病気や老化は遺伝子の損傷が原因 保護・修復は現代人自らの課題？
ＤＮＡは体の設計図。ＲＮＡはそれを基に必要なタンパク質を合成するーー私たちの体はこれら核酸なしには生きられません。もちろん、ＤＮＡの設計図は親から子へ子から孫へ、遺伝子として伝わっていくもの。ＤＮＡは遺伝を支配する遺伝子なのです。こうした特徴がＤＮＡを生命の根源物質と呼ばしめるゆえんです、それだけにＤＮＡの設計図に間違いが起こると、様々な弊害をもたらすのは誰しも蔡しがつくことです。
間違いが生じるには二つ通りのケースがあります。子供のＤＮＡは受精時に父親と母親のＤＮＡが混じりあって出来上がりますが、生殖細胞でこの間違いが起こると遺伝病や遺伝的体質として現れます。しかもその間違ったＤＮＡは子孫に伝えられてしまうのです。
アルコールを受け付けない、いわゆる下戸（ゲコ）の中には、両親とともお酒を飲まないケースがよくあります。こういう人にはアルコールを分解するための酵素の設計図（遺伝子）を持たない場合が多々見られます。「遺伝子の間違い」というには語弊があるかもしれませんが、これなども親から遺伝として体質的に受け継いでいる一例です。
間違いが起こるもう一つのケースは、体を作っている体細胞のＤＮＡ損傷による間違い。この場合は、間違う組織や場所によって、ガンや糖尿病。アルツハイマー型の痴呆症・アトピー性皮膚炎など様々な病気を誘発することが最近の研究によって次々と明にされているのです。さらに、ＤＮＡは新陳代謝の基本ですから、損傷したり不足すれば老化を促すことにもつながります。
しかもストレスや食べ物汚染・環境汚染などもあいまって、私たちのＤＮＡは絶えずに損傷を被っていることが最近の研究から明らかにされています。いかに保護・修復するかが、現代人の課題といえるでしょう。
出典：驚異の核酸パワー
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