TUSCANY イタリアワインとグルメ食材の店
Interview

突撃インタビュー

2018/10/18

アヴィニョネージ社 アレッシオ グイディ氏

純度の高いエレガンスに満ちた高貴なサンジョヴェーゼ!ビオディナミで進化を遂げるヴィーノノービレの名門「アヴィニョネージ」

アヴィニョネージ社 アレッシオ グイディ氏と
トスカーナの歴史的名門「アヴィニョネージ」の歴史は14世紀にまでさかのぼります。1309年、教皇クレメンテ5世がローマから南仏アヴィニョンに居住区を移し、 時代の変遷の後、1377年グレゴリウス11世が再びローマを教皇庁としました。その際フランスのアヴィニョンからイタリアへやってきて、イタリアに根をおろした貴族、アヴィニョネージ一族が同社の祖先になります。アヴィニョネージ社の醸造所は、イタリア国内でも最古のものに数えられ、ルネッサンス時代の建築家による設計のもと、16世紀半ばに建てられた館も、 その圧倒的な歴史の長さを物語っています。

2009年、ヴィルジニー サヴェリス女史へと経営が代わりビオディナミ農法への転換で、みずみずしく生命力に溢れるブドウが産み出されています。旧来の古典的醸造スタイルによりワインは素晴らしいレベルの純度の高さとバランスのとれた味わいで、これぞヴィーノノービレ!(高貴なワイン)と言うべき、クラシックな魅力に富んでいます。アヴィニョネージ社のアレッシオ グイディ氏に現在のアヴィニョネージ社についてお話を聞きました。

イタリアソムリエ協会ソムリエ アレッシオ グイディ氏

アレッシオグイティ氏アヴィニョネージ社 アレッシオ グイディ氏
ヨーロッパ&ロシア、日本担当マネージャー

2007年大学在学中にAIS(イタリアソムリエ協会)ソムリエ資格を取得
2008年フェッラーラ大学を卒業後(イギリス アイルランド文学専攻)AISオフィシャルワインテイスターの資格取得。
2009年フィレンツェ大学大学院にてワインカンパニーマーケティング&マネジメント専攻。5月よりアヴィニョネージ社にてマーケティング&輸出担当し、現在ヨーロッパ、ロシア、日本の担当を務める。

2009年より新オーナー、ヴィルジニー女史の下、ビオディナミ農法への転換を図る

アヴィニョネージ社日本には今回で4度目になります。毎回7~10日の滞在しています。短期間ではなく時間をとります。それだけ日本のマーケットを重要視しています。

1974年モンテプルチアーノ地区で創業
アヴィニョネージ社の歴史は大きく2段階に分けられます。

アヴィニョネージ社の第1期としては1974~2009年。トスカーナ州モンテプルチアーノでファルヴォ兄弟がワイナリーを1974年に設立し、同エリアの「ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ」の世界的な名声を築きあげました。おりしも1970年代はトスカーナのワインが世界的なブームを迎え始めてた、という時代の潮流もあって、バリックの使用をはじめとした醸造方法、ボルドーワインに代表される国際品種の使用など、トスカーナが変化を迎えていた時勢の中で、「アヴィニョネージ」社は創業しました。

アヴィニョネージは丸みを帯びたエレガントなサンジョヴェーゼを根底に持ちつつも、1990~2000年代半ばに国際品種へのアプローチも目を向けるようになりました。私達が造る「グリーフィ」、「イル マルゾッコ」、「デジデリオ」がそれにあたります。国際品種を使いながらトスカーナIGTの中で非常に力をつけてきているワインだと思います。

ヴィルジニーサヴェリス女史2009年より新オーナー、ヴィルジニー女史の下、ビオディナミ農法への転換を図る
第2期として2009年より新オーナー、ヴィルジニー サヴェリス女史のもと、ビオディナミへの転換を進め、ロゴもリニューアルしました。2009年当時、畑は100ヘクタール程しかありませんでしたが、ヴィルジニー女史がオーナーになってからは所有する畑も広がり、現在160ヘクタール程になりました。

Q.160ヘクタールの畑は全てモンテプルチアーノエリアですか?

基本的にはモンテプルチアーノ地区の畑が広がっていったのですが、コルトーナ地区にも自分たちは畑を持っています。実はコルトーナで2ヵ所、畑を所有していたのですが、規模がそれほど大きくないという事、自分たちが理想とする畑では無かったという事から、コルトーナ地区の条件の悪い1つの畑は売却しました。その代わり、元々ブドウ栽培のメインとして推し進めていたモンテプルチアーノ地区でメルローが植えられていた良い畑を購入し、サンジョヴェーゼに改植するといった形で少しずつ畑を広げていきました。

コルトーナ地区は一般的にシャルドネやメルローであったりと、フランスでメジャーな国際品種が植える場所として知られていて、私達も実験的に国際品種を植えていた意味合いも多少ありました。現在、私達はコルトーナ地区で国際品種だけではなくサンジョヴェーゼもコルトーナで造れないか?という試みをしています。

「ビオディナミ農法への変換」生物多様性を持つ畑へ

地図出来上がるブドウに違いが出るモンテプルチアーノ地区とコルトーナ地区
それでは地図を見ながらお話しましょう。

粘土質の海洋性土壌の西部「モンテプルチアーノ地区」
私達のワイナリーは大きく2つのエリアに分ける事が出来ます。モンテプルチアーノ地区とコルトーナ地区です。西部モンテプルチアーノ地区に行けばトスカーナの海岸線に近づきますので、粘土質が多い特徴を持つ海洋性の土壌が見られます。

歴史が新しく砂質が混じる東部「コルトーナ地区」
一方、東部コルトーナ地区、特にレ カペッツィーネでは更新世(約258万年前から約1万年前)と呼ばれる比較的若い歴史の土壌です。この場所はその昔、湖があった場所で、石灰質もあるんですが、砂質が混じっています。出来上がるワインにも果実味が溢れますが、酸度という面ではやや劣り、柔らかく仕上がる傾向があります。

「私達が重視しているのはより歴史の古いモンテプルチアーノ地区」
私達が重視しているのはより歴史の古いモンテプルチアーノ地区の畑です。ロッソ ディ モンテプルチアーノ、ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノといったワインは私達が所有する全ての畑のブドウからブレンドして造る事になっています。つまり、それぞれの畑にあるミクロクリマ(微気候)まで反映した特徴を持つブドウをブレンドしています。

畑横長畑毎に異なる特徴を把握し最高のブレンドを目指す
サンジョヴェーゼの畑だけでも75ヵ所にも分かれています。それぞれの畑毎に別々に醸造して、最後にブレンドをするようにしています。畑によって特徴の異なるサンジョヴェーゼをしっかりと把握し、その特徴を引き出してあげる事で、最高のブレンドが出来るようにしています。

畑75ヵ所にも及ぶサンジョヴェーゼの畑の土壌調査、研究を行う
2009年5月、オーナーが変わりアヴィニョネージが新たにスタートをした時、まず最初に行ったのが、75ヵ所に広がるサンジョヴェーゼにどのような特徴を持っているのか、それぞれの畑の土壌調査、研究を行いました。2009年から始まったサンジョヴェーゼの研究ですが6年後の2015年にそれまでの研究結果から、75ヵ所あるサンジョヴェーゼから私達は5つの特に優れている区画を選び抜きました。

選りすぐられた5か所の「クリュ」的なサンジョヴェーゼを使いDOCGワインを造る
様々なブドウ畑のサンジョヴェーゼをブレンドしていた方式から、選りすぐられた5か所の「クリュ」的なサンジョヴェーゼを使い、2015ヴィンテージから4つのDOCGワインと1つのIGTワインを造る事にしました。新しい方式で造られたワインがリリースされるのは恐らく今から1~2年後でしょうか。このような考え方でヴィーノ ノービレを造っている生産者現在アヴィニョネージだけですね。所有する160ヘクタールにも及ぶ畑は多種多様な個性があるので、(このような試みは)「するべき」だという事から、新たな方式で5つのワインを造り始めています。出来上がったワインに(選別された)ブドウ畑とクリュの位置をラベルに入れてリリースさせたいと思っています。

ビオディナミビオディナミ農法への変換
2009年、次に私達が行ったのが、「ブドウ畑に対する有機的アプローチ」です。2009年の収穫が一段落ついた2010年1月、ブドウ畑のビオディナミ化に着手しました。当初ビオディナミに着手した畑は全体の25%でしたが、2011年には100%の畑でビオディナミ化を実行、更にモンテプルチアーノ地区に新たに購入した66ヘクタールの畑もビオディナミ農法に転換しました。

ブドウ畑をビオディナミに転換するという事は想像以上のリスクが伴います。設備投資においてもお金がかかります。その転換期と言うのは、ブドウを栽培してワインを造るという事が出来ないのでワイナリーにとって、その間は経済的にも厳しい状況となります。

畑は健康になり、活力を持ち「生物多様性」が産まれる
しかしながらブドウ畑を変えると、より畑は健康になりますし、より活力を持った畑に変わっていきます。出来上がってくるブドウはバランスがとれ、完熟度合いを保ったものとなっていきますし、「生物多様性」が畑に産まれてきます。ブドウ樹だけでなく、周囲に生きる動植物、昆虫の力により大地が活力を得ていくのです。

難しいヴィンテージにおいても、強い生命力を見せてくれるブドウ
ビオディナミ農法を導入する事によってブドウを収穫出来ない時期が出てしまうという思考は間違っていると思います。例えば雨が多くブドウの害虫が多く発生した2014年のような難しいヴィンテージですが、生産性だけを考えてブドウ栽培を行う生産者は生産量が落ちたと思います。一方で私達のようにビオディナミ農法を導入した生産者は、生命力の強いブドウのおかげで例年通りの生産量が得られました。むしろ、そのような利点がビオディナミ農法はあると思います。

サンジョヴェーゼ100%のクラシックスタイルでヴィーノ ノービレを造る

Q.ヴィルジニー サヴェリスさんはなぜワイナリー事業に始めようと思ったのですか?

アヴィニョネージ社 アレッシオ グイディ氏ヴィルジニー サヴェリスはベルギー人で、以前は海運業を行っていた一族でした。トスカーナに来た時は最初からワイン造りをしようと思っていた訳では無く、田舎の生活に憧れてトスカーナに移住したんです。実際にトスカーナに来てみて、街であったり、畑であったりトスカーナの風景を見ていく中で、ブドウに興味を持ち、アヴィニョネージ社を購入する事になったのです。今は海運業には携わっておらず、アヴィニョネージ社のワイン造り100%注力しています。

ワイナリーを始めるときに彼女自身がビオディナミについて細かく勉強をし、醸造学も学びました。ビオディナミの発想に至ったのも、彼女がベジタリアンであった事も大きく起因していると思います。有機の物しか口にしない彼女だったからこその決断ですね。ワインコンサルタントもビオディナミの経験に長けた人を選びました。当時はモンテプルチアーノでビオディナミをやっているワイナリーは皆無でしたね。

Q.2009年以前のアヴィニョネージ社の畑でビオディナミの畑はありましたか?

いいえ、ありませんでした。2009年以前と以降とでは、アヴィニョネージ社は変わったと言えます。醸造する過程においても新生アヴィニョネージ社は、新たに若いスタッフによるチームを造りました。新しいことにチャレンジしようとする行動力に溢れるスタッフを集結させました。昔のクラシックなスタイルの大樽熟成によるサンジョヴェーゼ100%でワインを造っていこうとする方針へと変わりました。

出来上がるワインになるべく人の手を加えない。自然や風土を反映したワイン造り
醸造面では新樽を使う比率が非常に減りました。以前は新樽100%で造っていたキュヴェもありますが、今は2、3回目と複数回使った樽で熟成を行っています。そして、醗酵時は天然酵母のみを使っています。出来上がるワインになるべく人の手を加えないで、自然や風土を反映したワイン造りに取り組んでいます。

ヴィーノノービレあくまでもサンジョヴェーゼ100%でクラシックなスタイルでヴィーノ ノービレを造る
私達にとってヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノは「Anima」(精神)のようなものであり、サンジョヴェーゼ100%で造りあげる事でブドウの持つアイデンティティーをワインを通して表現したいと思っています。サンジョヴェーゼに国際品種をブレンドして、ヴィーノ ノービレを造る事も可能ですが、私達はそれは「少し違うのでは」と思っています。サンジョヴェーゼ100%でクラシックなスタイルを楽しんでもらえるように、ヴィーノ ノービレを造っています。

トスカーナを代表する珠玉のワイン「グランディアンナータ」「50&50」「オッキオディペルニーチェ」

グランディアンナータ良年一番良い畑、更に良いブドウだけを厳選「グランディ アンナータ」
良年一番良い畑、更に良いブドウだけを厳選して造るのが「グランディ アンナータ」です。100%サンジョヴェーゼで造られています。5つあるシングルヴィンヤードのうち、その中でも素晴らしい3つの畑の厳選したブドウのみを使います。実は2015ヴィンテージからはDOCGではなくトスカーナIGTに変わってしまいます。グランディアンナータのようなヴィーノ ノービレの中でもトップクラスのワインは、他のヴィーノ ノービレとは明らかに一線を画している事を示す為に、あえてDOCGから抜け、IGTとして売り出していく予定です。今はサンジョヴェーゼ100%で造っていますが、2007ヴィンテージにはカベルネも少しブレンドされていました。スグリやニワトコの風味があり、余韻も長くエネルギッシュなワインですが、その中に柔らかさ、女性的な部分もしっかりと感じ取れます。2012年は暑い年で凝縮感と明快なタンニンもあります。

6生産者で「アライアンス ノービレ」プロジェクトを立ち上げる
グランデ アンナータがDOCGから抜ける代わりに、別の生産者と協力して、「アライアンス ノービレ」というグループを立ち上げ、グランディアンナータと同じような価格帯の高品質ヴィーノ ノービレを造るという、同じコンセプトを共有するプロジェクトが新たにスタートしました。100%サンジョヴェーゼ、かつ自社畑である事、20ヶ月以上の大樽熟成、新樽比率を30%までに抑える事がコンセプトとなっています。

「モンテプルチアーノ地区の良さを世界に発信していきたい」
このアライアンスに賛同しているのは著名な6生産者で、アンティノリ、デイ、ポリッツィアーノ、ボスカレッリ、サルケート、アヴィニョネージです。1生産者が出来る事は限られていますが、皆が同じコンセプトを共有して、モンテプルチアーノ地区の良さを世界に発信していきたいと思っています。アライアンス ノービレのワインとして2019年1月に2015ヴィンテージが市場にリリースする予定です。

チンクアンタエチンクアンタカパンネッレとコラボレーションで造るスーパートスカン「50&50」
1988年からカパンネッレとコラボレーションで造っているスーパートスカンです。以前のアヴィニョネージのオーナーとカパンネッレ社のオーナーが仲が良くて、2社で何かを始めようという事で産まれたワインです。1988年はアヴィニョネージ社のデジデリオ、カパンネッレ社のソラーレが誕生した年でもあります。他の生産者が造っていない特別なワイン、つまりサッシカイア、ソライア、オルネッライアに負けないようなワインを目指して造りました。

アヴィニョネージ社から50%メルロー、カパンネッレ社から50%サンジョヴェーゼを使用
アヴィニョネージ社から50%メルロー、カパンネッレ社から50%サンジョヴェーゼが使われています。それぞれのワイナリーで別々に醸造したものを12カ月間樽熟成、ブレンドしてから更に12カ月間熟成させます。ボトリングをして1年半から2年位熟成させています。

Q.ブレンドさせた後の熟成はどちらのワイナリーで行うのですか?

ヴィンテージごとに交代で持ち回ります。アヴィニョネージ社が行った次のヴィンテージはカパンネッレ社が熟成させています。生産量はヴィンテージによっても異なりますが、約3万本ほどです。出来上がった50&50は生産量の半分ずつを2社で分け合います。次は2014ヴィンテージをリリースする予定です。

オッキオディペルtニーチェ黒ブドウで造る珠玉の甘口「オッキオディペルニーチェ」
アヴィニョネージ社の中でも評判が高く、世界的にアヴィニョネージの名を知らしめたワインだと思っています。自分達にしか造れないようなヴィンサントを造る。そういった思いから産まれてきたワインです。生産量は非常に少ないです。

ヴィンサントと言えばトスカーナを代表する典型的な甘口ワインで、一般的には白ブドウが使われていますが、私達が造るオッキオディペルニーチェはサンジョヴェーゼを主体に黒ブドウ100%で造ります。

Q.黒ブドウ100%ですが、樽熟成期間中の色は何色ですか?

果皮に色が多少出ていますが、赤色ではありません。濃い黄色のような色合いですね。その状態で樽に入れます。年産1500本(ハーフボトル)位ですね。オッキオディペルニーチェに関してはイタリアでの販売が主体となり、輸出量は少ないです。

芸術的かつ深遠な表現を備えた類まれなる作品
『ワインアドヴォケイト』100点満点(オッキオ ディ ペルニーチェ2001ヴィンテージ)
「あらゆる点で100点満点に値するワインだ。2001年のオッキオ ディ ペルニーチェはトスカーナワインにおける芸術的かつ深遠な表現を備えた類まれなる作品と言えよう。この深遠で完璧なるワインに触れたならば、あらゆる他のワインが背後に消え失せていく事だろう。存在するブーケはスモーキーで素晴らしい。それどころか輝かしさと洗練さも同時に備えている。カラメルやメープルシロップ、エスプレッソ豆、甘草、砂糖漬けのフルーツのアロマが無限に続いていくかのようだ。乾燥イチジクも同じく多様に感じられる。濃度と厚みは常識の範疇を超えている。これ程最上のワインが他に存在しているだろうか。」(2017年1月)

アヴィニョネージ

2016ヴィンテージ以降全て有機認証を取得しています。ブドウ品種は白ブドウのトレッビアーノ、マルヴァジーア、グレケットに黒ブドウのサンジョヴェーゼをブレンドしています。2016ヴィンテージからサンジョヴェーゼを使った理由としては、サンジョヴェーゼの持つ「酸」というものを白ワインに活用できないかと思ったからです。サンジョヴェーゼをブレンドする事でフレッシュさ、みずみずしさ、豊かな酸をこのワインに与えてくれています。5ヶ月間ステンレスタンクで熟成させています。
カンタローロ トスカーナ ビアンコ ビオロジコ2016

試飲
コメント

緑がかった鮮やかな麦わら黄色。梨やりんごを思わせるフレッシュさの中に、白い花のフローラルな香りが複雑さとエレガントさを与えます。香り高くもなめらかで、ドライな心地よい後味が続くワインは、夏に冷やして飲むのはもちろん、あらゆるシーンでお楽しみいただけます。新鮮なシーフード料理、カニや海老など甲殻類を使用した前菜に、また、食前酒としてもおすすめです。

アヴィニョネージ

私達が栽培している全ての黒ブドウ品種を使用しています。カベルネソーヴィニョン、メルロー、サンジョヴェーゼです。醸造は別々に行い、後にブレンドされます。インターナショナルな味わいで果実味もありアプローチしやすいワインだと思います。しっかりとお食事とも楽しめる味わいがあります。12カ月間バリック熟成を行いますが新樽は使いません。バランスのとれた味わいというものを意識した造りで、熟成をさせる事も可能です。
カンタローロ ロッソ アヴィニョネージ2015

試飲
コメント

ルビーの若々しい色調で、プラムを思わせる華やかな香り。この価格帯では群を抜く凝縮感と滑らかさがあり、豊富なタンニンがボディを引き締め、余韻にはスパイスの風味が広がります。

アヴィニョネージ

長年の付き合いがあるモンテ物産さんと数年前からメルローとカベルネソーヴィニョンで何か新しい事が出来ないか、という会話の中から産まれたプロジェクトワインです。メルロー、カベルネソーヴィニョンのブレンド比率、バリック比率を何回もかけて実験を行い少なくとも5回以上使用したバリックで約12カ月間樽熟成を行います。。「デジデリオ」にも使われるようなメルローも入っています。生産量も限られていまして、600本しか造っていません。メルロー75%、カベルネソーヴィニョン25%で柔らかく開いた味わいですが、確りとした凝縮感、ストラクチャーもあります。タンニンが尖っていないのでバランスのとれた飲みやすさも感じられるかと思います。
マッシ ロッソ メルロー&カベルネ2016

試飲
コメント

若々しい鮮やかな赤が美しく、香りには桑の実やブラックベリー、ユーカリなどが感じられます。みずみずしく心地良いアタックで、重心の低さを感じながらも柔らかいですね。酸も豊富ながらエレガントで、同じく豊富なタンニンはきめ細かくすでに溶け込んでいます。イタリアン以外では北京ダック、エスニックなどとも相性が良く、メルローの果実味が様々な料理の幅広い味わいをうまく受け止めてくれます。

アヴィニョネージ

メルロー、カベルネソーヴィニョンのブレンド比率、バリック比率を何回もかけて実験を行い少なくとも5回以上使用したバリックで約12カ月間樽熟成を行います。ブドウのブレンド率決定の際には私もいたのですが、なるべく100%自由にモンテ物産さんの意向を尊重しようと思いました。使いたい畑のブドウも選んでもらいました。「デジデリオ」にも使われるようなメルローも入っています。生産量も限られていまして、600本しか造っていません。。カベルネソーヴィニョン75%、メルロー25%で、確りとした凝縮感、ストラクチャーもあります。
マッシ ロッソ カベルネ&メルロー2016

試飲
コメント

香りは華やかで、つぶしたブルーベリーやカシス、黒コショウなどのスパイスが感じられます。アタックは柔らかくもパワフルで、構成もしっかりしています。持続性がある豊かな酸を持ちながら、タンニンの力強さもはっきり感じられ、飲みごたえがあります。特に牛肉や仔羊のグリル、ソースがしっかりした料理と合わせて飲みたいワイン。

アヴィニョネージ

サンジョヴェーゼ100%使用した、いわゆるトスカーナの典型的なワインですね。サンジョヴェーゼらしさが良く出ています。タンニンは強く感じませんが、酸がしっかりと感じられます。個人的に好きなワインですね。色調も淡さがあり、少し冷やしても楽しめるワインだと思います。非常に良く出来たロッソ ディ モンテプルチアーノだと思います。デリケートな料理、和食のような繊細な料理とも合います。私は日本料理の穴子が大好きですが、このワインととても合うと思います。
ロッソ ディ モンテプルチアーノ2014

試飲
コメント

濃いルビー色。野生のベリーを思わせる繊細なブーケがあります。味わいはなめらかで調和が取れています。ベリーの果実味と繊細な香り、まろやかで豊かなアロマが特徴で、メインディッシュにもよく合います。

アヴィニョネージ

口に含んで頂くとロッソと違い、凝縮感があり、タバコの葉、土っぽさも感じられるイメージがあります。2014ヴィンテージは現時点からでも楽しめる味わいがあります。アヴィニョネージ社でこのワインが一番生産量が多いですね。2014年は上級キュヴェ「グランデ アンナータ」を造っていません。グランデ アンナータに使用するブドウがスタンダードのヴィーノ ノービレに使われていますので、2014年良いヴィンテージとなっています。
ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ2014

試飲
コメント

赤い果実のフレッシュな果実味に森の下生えや甘いスパイスの風味が広がります。エレガントなスタイルでタンニンに非常に細やかですが味わいの構成要素は高く、豊かな味わいがあります。余韻も長く楽しめます。

アヴィニョネージ

良年一番良い畑、更に良いブドウだけを厳選して造るのが「グランデ アンナータ」です。100%サンジョヴェーゼで造られています。5つあるシングルヴィンヤードのうち、その中でも素晴らしい3つの畑の厳選したブドウのみを使います。実は2015ヴィンテージからはDOCGではなくトスカーナIGTに変わってしまいます。グランデアンナータのようなヴィーノ ノービレの中でもトップクラスのワインは、他のヴィーノ ノービレとは明らかに一線を画している事を示す為に、あえてDOCGから抜け、IGTとして売り出していく予定です。
グランディ アンナーテ サンジョヴェーゼ トスカーナ2012

試飲
コメント

深いガーネット色、森の果実やスパイスのニュアンスを感じる広がりのある豊かな香り。やわらかな要素と酸とタンニンとが見事なバランス。エキス分が凝縮した旨み、柔らかさを感じるエレガントな逸品です。

アヴィニョネージ&カパンネッレ

1988年からカパンネッレとコラボレーションで造っているワインです。以前のアヴィニョネージのオーナーとカパンネッレ社のオーナーが仲が良くて、2社で何かを始めようという事で産まれたワインです。1988年はアヴィニョネージ社のデジデリオ、カパンネッレ社のソラーレが誕生した年でもあります。他の生産者が造っていない特別なワイン、つまりサッシカイア、ソライア、オルネッライアに負けないようなワインを目指して造りました。
チンクアンタ エ チンクアンタ2013

試飲
コメント

赤い果実の華やかさに黒系果実の豊かさと、オリエンタルスパイスやカカオ、モカの奥深さが重なります。濃厚な果実感と豊かなタンニン、華やかな酸味が滑らかに溶け合う、重いだけではない実に優雅な質感です。複雑性がありフルボディでありながらシルキーで柔らかいタッチが魅力的で高級感に満ちた上質の味わいがあります。また長期熟成も可能で、ゆうに15年以上の熟成のポテンシャルも持ち合わせています。

アヴィニョネージ

ヴィンサントと言えばトスカーナを代表する典型的な甘口ワインで、一般的には白ブドウが使われていますが、私達が造るオッキオ ディ ペルニーチェは黒ブドウのサンジョヴェーゼを主体に黒ブドウのみを使います。収穫も少し早めに行う事でブドウの酸を残したままの状態にし、陰干しを3ヶ月程行います。50リットルのカラテッリと呼ばれる小樽の中に45リットルのモスト(果汁)を入れる訳ですが、そこに3リットルの酵母を足します。この酵母はアヴィニョネージ家に代々伝わる天然酵母です。この酵母がなければ、オッキオ ディ ペルニーチェは造れません。まさに私達にとって「財産」の一つですね。
ヴィンサント ディ モンテプルチアーノ オッキオ ディ ペルニーチェ2001

試飲
コメント

濃密で深い飴色の魅惑的な色調です。エスプレッソやキャラメリゼしたナッツ、カカオ、ビターチョコレートの複雑で力強いアロマに黒イチジクやハーブの風味が重なります。十分な甘味はありますが、酸もしっかりと感じられ、圧倒的な豊かな風味を残しつつも、流麗で美しいボディバランスが保持しています。人生の特別なひと時に是非飲んでみたいワインの一つで、大ぶりのグラスに少しずつ入れて、香り、味わいを心ゆくまでゆっくりと楽しみたいワインです。

インタビューを終えて

2009年からヴィルジニー サヴェリス女史の下、大きな転換を迎えたアヴィニョネージ社。「サンジョヴェーゼ100%」のDOCGヴィーノノービレにこだわり、畑ではビオディナミ農法への転換、繊細かつエレガントな旧来のクラシックなヴィーノノービレ味わいへと回帰しました。試飲したヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノはキメ細やかなタンニンと滑らかさがあり、サンジョヴェーゼの純粋な表現が楽しめる逸品。グランディ アンナータはエキス分溢れる豊かな旨みと美しい酸味が溶け合う芯の強い豊かさが余韻に長く残りました。圧巻はヴィンサント、オッキオディペルニーチェ2001年。数分も長く余韻が残る偉大な味わい。『ワインアドヴォケイト』100点満点獲得も納得出来る胸に染み入るような味わい。年々進化を遂げるアヴィニョネージ社のエレガントなサンジョヴェーゼ。ヴィーノノービレを語る上で見逃す事は出来ない偉大な生産者です。是非お試しお試し下さい。
アヴィニョネージ社 アレッシオ グイディ氏とトスカニースタッフ

20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。
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