ドットレーザーは、ラインレーザーにドットを組み合わせたレーザーのことを言います。
ドットレーザーは、ラインレーザーだけのものより、ドット部分が明るく見やすいのでラインを見つけやすいと言われておりますが、実はライン自体はラインレーザーだけのほうが明るく見やすいです。
レーザーの光パワーには安全規格があり、レーザー墨出し器のレーザー一本の光パワーには上限があります。
ドットレーザーは、一本のレーザーからドットとラインを分岐して出している為、ドットが明るい分、ラインを暗くしなくては安全規格を通すことができません。
明るい場所や、距離の離れた作業ではドットは確かに見やすいですが、肝心なラインは、ラインレーザーだけの製品のほうがドットレーザーに比べ断然見やすいです。
私なら、通常はラインレーザーを使用し、明るい場所や、距離の離れた作業では受光器を使用することをお勧め致します。
まず初めに墨出し器にとって最も重要な精度についてご説明させていただきます。
電子整準方式は比較的に新しい方式なので、ジンバル方式より精度が良いと思われがちですが、実はジンバル方式のほうが精度の安定性が優れています。
全ての電子整準方式には、水平にするために整準センサーが使われております。
そのセンサーは、液体中の気泡の位置を電気信号として出力する構造になっておりますが、気泡は気温や気圧の変化によって大きさが変わってしまい、精度に大きく影響してしまいます。
また、整準センサーは僅かな傾きでも反応するので、衝撃や振動等で、センサー自体の取り付け位置が少しでも動くと、レーザー墨出し器自体の精度が大きくずれてしまうという欠点があり、頻繁に点検調整を行わなくては精度を保つことが出来ません。
つまり、維持費用がジンバル方式と比較して高額になります。
その点、ジンバル方式は、センサーを使わない振り子構造(下げ振りと同じ原理)なので、温度や、気圧変化に影響されずに、精度を長期間保つことが可能です。
少し難しい説明になりましたが、要するに電子整準方式は人工的な方法で精度を出しているのに対し、ジンバル方式はおもりによって重力を活用し、自然原理で精度を出しているので、電子整準方式と比較して精度が狂いにくいということとなります。
私なら、構造がシンプルで、精度が安定して、価格も手頃なジンバル方式をお勧めいたします。