えたバランスのよいワインになります。
ネイヴェ村は最もたくましく、堅牢なバルバレスコを生産します。ミネラル感が強く長期熟成に向いています。
トレイーゾ村は最もエレガントで繊細なバルバレスコを生み出します。他の村よりもやや標高が高いため、以前は成熟させるのが難しかったが、温暖化の影響が良い影響となって反映されています。
バルバレスコ村は最も多く偉大な畑を有していて、エレガントで複雑味も兼ね備えたバランスのよいワインになります。
ネイヴェ村は最もたくましく、堅牢なバルバレスコを生産します。ミネラル感が強く長期熟成に向いています。
トレイーゾ村は最もエレガントで繊細なバルバレスコを生み出します。他の村よりもやや標高が高いため、以前は成熟させるのが難しかったが、温暖化の影響が良い影響となって反映されています。
バルバレスコの変革 不遇の過去から照らされた今まで
バルバレスコは昔、バローロのブレンド用として生産されていました。バルバレスコの持つフレッシュなエレガントさが、強靭なバローロのタンニンをまろやかにする為です。1894年、バルバレスコの名声を高めるために、アルバ王立ワイン学校のディレクターを努めていたドミツィオ・カヴァッツァが9の栽培農家と協同組合を設立した事からバルバレスコは大きく変わっていきますが、第一次世界大戦やフィロキセラの襲来など様々な困難が続きました。
アンジェロ・ガヤによる功績も非常に大きく、ブレンドしていた畑をそれぞれ単一畑でのボトリングやバリックの導入など既存にはなかった新しいスタイルを次々導入することで、バルバレスコの市場価値の躍進に繋がりました。現代では、時代の風潮も合わせてそのエレガントなネッビオーロの評価が非常に上がって再度注目されているエリアです。
アンジェロ・ガヤによる功績も非常に大きく、ブレンドしていた畑をそれぞれ単一畑でのボトリングやバリックの導入など既存にはなかった新しいスタイルを次々導入することで、バルバレスコの市場価値の躍進に繋がりました。現代では、時代の風潮も合わせてそのエレガントなネッビオーロの評価が非常に上がって再度注目されているエリアです。
バルバレスコに合う料理
バルバレスコはそのきめ細やかさとフレッシュで、柔らかな印象のあるワインですので、そこまで重たいお料理よりは繊細さ、旨味のあるものとの相性が良いと思います。霜降りよりも赤身肉、牛やラム、鹿など鉄分感を感じれる食材で、タンニンが柔らかいので焼きよりも煮込みをお勧めします。モツなど内臓系の味噌煮込みなどはご家庭で合わせるお料理として驚くほど合うので、是非お試しください!