PICK UP MIDORI「手に優しい手袋」実感VOICE
はじめに、世の中で多く使用されている使い捨て手袋について
簡単にご説明させてください。
手袋の素材は大きく分け
@塩化ビニル製 A天然ゴム製 Bニトリルゴム製 Cポリエチレン製
となります。それぞれの素材の主たる用途別の状況についてご説明します。
※ポリエチレン製の手袋については形状が異なるため今回は比較対象外とさせていただきます。
まずメディカル分野においては、価格面で塩化ビニル製、フィット性では天然ゴム製が広く普及しています。
しかし、塩化ビニル製の手袋については高度医療に伴う抗がん剤等の取扱いにおいて
一部の薬品が手袋の素材を透過して看護師の手を汚染する恐れがあることが指摘され始めました。また、天然ゴム製については、素材に起因するラテックスアレルギーの問題があります。そこで、素材のバリア性が高く、ラテックスフリーのニトリルゴム製に注目が集まり、現在のメディカル分野に浸透しつつあります。既にがんセンター等の高度医療を手掛ける医療機関では大半の手袋がニトリル製に切り替わっています。
食品分野においては、過去には、価格面で塩化ビニル製が主流でした。しかし、環境ホルモンへの関心が高まる中、製造過程で使用する可塑剤(かそざい)に含まれるフタル酸が、環境ホルモンの一部であるために使用が禁止され、ニトリル手袋が現在の主流となっています。ただ、最近では塩化ビニル製でも非フタル酸系可塑剤を使用した安心の塩化ビニル製手袋もあります。
ニトリル手袋の普及により、メディカル分野では薬品の透過性、食品分野では環境ホルモンの問題についてクリアしました。
しかしながら、天然ゴム製、ニトリルゴム製とも手袋の製造過程で使用する加硫促進剤がアレルギーの一因であることも指摘
されていました。
つまり、従来の天然ゴム製、ニトリルゴム製の手袋では、アレルギーの問題は完全にクリアはしていなかったのです。
素材別 | メリット | デメリット |
---|---|---|
塩化ビニル製手袋 | ○ 安価で流通されている | × 一部の薬品が透過してしまい、 看護師の手への影響が指摘されている × 可塑剤※1に使用されているフタル酸が 環境ホルモンの一部である※2 |
天然ゴム製手袋 | ○ 柔らかく、よく伸び作業性が良い ○ フィット感がよい |
× 油・溶剤に弱い × ラテックスアレルギー(天然ゴムアレルギー) × 製造過程で使用する加硫促進剤が アレルギーの一因となる |
ニトリルゴム手袋 | ○ 耐油、耐摩耗性に優れている ○ フィット感がよい ○ 耐薬品性がある |
× 製造過程で使用する加硫促進剤が アレルギーの一因となる |
従来の手袋ではアレルギーの問題を完全にはクリアできていない!
※1 柔軟性を与えたり、加工をしやすくするために添加する物質のこと
※2 2000年6月、厚生省(現・厚生労働省)から食品製造時のポリ塩化ビニル
製手袋の使用を自粛するように通達が出る
はい、アレルギーを引き起こす手袋の素材や原料として
@天然ゴム(タンパク質)
Aパウダー付き手袋に使用されるコーンスターチ
B天然ゴム、ニトリルゴムの製造過程で使用される加硫促進剤
などがあります。
状態も個人差があり、手が荒れる程度の方や全身にかけてアレルギー症状が
現れる方もいらっしゃいます。
手袋は一般に液体の原料ゴムに高い弾性を与えるため、硫黄を混ぜて加熱する方法で製造されます。これを加硫といいます。
手袋の製造過程で加硫を促進させるため加硫促進剤も併せて使うのが長年の(百年以上にわたり)手袋業界の常識でした。
同時に、この加硫促進剤がアレルギーの一因であることも指摘されていました。
食品工場等でしたら手袋を使わない職場への配置転換ということも可能でしょうが、医療現場で働く看護師さんは着用時間も長く、感染症の予防の観点からも手袋を使用しないわけにもいきません。また、看護師自身が大丈夫でも患者さんがアレルギー体質の場合、その影響が懸念されます。
手袋によるアレルギー問題は食品アレルギーほど問題視されてはいなかったものの、潜在的にお困りの方が多数いらっしゃると推測されます。また、弊社の取引先のお客様よりこの問題に対するご要望もあり、「手袋によるアレルギー問題をなんとしてでも解決したい!」と開発に取り組みました。
長年、手袋の製造過程では天然ゴム、ニトリルゴムともに加硫促進剤の使用が欠かせませんでした。アレルギーの一因である加硫促進剤に代わるものがなく、対策もできていませんでした。
ミドリ安全でも開発当初は、アレルギーの一因となる加硫促進剤に代わる安全なものが見つからず、試作の繰り返しでした。
問題を解決するにあたり、手袋の製造工場だけではなく、ニトリルの原料メーカーとも協議を重ね、試行錯誤を繰り返した末、約2年の歳月をかけてアレルギーの一因となる加硫促進剤を使用しないニトリル手袋の製品化に成功したのです。
「CheMax 7th Sense/キマックス セブンスセンス」の名前の由来
キマックスとは、
Chemical/ケミカル(化学薬品)とMax/マックス(最上級)の造語でChe + Max キマックス
セブンスセンスとは、
五感の上の第六感を超える第七感ほどの操作性、装着性に優れたものの意味です。
特許を取得したアレルギーの一因となる加硫促進剤を使用していないニトリル手袋です。安心・安全に使えます。
アレルギーと手荒れは別物ですが、手袋を使う際、何らかでお困りの方に一度は使って欲しいと思っています。
この商品は、アレルギーの一因となる加硫促進剤を使用していないニトリル手袋です。一般的なニトリル手袋と差別化するためにブランドカラーとして淡いブルーを採用しました。また、食品業界では異物混入の観点から自然界には存在しない青を好む傾向が
あります。
本当はミドリ安全の手袋は全部これにしたいくらいです(笑)
当社の社是でもある「安全・健康・快適職場への奉仕」を実践している商品だから。
手袋を使用する作業者の方が安全・健康で快適に働ける環境の一助になればと考えています。
実は、「家庭用」としても使用でき、使い捨てではない全長が30p程度の商品を発売する計画を進めています。
一般家庭用のゴム手袋は従来から塩化ビニル製、天然ゴム製のものがほとんどです。
ミドリ安全が発売を予定している「家庭炊事用」は、アレルギーの一因となる加硫促進剤を使用していない特許技術を使った商品で、今まで、アレルギーのためにゴム手袋をする前に、綿などのインナー手袋をしていた方に喜んでいただける商品になるものと思っています。
発売までは、もうしばらくお待ちください。
手袋を着用して細かい作業を行うときの装着感や操作性を高めるためには
ご自身の手の大きさに合ったサイズの手袋を選ぶ必要があります。
まずは、ご自身の手のサイズを正しく理解しましょう。
また、ご紹介してきたベルテ キマックス セブンスセンス 717にはより厚みがある
姉妹品のベルテ キマックス セブンスセンス 737があります。
使用目的に合わせて、サイズや厚みを選んでください。
サイズ | SS | S | M | L | LL |
---|---|---|---|---|---|
全長(以上) | 235 | 235 | 235 | 235 | 235 |
掌の幅(+−5) | 75 | 85 | 95 | 106 | 116 |
中指の長さ(+−2) | 76 | 77 | 83 | 84 | 84 |
手袋の厚み(中心部分) | 0.05 |
(単位:mm)
サイズ | SS | S | M | L | LL |
---|---|---|---|---|---|
全長(以上) | 235 | 235 | 235 | 235 | 235 |
掌の幅(+−5) | 75 | 85 | 95 | 106 | 116 |
中指の長さ(+−2) | 76 | 77 | 83 | 84 | 84 |
手袋の厚み(中心部分) | 0.08 |
(単位:mm)
ベルテ キマックス セブンスセンス 717は0.05oの極薄手。
ベルテ キマックス セブンスセンス 737は0.08o薄手です。
作業内容に合わせて、ご自身のお好みの厚さを選んでください。