西洋芝のメンテナンス 10月・11月・12月編
西洋芝なら冬でも緑を楽しめます。特に秋は西洋芝の生育は旺盛になる時期です。しっかりお手入れをしてきれいな芝を楽しみましょう。ここでは西洋芝のお手入れに欠かせない基本作業をまとめてみました!
西洋芝なら冬でも緑を楽しめます。特に秋は西洋芝の生育は旺盛になる時期です。しっかりお手入れをしてきれいな芝を楽しみましょう。ここでは西洋芝のお手入れに欠かせない基本作業をまとめてみました!
芝を美しく保つためには様々な作業を行う必要があります。ここでは年間で行う基本作業をまとめました。時期によって作業も変わりますので是非参考にしてみてください。
西洋芝は10月・11月になると生育は旺盛になり、緑がひときわ鮮やかになります。冬に入ると新芽が出なくなり仮休眠の状態ですが、お手入れが必要になります。その時期にあったメンテナンスを心がけ、病気になりにくい健康で美しい芝をつくりましょう。
芝の用語特集
芝生の刈り込みはきれいな芝生を維持するために欠かせない作業です。長くなった芝を短くそろえるだけでなく、刈り込みを行うことで芝生の成長を促す役割もあります。密度が上がった芝生は、よりきれいに見えるだけでなく、雑草が生えにくくなるというメリットもあり、こまめな刈り込みが必要となります。
刈り込みに必要な道具である芝刈り機は芝生の広さを基準に選びます。100坪以上の面積なら電動を、それ以下なら手押し式をおすすめしています。
芝刈り機
広範囲の芝刈りに最適です。
ハンディバリカン
芝生の際の部分をそろえるのに便利。
レーキ
刈りカスを集めるときに使用します。
最初から短く刈込むと根元の茎部分が目立ち全体に茶色くなります。また、草丈が長くなってから一気に刈ると芝生にダメージを与えてしまうため、徐々にこめまな芝刈りを繰り返しましょう。
そうすることで新芽も芽生え、根元付近の茎も緑化し、きれいな緑の芝生が広がります。
近くでみるとぼさぼさに生えてます。これをきれいに揃えていきたいと思います。
電動の芝刈りバサミで長さを揃えてカット。いずれかはコードレスの芝刈り機が欲しい!
刈った後の芝や芝が枯れてゴミになったもの(サッチ)を集めて取り除きます。
写真の左側が刈った後です。見比べてみると全然違いますね。
芝の間に細かい土を入れることを「目土入れ」といいます。新しく芝を貼った際や補修のために貼りかえた時に土をかけ、根が伸びやすい条件をつくります。また、デコボコになった芝を平にする時にも行います。主に春秋の発芽直前に行い年に1回程度でいいですが、ごく狭い部分なら刈り込みのつど行うのも良いでしょう。
芝目の隙間や、地面の凹凸が少し気になってきたので目土入れをします。
隙間の多い部分から重点的に入れ、隙間を埋めるようかたよらないようにまきます。
全体に隙間が埋まるようにまいたら、たっぷりと水やりします。
近くでみるとこんな感じに。「[自然応用科学]新芝の土/14リットル」を2袋使用しました。
今回使用した土は[自然応用化学]根張りが良くなる芝の目砂です。
芝を貼る前に下に敷いてもよし、目土として掛けてもよしの芝専用土です。触ると砂っぽく粒子は細かめです。
<ここがスゴイ!!>
芝生の生育とともに生えてくる雑草ですが、放置するとどんどんと増えていきます。雑草対策の基本は芝の生育環境を健全に保つことです。そのためには日頃のメンテナンスは欠かせません。
除草道具
雑草を根こそぎ抜くのに便利。発生が少ないうちに使用。
除草剤
葉茎を枯死させます。広範囲に便利。
発芽抑制剤
種子の発芽を抑制させます。早春と初秋に施せば高い効果が期待できます。
芝が一面に緑になるまでの間は雑草が侵入しやすい時期です。こまめな除草を心がけ、見つけ次第根こそぎ除去しましょう。手取りでは追いつかない場合や広範囲の場合は除草剤を利用すると良いでしょう。そのとき注意するのが、どのような雑草が生えているかをよく観察し、その雑草に適した除草剤を選びましょう。 また、雑草の生えにくい環境づくりも大切です。刈り込みをこまめに行い、芝の密度を高めると雑草は生えにくくなります。また芝生の長さを常に低くしていると雑草が侵入しやすいので、高さを20mm以上にしておくといいでしょう。
除草剤には、散布場所・散布方法や効果の持続期間の長短など、除草剤によて異なる特性があります。使用する状況に応じて目的に合った除草剤を選び、必ず商品の説明に従って正しく使用しましょう。
イネ科雑草
稲のように細長い葉を持った雑草で、植物分類上のイネ科に属します。葉脈が平行です。
例)スズメノカタビラ、メヒシバなど
広葉雑草
葉の形が広い雑草です。葉脈が網状です。
例)クローバー、タンポポ、チドメグサなど
美しい芝生を楽しむためには肥料を施すのは大切な管理です。こまめな施肥と刈り込みを行うことできれいな芝生を保つことができます。
芝生が必要とする要素は「窒素・リン酸・カリウム」です。芝に元気がなくなり、葉茎の緑が衰え、病害虫におかされやすくなるのは、ほとんどこの三要素の不足が原因です。 肥料には粒状と液体があり、粒状は即効性がやや劣るものの効果が長く持続します。液肥は即効性は高いですが持続性が劣ります。それぞれの特徴をふまえて使用することで芝生はきれいに生長します。
ソラニワでは「芝の肥料 鮮」をおすすめしています。
芝専用肥料は有機入りなので肥料やけをおこさず、また粒が細かく根にすばやく届く大きさなので、まんべんなく播けてとても便利です。
梅雨の時期から病害虫の被害に遭いやすくなります。西洋芝は日当り、通気、透水を良くし、また芝刈り、刈りカスのこまめな掃除、適時適切な水やりなどの日頃の管理で病気の予防になりますが、それでも病気が発生したならば早期に対処しましょう。また害虫の被害にあう前に予防をしておきましょう。
日頃のこまめな手入れが大切です。病気になってしまった場合は早期に治療しましょう。また、毎日お手入れする時間がないという方には病気になる前の予防をおすすめします。
ブラウンパッチ | リング上の症状があらわれ次第に外側が褐色に枯れてきます。梅雨時に発生しやすく予防が必要です。 |
うどんこ病 | うどん粉のような白い粉が特徴で次々に伝染して広がります。日陰で風通しの悪い所に発生しやすく、春と秋に多くみられます。 草丈の高い芝生に多く発生するので、よく刈り込みを行うことである程度予防できます。 |
ダラースポット | 症状が出た部分と正常な部分との境が茶色になります。はじめは数センチくらいの大きさですが徐々に被害が広がります。 5〜11月にかけての発生が多く菌核が翌年にまでのこり伝染源となるので注意が必要です。 |
フェアリーリング | 雨時期に発生が多く見られます。はじめのは直径10cmほどの濃緑色で次第にリング状に広がり、その周辺にきのこが発生します。 毎年同じ場所に発生し、乾燥時にはリングの内部が枯死することもあります。 |
ラージパッチ | おもに春と秋に発生し、夏には弱まります。茎葉部が侵され、病状が進むと茶色が濃くなり、根元から抜けやすくなります。発生した部分はパッチ状に枯れていきます。 |
病害虫被害が出やすくなるのは、芝生の生育が衰える時期です。生育が衰えてくると害虫が食べるスピードの方が早くなり、放っておくと被害がどんどん広がります。西洋芝は6月下旬頃からが害虫被害が出やすくなりますので時期が来たら芝生をよく観察しておきましょう。
シバツトガ | 芝生を食い荒らし、芝生の生育が衰える時期になるとまだらにはげてくる場合があります。 |
スジキリヨトウ (シバヨトウムシ) |
年に数回発生を繰り返し、6月〜11月の間被害が見られます。幼虫の小さいうちに駆除することが重要です。 |
シバオサゾウムシ | 芝生を食い荒らします。ひどい場合には穴が開いたようになることもあります。 |
コガネムシの幼虫 | 芝生の根を食い荒らします。被害がひどくなるとシバが簡単にはがれてしまうほど食い荒らします。 |
タマナヤガ | 卵を一個ずつ葉に産み付け、ふ化直後は葉を食害します。 |
害虫被害を抑えるためには、駆除してしまうのが一番効果的ですが、化学殺虫剤を使用するのは抵抗がある方に自然由来の殺虫剤をおすすめします。普段から予防策として定期的に散布しましょう。
ソラニワでは化学殺虫剤不使用の「天然微生物害虫退治薬剤」をおすすめしています。
散布したあと有効微生物がゆっくりと定着しますので、1〜2週間は効果が続きます。芝に発生しやすいタマナヤガ・スジキリヨトウ・シバツトガなどの害虫に効果があります。 また芝以外にも野菜全般、果樹などにもご利用いただけます。
西洋芝は日当り、水はけ、水やりがとても大切です。水やりの頻度は時期によって変わります。
刈り込みなど芝のメンテナンスは時間と労力を消耗しますが手間をかけた分、芝生は青々と美しいままを保ちます。ソラニワでは皆様と一緒に芝生のメンテナンスを行いきれいな芝生を楽しみたいと思います。