栄養補助食品として、にわかに注目を集め始めた核酸。生体を維持し、遺伝を支配する大変重要な物質です。それでは素の核酸とはどういうものなのでしょか。いきなりややこしい話になって恐縮ですが、まずは核酸を正しく理解していただくところから始めましょう。
生物の体が細胞から成り立っているのは、どなたもご存知の科学的事実。人間の場合、約60兆個もの細胞が休みなく活動しており、その一つ一つは120~200日サイクルで生まれ変わっています。細胞が生まれかわるのは、一つの細胞が二つに分かれる「細胞分裂」によるものです。つまり細胞分裂が新陳代謝の基本というわけですが、細胞分裂する際、中心となる核という器官がまず二つに分かれます。そしてこの核内の物質は酸性を示すことから「核酸」とよばれ、DNAとRNAのニ種類が存在していることが明らかになっています。では、DNA・RNAとは何なのでしょか。
人体の多くの部分はタンパク質でできています。生体は日々の新陳代謝の中で、筋肉なら筋肉、髪の毛なら髪の毛を構成するためのタンパク質を生み出していますが、髪の毛を例にすれば、やわらかい髪だった人に硬い毛が突然生えてくるようなことはありません。これは親から受け継いだ遺伝情報に個体が支配されているからです。
また、生体内では食べ物をエネルギーに変えるために様々の化学反応が行われています。子の化学反応を起こさせる物質を酵素・補助酵素と呼びますが、酵素は主にタンパク質から成り立っています。それはともかく、どうしてこのような化学反応が起きるのでしょか。
実はこれもまた、遺伝情報に基づいているのです。
そして、これら遺伝情報を司っているのがDNA.言い変えれば、筋肉などを構成したり、酵素のもととなるタンパク質の設計図がDNAなのです。
DNAは“ヌクレオチド”という物質が鎖のように連なって、しかもその鎖が日本、らせん状になってきています。ヌクレオチドはリン酸・五炭糖そして塩基から成り立っており、このうち塩基はアデニン(A)・チミン(T)・グアニン(G)・シトシン(C)の四種類に分かれています。そしてアデニンはチミンと、グアニンはシトシンとしか結びつきません。さらにこの結びつきはアメーバやバクテリアと言った単細胞生物から人類に至るまで、全ての生物に共通しています。
ただATGCの並び方や文字数は、生物の種類により、また同じ種類でも個体により異なります。人間でいえば、この並び方の違いが肌の色や体質等の違いに現れるわけです。いずれにせよ、生体の設計図はたった四つの文字で成り立っているのです。
ところで生体を構成するタンパク質は人間の場合20種類のアミノ酸からなりたっていますが、DNAの鎖を構成しているATCG四つの文字の内、連続した三つの文字がアミノ酸を作る指令に相当することが明らかになっています。たとえばAAならグリン、ATCならスレオニンという具合。これらのアミノ酸が様々に結びついて、約10万種類ものタンパク質を作り上げ、そのタンパク質がそれぞれの役割を果たすことで生体を維持しているわけです。
つまり、ATCGというたった四種類の塩基の並び方こそが遺伝情報そのものであって、これら塩基で構成されるDNAは生物の設計図というわけです。一方、RNAはDNAの設計図に基づいて蛋白質の構成成分であるアミノ酸を集め、実際にタンパク質を合成する役割を果たしてます。
先ほどの例でいえば、AAA,ATC,という文字がDNAの鎖に並んでいるとすると、DNAがその文字を読み取り、核から細胞質へ出ていきます。そこでグリンとスレオニンというアミノ酸を集めて次々につなぎ合わせるという作業をするのです。つまり、DNAとRNAの関係は設計図と大工さんの関係にあたるわけです。
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