ON Style
feat. Field Jacket
OFF Style
feat. Field Jacket
ON&OFFで使える
名作フィールドジャケット
とはいえ、オフィスやビジネスシーンでも使えるものとなると数は限られる。
本来の武骨さを残しつつ、現代風にアップデートされ続けている
フィールドジャケットは、まさに男のスーツに似合うアウターの筆頭格。
平日も休日も、TPO問わず着まわせる、そんな理想的な名作たちを
MODERN BLUEが秋冬の着こなし例とともにご紹介します。
ON&OFFで使える
フィールドジャケットの条件とは?
01
スーツにも似合う
スリムなシルエット
である。
OFFで使うだけならゆったりオーバーサイズでも良いが、スーツ姿の男性が羽織るとただだらしなく見えてしまう。しっかりと体型にフィットした細身のものを選ぶのが正解。
02
黒やネイビーなど
シックなミリタリー
カラーである。
色を選ぶなら、黒・ネイビー・カーキ・オリーブが大人の男性が着るべき4原色と言える。それ以外は合わせるのが難しいうえに子供っぽく映るので、避けたほうがベター。
03
最低限の装飾で
適度にアクセントが
効いている。
例えばM-65ならエポレットはあってもワッペンやパッチワークなど後付けのスペックがない等、できるだけオリジナルに近いベーシックなデザインのものが合わせやすい。
条件に合うフィールドジャケットは
この2タイプ
キルティングジャケット
中綿入りで全面にステッチが入ったジャケットの総称。かつては乗馬やハンティングで使われていた野原用のジャケットだったが、英国のバブアーやラベンハムが有名になるにつれ、街で着られるファッションアイテムとして定着していった。表地はナイロンやポリエステルが中心だが、現在ではさまざまな素材を用いた現代風解釈も数多くみられている。
M-65ジャケット
第二次大戦中期に米陸軍で支給されたM-43から戦後のM-51を経て、1966年のベトナム戦争時に誕生した4ポケット仕様の野戦用ジャケット。フード内蔵式のスタンドカラーが特徴で、1967年の2ndモデルからは肩のエポレットが復活。映画『タクシー・ドライバー』でロバート・デ・ニーロが着用したことで一般的な人気に火がついたといわれている。
キルティングジャケット
01
LAVENHAM
ラベンハム
英国が誇る老舗ファクトリーが自らのアーカイブモデルを現代風に解釈した「デンハム」。ゆったりとした身幅は着膨れしにくく、またスーツの裾がちょうど隠れる程度の丈なので、同じ定番で細身の「レイドン」に比べてON&OFFで着まわししやすいのが魅力。
スーツと一体化するかのような
馴染みやすさ
丈感や身幅のゆとりなど、スーツのために作られたかのようなフィット感。ラルディーニのネイビースーツで全体の色みをミニマムにまとめ、洗練された印象に。ダイヤモンド・キルティングの上質な光沢感も、いつものビジネススタイルに程よい男の色気を加えてくれる。
カジュアルでもエレガントに
仕上げてくれる
こちらはボーダーニットやジーンズを合わせたカジュアルコーデだが、ラベンハムのキルティングジャケットをさらりと羽織るだけで、グッと大人っぽく引き締まって見える。足元のスニーカーもレザーの黒を選び、ネイビー×ブラックの落ち着いた雰囲気に仕上がった。
キルティングジャケット
02
BARBOUR
バブアー
最近はオイルドクロスの印象が強いバブアーだが、本場英国では長らくキルティングジャケットの代表格として有名。アイコン的存在の「リッズデイル」はヒップが隠れるぐらいのやや長めな丈感が特徴で、このモデルはオリジナルよりもさらにスリムに仕上げた新作。
日本人のスーツスタイルにも
ジャストフィット
伝統的なバウアーのキルティングジャケットに比べると、日本人の体型にも合うスリムなシェイプで仕上がっており、スーツの上からもミドル丈コートの感覚ですっきり羽織れるのがうれしい。オリーブの発色が美しく、グレースーツとのコントラストも秀逸だ。
ニットの温かみとキレイめ感に、
男らしさを。
コーデュロイ襟や光沢のあるダイヤモンド・キルティングが持つ武骨さは、秋冬のニットスタイルに合わせると絶妙なバランスでハマる。シルヴィアのスラックスを合わせることで、キレイめ感もプラス。3つの異なる表情を1つのコーディネイトに巧みに落とし込んだ。
M-65ジャケット
01
ASPESI
アスペジ
30年以上にわたりM-65の現代風解釈に取り組み続けてきたアスペジ。その最先端と言える「ミニフィールド」は、伝統的なスペックは維持しつつ、中綿に同量ダウンの約3倍暖かいとされるサーモアなど最新の機能性を完備。ライニングも起毛素材で保温性も抜群。
スマートなビズスタイルのまま、
しっかり暖かい
M-65の特徴は生かしつつミルスペックを削ぎ落した都会的なビジュアルなので、ビジネスシーンでも自然となじんでくれる。また、ダウンより少量で暖かい高級なサーモア素材を使うことで、「スーツに合わせても着膨れしない中綿ジャケット」としての特性も。
ONとはまったく違う「表情」が
愉しめる
温かみある配色のセーターやコーデュロイパンツと合わせることで、ONのときは隠れていたM-65らしさが前面に押し出されている。ジョンストンズのカシミアマフラーを巻いて、さらに温もりをプラス。スーツのときとはまったく異なる顔になる変幻自在なアウターだ。
M-65ジャケット
02
TATRAS
タトラス
今年の秋冬新作として発売された「GANGE」は、タトラスの定番であるM-65タイプのブルゾンをラグジュアリーにアップデート。50デニールナイロンの柔らかさと高級グースダウンで軽量かつ温かな一着に。フードは着脱可能で、スタンドカラーでも愉しめる。
色で少し冒険しても、
スーツにしっかりフィット
武骨さは細部に残しつつ、全体的には本来のM-65ジャケットからはかなりモディファイされた一着。そのためストレートなカーキを選んでも、ビジネスシーンでの違和感はゼロ。やや明るい色のスーツと合わせることで色映えもし、遊び心のある装いを演出してくれる。
どんなカジュアルさも受け止める
包容力あるジャケット
ロゴ入りのトレーナーにモックネック、ライン入りのコットンスラックスなど、遊びに満ちたトレンド感あるコーディネイト。そんなやんちゃさをタトラスのM-65ジャケットが力強く受け止め、トータルではしっかりと大人の男性らしい着こなしにまとめてくれている。