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■籐(ラタン)とは? - 家具に使用される主な籐の種類 |
■籐(ラタン)の特徴 |
■材料としての籐(ラタン)の種類 |
■籐(ラタン)の等級 |
■籐(ラタン)の加工と塗装 |
■籐(ラタン)家具を使用するにあたって - 塗装について - お手入れ方法 - ご使用にあたって |
![]() ![]() 籐(ラタン)は東南アジアを中心に熱帯雨林地域のジャングルに自生するヤシ科の植物で、日本名で「籐(とう)」と呼ばれる、200種以上ある植物の総称です。ツル性植物で、節があり、とげを持った表皮に包まれています。その繊維は植物中最長にして最強といわれ、長さが200メートルを超えるものもあり、他の樹木にからみつき空に向かって伸びていきます。およそ5年ほどで加工に適した大きさに成長します。 |
![]() 籐の実は球状で、つやのある三角状の鱗のようなものに被われていて赤、緑、黄色いものがあります。実には、甘味があり、マレー人などは好んで食べているらしいです。 通気性がいいのも特徴で、暑い季節には人気のある素材です。 |
◎セガ (Sega 色牙)
表面がホーロー質と呼ばれる独特のガラス質に覆われており、みごとな艶で象牙にも近いという人もいます。硬くて丈夫なのでその用途も多彩です。比較的山の高いところカリマンタンの奥地が産地として有名。太さ3〜15mmのツルで高い木にまつわりながら成長します。さらりとした独特の質感、通気性、吸湿性に優れ、汗ばんでも「ジト」っとしないさわやかなひんやり感があり、日本では籐といえば艶のいいセガのことを指すといっても過言ではありません。中国語では色冴籐と記します。 |
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◎ロンティ (Lunti 倫地)
セガと異なり表面にホーロー質がありません。そのため日本で上等とされてきた美しい艶はありませんが着色が可能なため、艶に重点をあまり置かないヨーロッパで編み籐として広く受け入れられています。弾力性があり濡らすとやわらかくなり柔軟性に富んでいます。 商人の間でまだ名前がなかったときは、セガ籐の一種としていたらしいです。 |
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◎ウンプル (Umbulu)
軽くて柔らかい素材。地位としては、フレームには柔らかすぎ、編み芯にするには繊維が粗いためきめの細かい丸芯にはなりません。皮籐も利用できませんが、安価でトヒチほどの太さがあるためマルチにつぶしののきく籐として利用されます。バスケットなどの編み材や屋外でも使える塗装の厚い家具などに用いられます。 |
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◎マナウ (Manau)
太く強靭な籐とされ、節目は低く太さも均等で繊維が細かく、硬くて美しいホーロー質で覆われています。味わい深い籐で、ヨーロッパでは、皮付きの状態で家具として利用されることも多いです。 収穫量が大変少なく、貴重な材料です。 |
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◎トヒチ (Tohiti)
硬くて重い籐です。加工性に優れていて、曲線をきれいに表現できるので椅子などのフレームに多く使われています。染色すると、細かく密な導管がくっきりと浮かび上がり、籐の特徴を表します。スワウェシなどインドネシアに広く分布しています。 |
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◎バタン (Batang)
柔軟性があまりなく、曲がりにくく比較的まっすぐな籐です。直線的なフレーム、ゆるやかな曲線を出す部分に使用します。 マナウが少なくなった現在、バタンが主要材料になりました。 |
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種類 | 太さ(直径) | 部位・状態 | 主な用途 |
セガ | 4〜6mm | 0.4〜3mmの皮籐 | 特殊な筵、網代、竹・籐細工用材料 |
1〜2mmの丸芯 | 工芸品 | ||
6〜8mm | 3〜6mmの皮籐 | 筵、高級家具の編材 | |
2〜4mmの丸芯 | 家具の編材(ウィッカー) | ||
8〜10mm | 5〜6mmの皮籐 | 筵、高級家具の編材 | |
4〜6mmの丸芯 | 家具の編材(ウィッカー)標準サイズ | ||
10〜12mm | 5mm以上の皮籐 | 業務用籐筵(頑丈) | |
6〜8mmの丸芯 | 家具の装飾材料 | ||
ロンティ | 4〜6mm | 1〜3mmの皮籐 | 着色編材、竹・籐細工用材料 |
1〜2mmの丸芯 | 超小物細工の材料 | ||
6〜8mm | 3〜6mmの皮籐 | 家具の着色編材 | |
2〜4mmの丸芯 | カーブのきつい細工の編材 | ||
8〜10mm | 5〜6mmの皮籐 | 家具の着色編材 | |
4〜6mmの丸芯 | 高級バスケット等 | ||
10〜12mm | 5mm以上の皮籐 | 家具の着色編材 | |
6〜8mmの丸芯 | 高級家具の編み材縦芯 | ||
ウンプル | 10〜35mm | 丸芯 | 安価な編み芯やフレームの補助 |
マナウ | 16〜60mm | 皮付/皮なし節あり | 高級家具のフレーム |
トヒチ | 10〜35mm | 皮・節なし棒状(丸芯) | 曲線を表現する家具のフレーム |
バタン | 15〜35mm | 皮・節なし棒状(丸芯) | 真っ直ぐ・緩やかな曲線のフレーム |
特級 | ![]() |
硬くて艶があり繊維がつまっています。色は最初は薄黄色です。一本の長い籐を3分割した一番下(根っこに近い部分)に多い材質です。年々色に深みを増して行きます。艶はほとんど変わることなくぴかぴかしています。明治時代からしかれている敷物なんかはワニの鱗のようなすごみがあります。細いものは網代、太いものは筵をつくります。 |
一級 | ![]() |
硬さ、艶、繊維は特級と遜色ないですが、色合いが特級ほどではないものが一級です。硬いしっかりした籐は漂白をしてもしっかりした艶が残ります。20年後、30年後にも修理して使用する価値がある敷物になります。 |
二級 | ![]() |
硬さ、艶、繊維、色合いで一級に合わないものです。ほとんど漂白をして色を整えて使用します。年々増す色の深みは一級ほどではありません。二級品といってもさまざまで、材料自体が二級のものはほとんど敷物に使用することはなく、一級の材料でも仕上がりの色にバラつきがあれば製品としては二級品として特価ででまわっています。 |
等外 | 黒かったりやわらかかったりと敷物をつくれない材料で、丸芯として利用します。 | |
ボケ籐 | 等級とは関係ありません。一本の長い籐の先端部分です。まだ若い籐で、敷物にはむきません。皮付きで巻材等に利用します。 |
![]() 目積編み |
![]() 四ッ目(元禄)編み |
![]() カゴメ編み |
![]() ますあじろ編み |
![]() 市松模様編み |
![]() 素(ウィッカー)編み |
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