ハタ貴金属

Watch

2020.11.25

時計とは?

時計

「今、何時?」と尋ねられた場合に、私たちは時計を見て「10時8分だよ」などと答えます。

そう、時計とは時刻を知るための装置です。

では、具体的にどんな装置なんでしょうか?
時計の歴史を振り返ってみますと、太陽の動きによって生じる物体の影の長さや位置の変化から時刻を知る「日時計」から始まっています。
それから水を流してその変化から時刻を知る「水時計」を経て、1300年頃から機械式時計が教会などに置かれはじめました。

そして1656年、オランダの学者「クリスチャン・ホイヘンス」があの「ガリレオ・ガリレイ」が発見した振り子の等時性をもとに「振り子時計」を作ります。
それを元に1675年にはテンプと渦巻き状のヒゲゼンマイを組み合わせた調速機を発明し、それまで時針だけだった時計に分針がつくようになりました。
やがて分や秒という時間の単位が意味をなして、実用に耐えうる時計が一般に浸透していったようです。

20世紀に入ると、時計は電子化の時代へと大きく変換し、その時計の誤差は飛躍的に小さくなっていきます。
1927年、水晶の薄片に電圧をかけたときにおきる規則的な振動を振り子の代わりに利用した「水晶式(クオーツ)時計」が発明され、その誤差は1か月に15秒ほどになりました。

1955年には、セシウム原子の状態を変化させうる特定な電波の振動を振り子や水晶の代わりに利用した「原子時計」が発明され、その誤差はきわめて小さく3000万年に1秒程度となりました。

1984年から1993年まで国際原子時の較正に使われていたセシウム原子時計の共振部。国立科学博物館の展示。wikipediaより

現在ではさらに精度の高い、新しい原子時計が開発され、300億年に1秒の誤差しか生じない時計が現実のものとなっています。

これらの時計の共通点をシンプルに考えますと
『時計とは周期的な動きをする装置』
と言えます。
これは、より大きな周波数を利用すれば、1秒の定義をより細かく分割できることになります。

腕時計に関して大きく分けると、

機械式時計
テンプとヒゲゼンマイを組み合わせたものを振動体とし、動力にはゼンマイを用いています。時計精度の表し方は日差です。

水晶式(クオーツ)時計
水晶振動子を振動体とし、動力には電池を用いています。時計精度の表し方は月差または年差です。

上記のふたつに分けられますが、
言い換えれば、電子回路を用いない日差の時計と電子回路を用いた月差または年差の時計と言えます。
時計の本質は正確な時刻を表示することです。
本質的には正確な水晶式(クオーツ)時計の方が良い時計と言えますが、
今日では精度の追及のみではなく、機械式時計のようなメカニカルな面や伝統の技術を楽しむ古典回帰、
スマートウォッチ等のエレクトロニクスによる利便性の追求のそれぞれの魅力があります。

腕時計イメージ

身に着ける腕時計は、ファッションのようにその人の人なりを醸し出し、楽しい時間もつまらない時間も一緒に過ごす相棒と言えます。
当店にご来店頂いたお客様、並びに時計を愛するすべての人が良き相棒に出会えるご提案ができることを願っております。


Author:林 泰行
株式会社ハタ貴金属
MAIL:jw-hata@shop.rakuten.co.jp
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