スポーツのお話。

大学1年の冬、グランドスラムの一つ、全豪オープンを観戦しにオーストラリアへ行きました。

高校時代にもプロの試合を国内で観に行ったことはありましたがスタジアムの規模、観客の熱量の違いに驚きました。テレビで見ていた世界最高峰の選手達のプレーは生で見ると恐ろしく速く綺麗だったのを覚えています。

高校3年間はほぼ毎日のように部活に励み、ペンよりラケットを握る時間、部員と過ごす時間は家族より遥かに長く、生活の中心にいつもテニスがありました。

部活を引退してからも当時の仲間や地元の友人と休みを合わせてコートに出かけていましたが、故郷を離れ大阪に来てからというもの、ボールに触れる機会は一切無くなってしまいそろそろ2年経とうとしています。

スクール等に通うのは少しばかりハードルが高く、地元に帰省した際たま〜に運動すると脳内のイメージと身体のギャップに萎えてしまったりと、普段の怠惰を悔やむばかりです…

金沢は雨が多く屋外のコートで練習できる日は限られているため、冬場は遠征を除きほとんどが室内トレーニングで天気の良い地域を羨んでいましたが、必要だったのは晴れの日だけではありませんでした。

あんなに続けていたことも一度離れてしまうとなかなか再開できないものですね…

先日、従業員エレベーター点検中に階段でB2から2Fへの出勤を試み地獄を見てから心肺機能の衰えに危機を感じています。

何往復も全力ダッシュで校舎の階段を上り下りしていた自分は幻だったのでしょうか。

ひとりでも取り組めるランニングもいいですが、せっかくスポーツをするならみんなで楽しみたい派の私。

だんだんと暖かくなり始め、ゆる〜く運動始めようかなとお考えの方いらっしゃいましたらぜひお誘いいただけますと嬉しいです!

社内にスポーツサークルとかあったらいいなぁ〜なんて思い始めた第九話、今回もよろしくお願いします!

2024.02.23 fri

第九話、黒い見張り番

早朝の軒下に陽の光を迎え入れる時間が少しずつ早くなり始めた。
降雪を知らずに晩冬を過ごすようになってからそろそろ2年になる。

ベージュ×ブラウンのグレンチェックに、綺麗なブルーのペーンが走ったイタリアらしい配色のジャケットはSTILE LATINOエクスクルーシブ生地。
格子の色を拾いブルー系で全体をクリーンにまとめた都会的なスタイルでオルガン広場の門をくぐった。

おや…?

西梅田まで出向いたのは他でもない先日のオーダー会で注文した品が納品されたとの知らせを受けてだ。

3ヶ月以上、待ち望んでいただけに仕上がりを見るのは感慨深い。

英国の名門“FOX BROTHERS”
250年の歴史が裏付ける確かなクオリティ。

SPORTS JACKETINGの番地より400gのLambs Wool100%。
ブリティッシュなブラックウォッチをスーツに乗せた。

ジャケット単体でも使いやすいようにホーンボタンを選択。
ヴィンチェンツォ本人が選んでくれた裏地もベストマッチだ。

スポーティな雰囲気に合わせたパッチポケットは圧巻の柄合わせ。
裁断機を用いずに手作業で生地を切り抜くことで実現する職人技には息を呑む。

組下はアウトプリーツのベルトレス。
パンツも自社工場で生産できるノウハウを持つのはイタリアサルトでは珍しい。

ネーム入りのブランドタグはオーダー品ならではの証。
自分専用の刻印にはなぜこんなにも男心がくすぐられるのだろう。

早速フィッティングを確認してみよう。

既製品をベースにはしているものの上下共にかなりの箇所に修正を加えたが…

いいじゃないか。
ジャストフィットでありながら窮屈すぎず、400gオーバーのウエイトを全く感じさせない抜群の着心地。

上襟の登りは首元に綺麗に吸い付き美しい肩線を描く。
体格に合わせ少し広げたラペル幅も今の気分にはピッタリだ。

ボリュームのあるバスト周りから程よくタイトに絞り込まれたウエスト。
ここまで体型に沿ったシルエットはオーダーならでは。

時より覗く鮮やかなエメラルドグリーンのライニングもお気に入り。

組下はモモ周りにある程度のゆとりを持たせつつ、ヒップから膝下、裾にかけて綺麗な細身のテーパードシルエット。

腰回りもスッキリと収まりよく。
サイズも完璧。文句なしの仕上がりだ。

澄んだ空気と快晴の空の下、ダークトーンのチェックスーツは陽の光にもよく映える。
自ら好んでスーツを楽しむ。上質なものをキチンと「着る」ことも大人の嗜みの一つだろう。

身だしなみは個性と品格を表す。
理想の姿を目指しまだまだ精進していかなければ。

instinct is something you hone.

Talent is something that must be allowed to bloom.

今回ご紹介したアイテム

 
coat:STILE LATINO スティレ ラティーノ
 
coat:STILE LATINO スティレ ラティーノ
 
jacket:STILE LATINO スティレ ラティーノ
 
jacket:STILE LATINO スティレ ラティーノ (オーダー品)
 
shirt:GUY ROVER ギローバー (私物)
 
pants:BERNARD ZINS ベルナール ザンス (私物)
 
tie:Drake‘s ドレイクス (私物)
 
bag:ACATE アカーテ
 
shoes:ALDEN オールデン (私物)

この度オンラインサイトにて新しいコンテンツを始めさせていただきましたring大阪の黒澤芽瑠(くろさわ める)と申します。皆様からは「めるる」と呼ばれています。 2022/9/23にリニューアルいたしました世界に一つのStileLatino常設POPUP店舗にて、僭越ながら担当として抜擢していただきました!
お立ち寄りの際はお気軽に「めるる」と呼んでください。

このコンテンツではSTILE LATINOの魅力をお客様へ存分にお伝えするには、自らがより深く当ブランドを理解することが必須であると考え、多くの製品に触れ、いずれは直接ナポリの工房に赴き、ものづくりの過程を現地視察することを目標とする人物が遠路途中で訪れる『寄り道』をテーマにお届け致します。

ringからStile Latinoを盛り上げる事を目標に掲げ、 この機会が少しでもその力添えになればと考えております。目的地であるナポリの工房まで、お付き合いよろしくお願い申し上げます!!


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