鎌倉工芸のブランドヒストリー

鎌倉工芸は40年ほど前に手先の器用だった義父が興した事業が始まりでした。

それまで木彫や七宝焼きなどを教えるために学校を廻っていた父は

時代が変化していくのを感じたといいます。

当時は卒業、入学、結婚などセレモニーに使用される服装といえば

まだまだ和装が全盛の時代。

それが時代の解放感とともに、洋装を着る機会が増え

華やかさを増していくのを目の当たりにしました。

セレモニーシーンでコサージュを胸元に着け、

華やかな晴れの日を迎えてほしいと思うようになりました。

「自分の作ったコサージュでお祝いの日を迎えている人を見たい」

「記憶に残る日に寄り添えるコサージュをつくりたい」

その思いで制作に打ち込み、

ありがたいことに、多くの方々に着用いただき

ついにはコサージュを制作する職人を抱えるようになりました。

大手百貨店や有名ブランドからのご注文もいただけるようになり、

鎌倉工芸の前身となる会社は

日本屈指のコサージュメーカーに成長し

現在でも日本国内でコサージの製造を続ける数少ないメーカーとなっています。

そのころ社長に就任した私の夫は様々なご注文にお応えするなか、

何かが足りないと感じていたといいます。

デパートに並ぶ自社製品を眺めていても、何か納得できない。

自分たちの商品を売っているという感覚がしない。

そう感じたそうでうす。

お客様のオーダーにお応えして制作はしているが

最終消費者、つまりコサージュをつける方のことを

考えた製品つくりはできているのか。。。。

本当にコサージュを着ける人が求めているものを作りたい。

父の心意気はそのままに、

もう一度原点に立ち返ってコサージュ作りと向き合うことになりました。

そこで2013年に誕生したのが「鎌倉工芸」です。

お客様には私たちから商品を直接お届けできるため、

フィードバックを受けやすく、

お喜びの声やご不満の点もダイレクトに伝わってきます。

時にはお電話をいただいたり、お手紙を頂戴したこともありました。

お客様の声は商品の修正や改良、開発に日々役立っています。

そして、思いがけないプレゼントは、

それが大手ブランドや百貨店のバイヤー様からも喜ばれたことでした。

お客様の声を反映した製品は店頭でも喜ばれているようです。

いま皆様に製品をお届けしながら思うのは

お客様とのセッションをしているという感覚です。

これこそが私たちの目指していた道。

ブランドの在り方でした。

お喜びの声も、ご不満も、すべて私たち鎌倉工芸の糧になっています。

今後も良きセッションを続け、

さらにいい製品を目指して鎌倉工芸は精進してまいります。

鎌倉工芸のコサージュ制作過程は
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